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授業科目名 材料と力学I
時間割番号 TJM109
担当教員名 北村 敏也/平 晋一郎
開講学期・曜日・時限 前期・月・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
どのような道具や機械にも形状やメカニズムがあり、それらは鉄・アルミニウム・プラスチックといった機械材料で作られている。道具や機械装置などを設計する際には、その機械材料の特性やその材料に加わる力と変形や破壊についての知識と理解が必要である。
 本授業では、工業製品に使われている材料の性質や種類、用途などを学ぶ「材料」の分野、材料に働く力と変形および材料内に働く応力とひずみついて学ぶ「材料力学」の分野の基本的内容について身に付ける。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>メカトロニクス工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
JM-A専門1.技術者・研究者にとって必要な数学と物理の基礎知識数学の基礎的事項(微分積分、線形代数、確率統計、フーリエ変換など)の理論と活用方法を説明でき、それらを使った計算ができる。
JM-B物理の基礎的事項(力学、電磁気学、波動、熱力学)の理論と活用方法を説明でき、それらを使った計算ができる。
JM-C3.三分野のうち、一つ以上のより専門的な技術と知識。少なくとも一分野の技術と知識を十分に身につけ、さらに一つ以上の分野の技術と知識も身につける。1.機械分野材料の性質を理解した上で、設計に適した材料やその加工法が選択でき、機器の設計をすることができる。
JM-D4.三分野の知識を利用した分野をまたがった活用アーキテクチャ、ハードウェア、プログラミング、電気信号、電子回路、センサ、アクチュエータ、機構、材料、等の関連性を考慮した上、総合的な設計をして製作ができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
JM
1工業製品に使われる工業材料について理解し説明できる。JM-C
2各種鉄鋼材料の性質、特徴、用途および強化法などについて理解し、実設計で適用できる。JM-C
3物体内で働く応力とひずみ・物体の変形および弾性係数について理解し説明できる。JM-B
4引張・圧縮、せん断と安全率、不静定問題について理解し、設計に応用できる。JM-A
5軸とねじりについて理解し、設計に応用できる。JM-D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
120%提出されたレポートおよび中間試験による
230%提出されたレポートおよび中間試験による
320%提出されたレポート・小試験および期末試験による
420%提出されたレポート・小試験および期末試験による
510%提出されたレポート・小試験および期末試験による
合計100% 
<授業の方法>
材料分野を平が、材料力学分野を北村が担当する。
材料分野の最終回に中間試験、材料力学分野の最終回に期末試験を実施する。
必要に応じてレポートおよび小試験を課すことがある。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
高校物理での力学、化学について理解していること。
物体内に働く力や変形について理解できる想像力を鍛えること。
基本的な微積分が出来ること。
<テキスト>
  1. 日本機械学会, JSMEテキストシリーズ 材料力学, 丸善, ISBN:978-4888981583
<参考書>
  1. 吉岡正人・岡田勝蔵・中山栄浩, 機械の材料学入門, コロナ社, ISBN:9784339045598
  2. 高 行男, 自動車材料入門, 東京電機大学出版局, ISBN:9784501417802
<授業計画の概要>
1タイトル材料分野・工業材料について
事前学習
事後学習
事後学習として、工業材料に関するレポート課題を課す場合がある。
授業内容工業材料とは何かについて、利用されてきた材料の変遷とともに解説する。
2タイトル材料分野・材料の構造
事前学習
事後学習
事後学習として、各種結晶構造に関するレポート課題を課す場合がある。
授業内容固体材料の基礎として,原子結合や結晶などについて解説する。
3タイトル材料分野・材料の変形と強さ
事前学習
事後学習
事後学習として、材料の強度に関するレポート課題を課す場合がある。
授業内容材料の変形と機械的な強さについて解説する。
4タイトル材料分野・平衡状態図の読み方
事前学習
事後学習
事後学習として、基本的な平衡状態図を使って冷却中に起こる相変態や相の量比などに関するレポート課題を課す場合がある。
授業内容相や組織,成分,自由度など平衡状態図に関する基礎用語を説明し,さらには基本的な平衡状態図について解説する。
5タイトル材料分野・鉄鋼材料の基礎
事前学習
事後学習
事後学習として、炭素鋼の平衡状態図に見られる相変態に関するレポート課題を課す場合がある。
授業内容金属材料の中で最も大量に使用されている鉄鋼について、その原鉱や製造方法などを詳しく解説する。
6タイトル材料分野・鉄鋼材料の強化法
事前学習
事後学習
事後学習として、炭素鋼の熱処理による微視的組織に関するレポート課題を課す場合がある。
授業内容固体材料の強化法をいくつか紹介し、炭素鋼の強化法として最も重要な熱処理について解説する。
7タイトル材料分野・ここまでの授業の振り返りと整理および中間試験
事前学習
事後学習
必要に応じて過去問を提示し,事前に学習できる機会を設ける場合がある.
授業内容ここまでの授業を振り返って整理したうえで、筆記試験を実施する。
8タイトル材力分野・力学の基礎単位および応力とひずみ
事前学習
事後学習
事前学習として、単位、ニュートンの3法則に関する理解を求める。
授業内容引張とせん断の概念、応力とひずみに関する概念
9タイトル材力分野・フックの法則と弾性係数
事前学習
事後学習
事前学習として、フックの法則に関する理解を求める。事後学習として、力から応力とひずみを求める課題を出すことがある。
授業内容応力、ひずみ、弾性係数の関係
10タイトル材力分野・応力―ひずみ線図と降伏と破断、脆性と延性
事前学習
事後学習
事後学習として、機械材料の利用の条件による使用応力などを問う課題を出すことがある。
授業内容応力ひずみ線図から、材料が変形する段階を解説し、使用応力、安全率などについて説明する。
11タイトル材力分野・単純な引張とせん断
事前学習
事後学習
事前学習として微積分の理解を求める。事後学習として応用問題の課題を課すことがある。
授業内容単純な引張或いはせん断荷重による応力とひずみの計算、自重などによる静定な問題について解説する。
12タイトル材力分野・不静定問題
事前学習
事後学習
事後学習として、不静定問題の課題を課すことがある。
授業内容様々な不静定問題の考え方と解法について解説する。
13タイトル材力分野・ねじり
事前学習
事後学習
事前学習として、せん断応力およびせん断ひずみについての理解と、極形式での積分についての理解を求める。事後学習として、ねじりに関する課題を課すことがある。
授業内容棒のねじりの際の力学、断面二次極モーメント、極断面係数について講義する。
14タイトル材力分野・軸と動力伝達
事前学習
事後学習
事前学習として、力と仕事についての理解を求める。事後学習として、軸の設計あるいは軸による動力伝達に関する課題を課すことがある。
授業内容伝達動力・回転数・トルクからの軸の設計法、中実軸と中空軸などについて講義する。
15タイトル材力分野・ここまでの授業の振り返りと整理および期末試験
事前学習
事後学習
事前学習としてこれまでの講義の内容について十分な復習を求める。
授業内容材力分野の授業を総合し、機械設計上の注意点について講義する。期末試験として、材料力学分野の授業内容の理解を計る筆記試験を実施する。
<備考>
質問は授業時間中でも授業後でも受け付ける。

オフィスアワー 北村敏也:火曜午後 
        平晋一郎:水曜午前