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授業科目名 教育フィールド体験I(附属学校)
時間割番号 EEY113
担当教員名 木島 章文/尾見 康博/大野 歩/(     )
開講学期・曜日・時限 前期・金・I-II 単位数 1
<対象学生>
山梨県小学校教員養成特別教育プログラム1年生
<授業の目的>
山梨大学大学教育学部附属小学校をフィールドとして,小学校6年間における学びの差異を横断的に観察する.序盤の数回で児童期から青少年期にかけた認知発達に関する講義を受講する.続いて国語科を例にとって,一般的な小学校の学習課程に関する講義,現場教員の考え方・心得に関する講義をそれぞれ受講する.終盤では附属小学校の1年生から6年生までの国語授業に参加することで現場の様子を横断的に観察・体験し,各学年の学びの内容を実地で理解する.
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A専門教職への熱意教育に関する情熱と使命感・倫理観をもっている。
B子ども理解子ども理解のために必要な様々な発達理論を習得している。
C持続的変態力教師として学び続ける意志と課題探求力を身につけている。
D共通汎用能力4・論理的思考力情報を多面的・客観的にとらえ、筋道を立てて根拠を示しながら説明できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1適正な態度で小学校6年間の学びの現場に入り,彼らの発達を身近に観察できるA
2国語科あるいは数学科のカリキュラム構造を認知発達の理論に沿って整理できるB
3自分の言葉で理解した小学校教育の構造を他の受講生と共有できるC
4小学校教員の資質とそれを増進する大学での学習内容について説明できる.D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
125%附属小学校のフィールド観察において的確な記録・分析作業ができる
225%現場教育の知見に関する講義から教育現場の課題と対応体制の構造を見出し,授業中の議論において的確に示すことができる
325%観察あるいは体験した内容を講義で得た知識でとりまとめ,それを資料と報告内容に反映できる
425%最終報告で自身に必要な学習内容をまとめ,小学校教員に理解が得られる形で説明できる
合計100% 
<授業の方法>
序盤(第6回を予定)までは講義形式でおこなう.中盤から2人ずつ6グループに分かれて観察・体験活動に参加する.終盤の討論・報告会では,観察・活動内容を理論的にそって整理・発表する
<受講に際して・学生へのメッセージ>
頭で考えるだけではなく,手足を動かして迅速に作業する態度が必要.さらに子どもの振る舞いから彼らの考えを読み取る想像力と,それをフェアに評価する認知発達の視点が必要.
<テキスト>
  1. 文部科学省 [編], 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編, 東洋館出版社, ISBN:4491034621,
    (https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_002.pdf)

  2. 文部科学省 [編], 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編, 日本文教出版, ISBN:4536590102,
    (2018年出版)
<参考書>
  1. 甲斐睦朗 [ほか] 著, こくご : ともだち 1下, 光村図書出版, ISBN:4813800653,
    (2020年出版)

  2. 藤井斉亮 [ほか] 著, あたらしいさんすう 1-1 [見本版], 東京書籍, ISBN:4487105412,
    (2019年出版)
<授業計画の概要>
1タイトルオリエンテーション(ガイダンス)
事前学習
事後学習
自機PCの確保とソフトウェアのインストール,Teamsの動作確認
授業内容Slackを介した連絡体制と教材配布ならびに受講生の受講体制の確認
2タイトル認知発達理論(1)
事前学習
事後学習
事前配布した資料(英文を含む)の確認と理論に関する復習
授業内容Piagetの認知発達に関する資料を読み,その要点を説明する
3タイトル認知発達理論(2)
事前学習
事後学習
事前配布した資料(英文を含む)の確認と理論に関する復習
授業内容Vygotskyの認知発達に関する資料を読み,その要点を説明する
4タイトル認知発達理論(3)
事前学習
事後学習
事前配布した資料(英文を含む)の確認と理論に関する復習
授業内容運動技能の力学系に関する資料を読み,その要点を説明する
5タイトル小学校教育の考え方
事前学習
事後学習
事前配布した資料の確認
授業内容担任配置をはじめとする小学校現場の実務体制を講義で解説し,認知発達のプロセスと6学年の教育体制との対応を確認する.
6タイトル小学校における国語科あるいは算数科,体育科の目標と授業づくり(齋藤知也)
事前学習
事後学習
事前配布した資料の確認
授業内容6学年にわたる教育内容(2024年度は国語科)を解説し,認知発達のプロセスとの対応を確認する
7タイトル学級観察の計画
事前学習
事後学習
学年間の教育体制の違いをふまえ,学級観察の要点を提案できるように整理しておく
授業内容前年度の学級のビデオを視聴し,観察の要点について議論する
8タイトル記録方法の確定
事前学習
事後学習
観察・評価に関する事前配布の資料をダウンロード・確認しておく
授業内容教員の指示でシートを作成し,前年度の授業のビデオで評定する
9タイトル映像資料の記録と実地での観察・記録
事前学習
事後学習
小学校に入校するにあたっての留意点を整理し,当日の違反がないように準備しておく.また機材の動作を入念に確認しておく.
授業内容授業前日の記録機材の設置と当日における実地の観察活動
10タイトル観察記録の整理
事前学習
事後学習
映像資料・記録のまとめ
授業内容映像資料・観察記録の整理,評定作業
11タイトル学年間の量的差異に関する分析(木島章文)
事前学習
事後学習
ソフトウェア(Javascript Star)の動作確認と簡易テキスト(事前配布)の確認
授業内容数値化したデータの分析を行う
12タイトル学年間の質的差異に関する分析(大野歩)
事前学習
事後学習
自らが焦点を当てたい機能を検討し,自らの小学校報告会でのプレゼン計画に着手する
授業内容各受講生によるプレゼン計画の報告と分析変量・視点の確定
13タイトル小学校児童の認知発達と指導の工夫(担当教員との討論)
事前学習
事後学習
小学校報告会でのプレゼン資料を作成し,5分程度で発表できるように準備する
授業内容直感的な解釈・理解を認知発達の理論的な背景で裏打ちする
14タイトル報告会の準備
事前学習
事後学習
前時の理論的な検討を反映させた内容を5分以内で発表する準備を行う
授業内容小学校教員に伝わる資料を完成させる
15タイトル授業のねらい・指導事項・授業の工夫(担当:附属小学校教員)
事前学習
事後学習
附属小での観察結果の報告を行い,将来,小学校教員として就職することを見据えた自らが大学生活で留意すべき点を発表する.
授業内容附属小での観察結果の報告を行い,将来,小学校教員として就職することを見据えた自らが大学生活で留意すべき点を発表.附属小教員から講評を受ける.
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
第5回の内容について,小学校で実務経験のある教員から現場教員が感じる学年ごとの児童の特性と指導方法の使い分けに関する講義をうける.また第15回において,受講生の発案に対して附属小学校教員からフィードバックを受ける.
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
量的分析の担当教員を木島,質的分析の担当教員を大野と確定し,附属小学校における最終報告に向けて,より組織的な計画を整備した.
<備考>
受講者の関心や進度,観察実習先の都合等により,進度が変更されることがある。