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授業科目名 基礎物理学II
時間割番号 TME103
担当教員名 浮田 芳昭
開講学期・曜日・時限 後期・金・II 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
 これまでに学んだ質点の力学を基にして、大きさを持つ代表的な剛体である球や丸棒の簡単な運動を第一原理から理解することを目標にする。このために、天体の運動と中心力(万有引力)の関係を通して質点から質点系へと運動方程式の理解を深め、重心の重要性を理解するとともに、剛体の簡単な運動、特に固定軸をもつ剛体の運動を理解する。 
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>機械工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
ME-A専門基礎的・専門的学力や論理的な表現力さらにコミュニケーション能力を修得し、科学的知見と技術を総合して社会的課題を解決する能力を身につける。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
ME
1外積による物理現象の取り扱いができる.ME-A
2微小要素の積分による物理量の取り扱いができる.ME-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
150%ベクトル解析により物理現象の表現ができる
250%体積を有する物体の運動の表現ができる
合計100% 
<授業の方法>
この講義では以下の科目を習得していることを前提にしています 
 線形代数 I
 微分積分学及び演習
 基礎物理学 I
<受講に際して・学生へのメッセージ>
本講義の前半では非慣性系の運動の記述を通してベクトル解析による物理現象の記述に慣れていきます.これは本講義のみならず,応用物理学や流体力学など工学の様々な学問を学ぶ上で必須の知識となります.後半では体積のある物体(剛体)の力学を学び,小さな要素を積分することにより物理系を記述する方法を学びます.この考え方も様々な分野で登場する考え方のためしっかりと身につけておくと,他の講義を学ぶ上でも理解が容易になることと思われます.
<テキスト>
  1. 兵頭 俊夫著, 考える力学, 学術図書出版社, ISBN:978-4-87361-099-3
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1タイトルベクトルの外積、角運動量、中心力と面積測度一定の法則
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容ベクトル解析の代表的な表現手法である外積および,これにより定義される角運動量を学ぶ.これらと関係する代表的な運動として惑星の運動を取り上げ,面積速度一定の法則を導く.
2タイトル座標系とその相対運動、慣性系に対して等速直線運動をしている座標系、運動の軌跡・ 運動量・運動エネルギー、慣性系に対して配信加速度運動をしている座標系
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容相対運動の数学的表現の入り口としてベクトルによる相対運動する慣性系の記述を学ぶ.
3タイトル角速度を表すベクトル、ベクトルの回転、慣性系に対して回転している座標系
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容非慣性系の運動の記述として代表的な回転する座標系の運動の記述を学ぶ.
4タイトル遠心力とコリオリ力、遠心力とコリオリ力の座標表示
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容非慣性系に作用する遠心力とコリオリ力をベクトル解析を用いて数学的に記述し,高校で学んだ物理の知識と一致することを確認することで,法則を出発点する数学的表現の威力を理解する.
5タイトル中間試験及び解説
事前学習
事後学習
各自による試験対策
個別の解説による理解の補強
授業内容これまでの講義の理解を深めるため,個別の復習と中間試験を実施する.試験から明らかになった各自の弱点について個別解説することで,理解の補強を行う.
6タイトル2体系の全質量と換算質量、2体系の運動量、運動エネルギー、角運動量
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容質点の運動の理論を剛体の運動の理論へと拡張するにあたり,バネにより繋がれた質点の運動を例として重心運動と相対運動の記述を学ぶ.
7タイトル質量中心の運動、質点系の全運動量、質点系の全角運動量、質点系の全運動エネルギ ー、2体問題の扱いとの比較
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容質点系の運動方程式,全角運動量等の数学的表現手法を学ぶ.
8タイトル連続体、連続体に対する表式、剛体の運動、力のモーメント
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容連続体(剛体)の運動を記述するための方程式を導出する.
9タイトル固定軸を持つ剛体の運動、慣性モーメントと回転半径、慣性モーメントの例
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容固定軸を持つ剛体の運動の記述の仕方を学ぶ.また,理想化されたいくつかの剛体を例として慣性モーメントの計算に慣れ親しむ.
10タイトル中間試験及び解説
事前学習
事後学習
各自による試験対策
個別の解説による理解の補強
授業内容これまでの講義の理解を深めるため,個別の復習と中間試験を実施する.試験から明らかになった各自の弱点について個別解説することで,理解の補強を行う.
11タイトル実体振り子、剛体の平面運動
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容簡単な剛体の運動の事例として,剛体振り子と平面運動を取り上げ,剛体の運動の記述に慣れ親しむ.
12タイトル打撃の中心、バットを振る
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容親しみやすい剛体運動の例としてバットによるボールの打撃を取り上げ,力学の理論によりこれを考察する.
13タイトル回転体の運動、剛体の一般的な回転運動について
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容より一般化された複雑な剛体の運動を取り扱うための数学的表現手法である,慣性テンソルの導出について説明する.
14タイトル惑星の運動
事前学習
事後学習
教科書による事前学習
演習による復習
授業内容力学を学んだ者が備えるべき常識的な知識として,力学の体系の起源である惑星の運動に関する法則(ケプラーの法則)について学ぶ.
15タイトル期末試験及び解説
事前学習
事後学習
各自による試験対策
個別の解説による理解の補強
授業内容これまでの講義の理解を深めるため,個別の復習と中間試験を実施する.試験から明らかになった各自の弱点について個別解説することで,理解の補強を行う.
<備考>
(未登録)