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授業科目名 数学諸論
時間割番号 160521 B
担当教官名 中村 宗敬
開講学期・曜日・時限 後期・水・I 単位数 2
<対象学生>
学校教育課程全学年
<授業の目的および概要>
テストの点数が71点だった、ケーキを3分の1ずつに分けよう、√2はヒトヨヒトヨ二ヒトミゴロだから 1.41421356... などと日常何気なく、そして分かったつもりで、我々は数を使っている。ここでは数とは何かについてあらためて考えてみる。またそれに伴ってあらわれる無限概念をめぐる考え方について学ぶ。これらを通じて数学的な基礎を養うこと、公式に当てはめた計算ばかりではなくあれこれ自由に自分の力で考える姿勢を培うことが目標である。
<授業の方法>
主に講義によるが、可能な限り双方通行にする。
<成績評価の方法>
レポートにより評価する。出席状況も加味する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
「数」に関することは、非常に基礎的(≠やさしい)で抽象的な概念も含んでいて、すべて独力で考えることはどんな天才でもほぼ不可能に近い。というより、それは何千年にわたる人間文化の膨大な蓄積そのものである。が、所詮は人間の考えたこと、順を追ってたどれば理解できるはず。わからないところは私の教え方が下手ということなので、遠慮なく注文をつけてほしい。なるべく双方向に意志が通う形で授業を進めたいので、積極的に授業に参加することを望む。(朝早くてちょっと大変だけど. . . 。)自由に考え試行錯誤することが数学の本質である。が、基礎がなければそれも徒労に終わる。こうして基礎を固めた上で各々の世界観を築き上げて欲しい。
<テキスト>
  1. 未定。授業開始時に指示する。
<参考書>
  1. ISBN:4062573326
    (竹内外史 『集合とは何か』 講談社ブルーバックス 林晋(編)『パラドックス』 日本評論社)
<授業計画の概要>
 次の順序にしたがって進める予定。
  (1) 自然数の構成
  (2) 自然数 → 整数
  (3) 整数  → 有理数
  (4) 有理数 → 無理数
  (5) 可算濃度、連続濃度
  (6) 素朴集合論のパラドックス
  (7) 無限をめぐる2つの立場