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授業科目名
担当教官
基礎解析II
安井  勝
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
252003 E 2 E 1 後期 II
[概要と目標]
 質量が板状に分布している物体を考えるとき,板上の位置が違えばその位置の質量密度が違うことがあります。この場合,板上の位置を決めるとその位置の密度が決まる,すなわち,密度は板上の位置の関数であるとし,その関数の性質や違いによって密度分布の性質や違いを表すことができます。板上の位置は座標(x,y)によって表されますから,密度はxとyの関数f(x,y)によって表されることになります。同様に,空間座標(x,y,z)に依存して変化する量g(x,y,z),時間tにも依存する量h(x,y,z,t),など,複数の変数に依存して変化する量を考えることが一般的です。この授業では,2変数関数の微分積分学について講義しますが,多変数に依存するベクトル値関数についても説明します。
 学習目標は次の2点です:(1)教科書や配布資料の内容説明とそれを補う「例題」の完全理解を目指すこと,(2)類題として用意された「問」や「演習問題」の解答を通して理解度を自己点検すること。
 なお,この授業に限りませんが,教師や友人への積極的な質問を通じて自ら学ぶ技を磨いて下さい。また,反対に,他者からの質問に応えてその者の理解を助けることは,自身の理解度を点検したり,より深い理解を得るのに大層役立つことを忘れないで下さい。
[必要知識・準備]
基礎解析Iの履修による1変数関数の微分積分学に関する素養が必要です。
[評価基準]
期末試験の成績により評価します。
(具体的な評価方法については検討中ですが,授業の開始時には公表します)
[教科書]
  1. 石原繁・浅野重初, 理工系入門 微分積分, 裳華房, ISBN:4-7853-1518-0
[参考書]
  1. 興味をもつ諸君へ個別に紹介します。
[講義項目]
(1) 偏微分法:関数と極限,連続関数,偏導関数,高次偏導関数,合成関数の微分法
(2) 偏微分法の応用:平均値の定理,Taylorの定理,Taylor展開,極大・極小
(3) 重積分:重積分の定義,累次積分,極座標による重積分,無限積分,体積・曲面積
(4) ベクトル解析入門:多変数ベクトル値関数,勾配・発散・回転,線積分・面積分,
  微分表示と積分表示