山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名 伝熱工学
時間割番号 TME216
担当教員名 鳥山 孝司
開講学期・曜日・時限 後期・月・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
身の回りでは、様々な熱移動現象(熱伝導、対流熱伝達、熱放射)が生じており、工学製品の設計や、省エネルギーを実現するためには、これらの基礎を理解することは必須である。
本講義では、室内の暖房、冷房、自動車・バイクのフィン、伝熱配管、建築の断熱材、太陽熱パネルなど生活に密着した実例を挙げながら熱移動が、熱交換、エネルギー評価に如何にかかわっているかを実感するとともに、そこにかかわる熱移動量などを計算できる能力を身につけることを目的とする。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>機械工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
ME-A専門機械技術者として社会の要求を満たすための問題を設定しそれらを自力で解決するとともに、持続して自己の能力の向上に努めることができる。
ME-B機械工学の知識・技術に加えて、機械工学に関する最先端の技術を修得し、多様化する社会の要請に応じて、それを利用・応用することができる。
ME-C基礎的・専門的学力や論理的な表現力さらにコミュニケーション能力を修得し、科学的知見と技術を総合して社会的課題を解決する能力を身につける。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
ME
1熱伝導のフーリエの法則、対流熱伝達のニュートンの冷却則、熱放射のステファン・ボルツマン則を理解し、簡単な伝熱量計算ができる。ME-B
2支配方程式を組み立てるとともに、それを解くことで温度分布や熱輸送量等を求められる。ME-A
3グループワーク等により応用的な問題を学生自らの手で解けるようになる。ME-C
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
140%中間時のレポート及び中間試験にて評価する。
240%期末時のレポート及び期末試験にて評価する。
320%授業中に取り組む課題の提出状況により評価する。
合計100% 
<授業の方法>
本講義は、反転授業により実施する。
Microsoft Streamに予習用動画がアップロードされている(リンクはMoodleにある)ので、講義までにそれを視聴し、予習用ノートを作成すること。
講義では、その理解度をチェックするための小テスト(出席確認も含む)を行い、理解が不十分であるところについては、講義の最初に解説を行う。
講義中は、演習問題に個別orグループワークで取り組み、その成果物をMoodleを通して提出する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
「基礎教育」部門の中の「数学」、「基礎物理学」、「微分方程式」について基礎知識を習得しておくこと。さらに基礎工学の中の「熱力学」の修得及び「流体力学I」を受講して学習していることが望ましい。具体的内容を下記に示す。
(1)微分、積分の定義と意味。
(2)ベクトルの意味、力学。
(3)温度、熱力学第1法則(エネルギー保存)。
(4)流れの初歩。
(5)簡単な微分方程式を解く。

本科目に引き続き「エネルギー変換学」が開講されている。これを履修することを前提として本科目の単位を修得することが望ましい。
<テキスト>
  1. 日本機械学会著, 伝熱工学, 日本機械学会,丸善 (発売), ISBN:9784888981200,
    (JSMEテキストシリーズ)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1タイトル講義の目標と概要、システムの説明
事前学習
事後学習
事後学習:演習問題(紙資料のPDF化を含む)のアップロードの練習
授業内容・講義の進め方
・事前学習のチェック方法
・演習問題(回答)のアップロード方法
・伝熱工学の意義
・必ず覚えなければならない3つの法則
2タイトルふく射伝熱の基礎
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・ふく射の反射、吸収、透過
・プランクの法則
・ウィーンの変位則
・ステファン・ボルツマンの法則
・単色放射率
・キルヒホッフの法則
・黒体、灰色体、非灰色体
3タイトルふく射伝熱の応用問題
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・外来照射量・射度
・形態係数
4タイトル中間試験及び解説(その1)
事前学習
事後学習
事前学習:これまでの振り返り、ふく射伝熱のレポートの作成
事後学習:十分理解できていないところの振り返り
授業内容ふく射伝熱に対して十分理解できているかを確認する。
5タイトルフーリエの法則・熱伝導方程式
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・フーリエの法則
・熱伝導率
・ウィーデマン・フランツ・ロレンツの式
・支配方程式の導出
・ラプラシアン演算子
6タイトル定常熱伝導問題
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・定常一次元熱伝導の温度分布及び熱流束分布の計算
・熱抵抗・熱通過率・総括熱抵抗
・接触熱抵抗
・水道管を巻く保温材の厚さと保温性能
7タイトル非定常熱伝導問題
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・熱的境界条件(第1種~第3種境界条件)について
・フーリエ数とビオ数
・集中熱容量モデル
・ハイスラー線図
8タイトルフィンの熱伝導
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・拡大伝熱面(フィン)
・フィン効率
9タイトル中間試験及び解説(その2)
事前学習
事後学習
事前学習:これまでの振り返り、伝導伝熱のレポートの作成
事後学習:十分理解できていないところの振り返り
授業内容伝導伝熱に対して十分理解できているかを確認する。
10タイトル強制対流熱伝達(その1)
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・層流と乱流の違い
・外部流れと内部流れ
・速度境界層と温度境界層熱
・流体の支配方程式の導出
・質量保存式
・運動量保存式
・エネルギー保存式
11タイトル層流強制対流熱伝達(その2:外部流)
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・境界層近似と無次元化
・物体周りの強制対流熱伝達
12タイトル層流強制対流熱伝達(その3:内部流)
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・速度(温度)助走区間と発達した流れ
・水力直径
・ハーゲン・ポアゼイユ流れ
・混合平均温度
・対数平均温度差
13タイトル乱流熱伝達
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・乱流とは
・コルバーンのアナロジ
・管内流の熱伝達
・平板に沿った熱伝達
・円柱・球まわりの熱伝達
・円柱群の熱伝達
14タイトル自然対流熱伝達
事前学習
事後学習
事前学習:予習用動画を視聴し、予習ノートを作成する
事後学習:演習問題を再確認する
授業内容・自然対流とは
・浮力とグラスホフ数・レイリー数
15タイトル期末試験
事前学習
事後学習
事前学習:これまでの振り返り、対流熱伝達のレポートの作成
授業内容本講義内容全てに対して十分理解できているかを確認する。
<備考>
オフィスアワー:講義終了後、月曜日第4時限