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授業科目名 運動の力学I
時間割番号 TJM212
担当教員名 寺田 英嗣/北村 敏也
開講学期・曜日・時限 後期・月・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
機械装置には、機能を達成するために様々な機構が組み込まれている。機構が動作することにより単発あるいは断続的な力が発生し、機械装置そのものや機構は動的な挙動を示す。機械の性能や機能を維持する上で、設計・製造・保守に渡り機械部材の動的挙動について理解することは重要である。
本授業では、質点に加わる力から運動方程式を得て、これから固有振動数、減衰比、振動伝達率、モードなどを得る方法を学ぶとともに、動的挙動がどのように機構や機械装置に影響を与えるかについての基礎的知識を学ぶ。更に機構を構成する自由度や機械要素を組み合わせて運動を発生する歯車・カム・リンク機構の基礎的事項を学習する。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>メカトロニクス工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
JM-A専門3.三分野のうち、一つ以上のより専門的な技術と知識。少なくとも一分野の技術と知識を十分に身につけ、さらに一つ以上の分野の技術と知識も身につける。1.機械分野機械要素や機構の動作を理解した上で、設計に適した機能を有する機械要素および機構を選択でき、それらを組み合わせた機器の設計をすることができる。
JM-B4.三分野の知識を利用した分野をまたがった活用アーキテクチャ、ハードウェア、プログラミング、電気信号、電子回路、センサ、アクチュエータ、機構、材料、等の関連性を考慮した上、総合的な設計をして製作ができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
JM
1運動・振動現象に関する基礎的な用語について説明できる。JM-A
2質点に作用する力から運動方程式を立て、振動の素性を求めることができる。JM-B
3カムやリンクなどのメカニズムについて説明する。JM-A
4メカニズム設計に必要な運動解析法等について説明・計算できる。JM-B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
130%中間試験と提出されたレポートから理解度を評価する.
230%中間試験と提出されたレポートから理解度を評価する.
320%期末試験と提出されたレポートから理解度を評価する.
420%期末試験と提出されたレポートから理解度を評価する.
合計100% 
<授業の方法>
本授業では主に基本的な内容についての講義を行い、「運動の力学I演習」において基本~応用問題の演習を行う。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
本授業は「運動の力学I演習」と同時受講が前提で授業を進めるので,「運動の力学I演習」も履修すること.力学・微積分・線形代数(行列・ベクトル)・微分方程式の知識および機械要素の基礎的事項について理解を求める。
<テキスト>
  1. 山田伸志他, 振動工学入門[改訂版, パワー社, ISBN:978-4-8277-1298-8,
    (運動の力学I演習、運動の力学IIでも使用する)

  2. 牧野 洋, 高野 政晴, 機械運動学, コロナ社, ISBN:4339041505,
    (運動の力学I演習、運動の力学IIでも使用する)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1タイトル運動の力学の基礎
事前学習
事後学習
事前学習として、高校での力学、基礎物理学での力学について理解していること。SI単位について理解していること。三角関数の性質について理解していることを求める。教科書を読み不明点を事前に確認すること
授業内容振動現象、物体が運動する際の力学と運動方程式について講義する。
2タイトル1自由非減衰振動、運動方程式
事前学習
事後学習
事前学習として、フックの法則と運動方程式、二階同次形微分方程式について理解していることを求める。教科書を読み不明点を事前に確認すること
授業内容1自由非減衰振動、運動方程式とその解法、固有角振動数、運動の式について講義する。
3タイトル回転系の振動、振り子の振動
事前学習
事後学習
事前学習として、慣性モーメントおよび回転運動の力学について理解していることを求める。教科書を読み不明点を事前に確認すること
授業内容棒や円板などの剛体の慣性モーメント、回転系の運動方程式、振り子の振動に関する解法について講義する。
4タイトル1自由度減衰振動
事前学習
事後学習
事前学習として、二階同次形微分方程式の解法、指数関数について理解していること。教科書を読み不明点を事前に確認すること
授業内容粘性減衰、減衰率、減衰比などの概念と、運動方程式の解法、過減衰、臨界減衰、不足減衰と運動方程式の解
5タイトル1自由度強制振動
事前学習
事後学習
事前学習として、二階同次形微分方程式の解法、位相について理解していること。教科書を読み不明点を事前に確認すること
授業内容力による1自由度強制振動、変位による1自由度強制振動について講義する。
6タイトル振動伝達率
事前学習
事後学習
事前学習として、作用反作用の法則などについて理解していること。教科書を読み不明点を事前に確認すること
授業内容力の振動伝達率、変位の振動伝達率、防振や免振技術について講義する。
7タイトル過渡振動とラプラス変換
事前学習
事後学習
事前学習として、微分方程式でのラプラス変換について理解していること。教科書を読み不明点を事前に確認すること
授業内容過渡振動とは、過渡振動のラプラス変換を用いた解法、過渡応答(ステップ応答、インパルス応答)と伝達関数
8タイトル2自由度自由振動とラグランジュ方程式
事前学習
事後学習
事前学習として、行列、行列式、固有値、固有ベクトルについて理解していること。教科書を読み不明点を事前に確認すること
授業内容2自由度自由振動とその解法、固有角振動数と振動モード、オイラー・ラグランジュ方程式による運動方程式の導出
9タイトル授業の補遺と中間評価(総括とまとめ)
事前学習
事後学習
これまでの授業全体について復習すること。
授業内容中間評価として筆記試験を行う。またこれまでの授業で説明が漏れた点について講義を行う。
10タイトル平面機構のベクトル解法及び平面曲線軌跡計算
事前学習
事後学習
教科書P.24-28を読み不明点を事前に確認すること.標準問題集(4)を解くこと.
授業内容平面機構のベクトル解法及び平面曲線軌跡計算
11タイトル機構の自由度
事前学習
事後学習
教科書P.6-15を読み不明点を事前に確認すること.標準問題集(6),教科書第1章問題(3)(4)を解くこと.
授業内容機構の自由度計算方法
12タイトル歯車機構
事前学習
事後学習
教科書P.132-134,P.140-149,P.174-176を読み不明点を事前に確認すること.教科書第6章問題(13)(18)を解くこと.
授業内容歯車機構の応用,特に減速比計算
13タイトルカム機構
事前学習
事後学習
教科書P.101,P.122-131,P.213-219を読み不明点を事前に確認すること.標準問題集(3),教科書第5章問題(10)を解くこと.
授業内容カム機構の構造およびカム外形輪郭計算
14タイトルリンク機構
事前学習
事後学習
教科書P.54-675を読み不明点を事前に確認すること.標準問題集(5),教科書第4章問題(1)~(4)を解くこと.
授業内容リンク機構の種類と運動軌跡計算
15タイトル評価(総括とまとめ)
事前学習
事後学習
教科書P.6-219を読み不明点を事前に確認すること.
授業内容平面機構学に関する総括と評価
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
特に機構学分野では民間企業の生産技術研究所勤務の経験に基づき,実際の生産現場で用いられる自動組立機械を実例に講義を進める.
<備考>
(未登録)