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授業科目名 現代教職論
時間割番号 160001 B
担当教官名 高橋 英児
開講学期・曜日・時限 後期・火・III 単位数 2
<対象学生>
関心を持つすべての学生が受講可。
<授業の目的および概要>
教職を自分の進路として志望し、或いはこれに逡巡する学生に対して、現代の教職の意味・意義や使命、学校での教員の職務内容を提示、相互行為の触媒としての教師像を深めることを通じて、学生の有意義な進路選択に資するようにする。具体的には、教職の過去と現在、教員需要の将来展望、教員の資質・能力論、教師教育論、学校論と教職論、教師−子どもの関係論などを取り上げる。これらにより、教職の枠組みと可能性について理解を深めさせるとともに、学生の教職志望に対して揺らぎを与え、再構築する過程への援助となるよう位置づける。
<授業の方法>
◇「自分が教師だったら、どう考え、行動するか」という視点から、実際に「つくりだしてみる」(行動として、書き言葉として)中で、学校現場で実際に起こっている問題を考える。そして、そのことを通して、子どもの教育のために必要な視点を身につける。これは、現場教師のレベルに近づき、かつある面では現場の教師もできていない(これからの重要な課題)水準をめざすものである。


◇主にレジュメを用いる。テキストは使用しない。
<成績評価の方法>
 出席とミニレポート、レポート、活動、特別レポート(希望者のみの文献レポート)に基づいて総合的に評価する。ただし、出席回数が全体の2/3以上の受講生のみを評価の対象とする。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
◇「出席から参加へ」‐ただ座っているだけでは単位にならない‐
・講義だけでなくビデオ・実践記録を用い、それに関する意見交換・討論を行う。
・多様な作業(身体を使ってやってみる・討論・書き・読み)。
・学生の主体的な参加と協同的な活動。
・講義のルールとして、いわゆる遅刻、私語、居眠り等は認めない。

◇講義の終わりに必ず、出席確認も兼ねたミニレポート(意見・感想・疑問など)を提出してもらう。授業に対する積極的な意見も大歓迎する。提出されたミニレポートは、「通信」として発行する。共同で探求する講義を目指そう。
<テキスト>
  1. 特に指定しないが、毎回の講義で参考文献や関連文献を紹介する。
<参考書>
<授業計画の概要>
1:オリエンテーション

〈子どもの心とからだの声をきく〉
2:子どもの「自分くずし」と「自分つくり」−子どもの成長と自立を考えよう−
3:「やさしい」子どもたち・若者たち(1)
   −子どもたち・若者たちの文化から見える「こころのかたち」−
4:「やさしい」子どもたち・若者たち(2)‐子どもたち・若者たちの文化と「自分らしさ」
5:「学級崩壊」から見えるもの
6:子ども・若者と暴力−少年事件から何が見えるか−

〈おとなは子どもと出会えるか/子どもはおとなと出会えるか−教室の現在〉
7:「いじめ」問題と子どもの発達(1)−ある教師の挑戦−
8:「いじめ」問題と子どもの発達(2)
9:「いのち」は教えられるか−大人は子どもに「いのち」をどう教えるのか−
10:「愛」は教えられるか−「愛」と「性」と「ジェンダー」と−
11:教室の中の男の子らしさと女の子らしさ−学校のヒドゥンカリキュラム−

〈「教師」として生きる/「わたし」として生きる〉
12:教師はつらいよ?!‐教師をめぐる日常と問題‐
13:愛があれば体罰だって?!‐「指導」と「関係」を考える
14:「よい教師」とは?!−教師の「明日」を見つめる−
15:まとめ‐「希望としての教育」

※講義では、主にビデオや実践記録(雑誌『生活指導』明治図書など)を用いて、問題を理論的かつ具体的・実践的に理解できるようにしたいと思っている。