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授業科目名 熱エネルギー変換工学
時間割番号 TME311
担当教員名 武田 哲明
開講学期・曜日・時限 前期・水・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
日本のみならず世界におけるエネルギー問題は、将来にわたり深刻であり、エネルギーセキュリティの観点からも、解決すべき重要なテーマである。エネルギーは、化学エネルギーや電気エネルギーなど各種の形態を取るが、限りあるエネルギーを有効に利用するためには、エネルギー変換効率の高効率化が必要となる。そこで、我が国及び世界のエネルギー問題を解決するために必要な知識を取得するために、世界のエネルギー事情を踏まえた上で、熱エネルギーの特性、熱エネルギー変換技術、熱エネルギーの有効利用、省エネルギー技術等についてその手法や技術を理解する。本講義は熱力学及び伝熱工学の基礎知識を有していることが前提になる。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>機械工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
ME-A専門機械技術者として社会の要求を満たすための問題を設定しそれらを自力で解決するとともに、持続して自己の能力の向上に努めることができる。
ME-B機械工学の知識・技術に加えて、機械工学に関する最先端の技術を修得し、多様化する社会の要請に応じて、それを利用・応用することができる。
ME-C国際水準で情報を収集・評価し、それを利用・応用することができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
ME
1日本及び世界のエネルギー事情を理解し、エネルギーの形態を理解する。ME-C
2熱の移動現象、相変化を伴う熱移動の特性、熱エネルギー形態、熱エネルギー変換技術を理解する。ME-B
3熱エネルギーの有効利用と省エネルギー技術を理解する。ME-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
140%不定期に実施する小テストやレポートにより理解度を判定する
230%不定期に実施する小テストやレポート、または中間試験において理解度を判定する
330%期末試験において理解度を判定する
合計100% 
<授業の方法>
「基礎教育」の中の数学、物理、化学、「基礎工学」の中の熱、流体に関する科目を受講し、基礎知識を習得していることが望ましい。具体的内容を以下に示す。
1)熱移動に関する基礎知識(熱伝導、対流、熱放射)
2)流れに関する基礎知識
3)熱サイクル
<受講に際して・学生へのメッセージ>
本講義に関する単位認定基準は、講義期間中に与えるレポート課題を40%、中間試験またはレポート課題を30%、期末試験を30%とし、これら3つの評価に対して全体で60%以上の理解度を有することとする。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 日本機械学会, JSMEテキストシリーズ 伝熱工学, 日本機械学会, ISBN:978-4-88898-120-0
  2. 日本機械学会, JSMEテキストシリーズ 演習伝熱工学, 日本機械学会, ISBN:978-4-88898-170-5
  3. 日本機械学会, 機械工学便覧基礎編α5 熱工学, 丸善, ISBN:4-88898-151-5
<授業計画の概要>
1タイトル我が国と世界のエネルギー事情
事前学習
事後学習
現在の日本のエネルギー事情を調査
授業内容我が国と世界のエネルギー事情を解説
2タイトル熱エネルギーとその形態
事前学習
事後学習
エネルギーの種類を調査
授業内容熱エネルギーとその形態を解説
3タイトル熱伝導
事前学習
事後学習
伝熱工学における熱伝導を復習
授業内容熱伝導現象について解説
4タイトル対流伝熱
事前学習
事後学習
伝熱工学における対流伝熱を復習
授業内容対流伝熱による熱移動現象を解説
5タイトル熱放射
事前学習
事後学習
伝熱工学における熱放射を復習
授業内容熱放射による熱移動現象を解説
6タイトル相変化を伴う熱移動 沸騰伝熱
事前学習
事後学習
伝熱工学における沸騰現象を復習
授業内容相変化を伴う熱移動として沸騰現象及び沸騰伝熱について解説
7タイトル相変化を伴う熱移動 凝縮伝熱
事前学習
事後学習
伝熱工学における凝縮現象を復習
授業内容相変化を伴う熱移動として凝縮現象及び凝縮伝熱について解説
8タイトル蒸気サイクルとガスサイクル及び各種サイクルの効率
事前学習
事後学習
熱力学における熱サイクルを復習
授業内容蒸気サイクルとガスサイクル及び各種サイクル効率を解説
9タイトル熱移動の基本形態の確認と熱サイクルに関する理解度確認
事前学習
事後学習
熱移動の基本形態と熱サイクルの復習
授業内容熱移動の基本形態と熱サイクルについて小テストまたはレポートにより理解度を確認するとともに内容を解説
10タイトル再生可能エネルギー 太陽
事前学習
事後学習
現存する太陽エネルギー発電技術を調査
授業内容現存する太陽エネルギーを用いた発電や熱利用技術を解説
11タイトル再生可能エネルギー 風力、水力
事前学習
事後学習
現存する風力と水力エネルギー発電技術を調査
授業内容現存する風力発電と水力発電技術について解説
12タイトル再生可能エネルギー 地熱、地中熱
事前学習
事後学習
現存する地熱エネルギー発電技術を調査
授業内容現存する地熱発電技術と地中熱を用いた省エネルギー技術を解説
13タイトル火力・原子力エネルギー
事前学習
事後学習
火力発電、原子力発電技術の調査
授業内容最先端の火力発電、CCUS(二酸化炭素回収利用システム)、原子力発電技術を解説
14タイトル水素エネルギー、燃料電池などのトピックス
事前学習
事後学習
新しい水素エネルギーと燃料電池技術の調査
授業内容将来のエネルギーキャリアとしての水素、及び燃料電池などの水素利用技術を解説
15タイトル我が国と世界のエネルギー事情
事前学習
事後学習
講義の内容から我が国と世界のエネルギー事情を再確認
授業内容これまでの講義内容から、改めて我が国と世界のエネルギー事情を理解し、我が国のエネルギー戦略を考える。これまでの講義内容について期末試験により理解度を確認する。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
26年間、国の研究所において研究員及び室長を務めてきた経験、並びに新型炉に関する国際協力の日本代表を務めてきた経験から、特に研究への取組み方や研究の手法、成果の活用方法、など、さらには国際協力研究の進め方など、最先端研究における専門知識の重要さなどを解説する。
<備考>
(未登録)