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授業科目名 分子と人間
時間割番号 054049
担当教官名 中澤 知男/(     )
開講学期・曜日・時限 後期・月・II 単位数 2
<対象学生>
全学生対象(主として医学部以外の学部学生)
<授業の目的および概要>
 科学技術の発達は,物質の豊かさをもたらし,現在,我々の身の回りには,沢山の化学製品が存在し,快適な生活を支えている。一方,我々の体を構成する化学物質も,生体の複雑な構造を作り出している。これらの化学物質は,分子として,特有な形,構造を持ち,素晴らしい働き,機能を持っている。本科目では,代表的な分子を取り上げ,それらの構造と機能を学習する。具体的な目標としては,
(1) 分子構築の柱である化学結合の概念を説明することができる。
(2) エネルギー発生に関わる分子や日常生活の利便性を支える代表的な分子の構造,機能を説明することができる。
(3) 合成高分子,天然高分子,生体情報高分子の構造,働き,機能を説明することができる。
<授業の方法>
 講義(教科書及び随時プリント)。機能性分子(介護に使用されている紙オムツの中の吸水樹脂,鉄より強い繊維,香水等)のデモンストレーションを何回か計画しています。
<成績評価の方法>
 学期末に行う筆記試験(論述試験)及び授業中の口頭試験等により総括的に評価する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 我々の身の回りにある化学物質の働きに改めて注目し,例えばコンビニのペットボトルや紙オムツの中の吸水樹脂からわかるように我々の生活がいかにこれらの分子により支えられているか実感しよう。また生体の中の巧みな分子の働きにも目を向けよう。
<テキスト>
  1. P.W.ATKINS著 千原秀昭・稲葉章訳, 分子と人間, 東京化学同人, ISBN:4-8079-1214-3
<参考書>
<授業計画の概要>
1. ガイダンス
2. 単純な物質;空気,水,アンモニア
3. 燃料;天然ガスと液化石油ガス,ガソリンと石油
4. アルコール,アルデヒド;全く違うメタノールとエタノール,
              ホルマリン,コレステロール
5. 脂肪,石けん;油脂,石けん,洗剤
6. 合成高分子;プラスチック,ゴム,ポリエステル
7. 天然高分子(1);髪の毛,羊毛,絹
8. 天然高分子(2);糖,デンプン,セルロース
9. 味覚;甘味,酸味,苦味
10. 臭覚;果物と食物,花と精油
11. 視覚と色;視覚,葉とニンジンの色,花と果物
12. 光と闇;鎮痛剤,鎮静剤,危険な化合物
13. 生体情報高分子;遺伝子,核酸,複製,転写,翻訳
14. 質疑応答