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授業科目名 楽曲分析
時間割番号 EEU245
担当教員名 藤原 嘉文
開講学期・曜日・時限 後期・木・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
楽曲分析と楽式についての授業である。時間芸術である音楽作品の構成を、時代やジャンルを超えて分析・研究する。具体的にはソナタ形式とフーガ等の対位法書式など代表的な楽式の学習を中心に、それらの成立してきた過程と、それらが近代以降今日までの我々をとりまく様々な音楽にいかに応用されているかを、ポピュラーや現代の先進的な作曲技法も含む多くの作品例に触れながら、楽曲分析を通して研究する。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門授業力・実践的技能教材研究や教材開発を進んで行うことができる。
B教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する教科の目標や内容に関する知識を習得している。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1代表的な楽式を理解し、それを応用して楽曲分析ができる能力をつける。B
2楽曲分析によって得た知識や実作経験を教材開発等に活かせること。A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
150%分析レポートにおける授業理解度、表現力、発想力、応用力。
250%実習の状況。
合計100% 
<授業の方法>
[対面授業]
各項目毎に、概説→実習→発表というかたちで授業をすすめる。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
「音楽基礎研究」又は「ソルフェージュ」を履修しているほうが望ましい。さらに和声や音楽理論の基礎を学習していると大変理想的である。そうでない場合、前もって楽典の初歩を予習しておくことが必要である。授業の性格上、相当量の自宅における研究、実習が必要である。また、常に多様な音楽に関心を向け、できる限り接する機会を多く持つよう心掛けて欲しい。なお、段階的な学習の積み重ねが必要なので、できる限り欠席しないよう望む。
<テキスト>
  1. 藤原嘉文編著, ピアノ演奏~自由曲の研究 : よくわかる!ピアノ名曲の構成と演奏のポイント, ヤマハ音楽振興会, ISBN:4636133323,
    (1996年出版 グレード攻略シリーズ)
<参考書>
  1. 芥川也寸志著, 音楽の基礎, 岩波書店, ISBN:9784004140573,
    (2015年出版 岩波新書, 青版795, E57)
<授業計画の概要>
1タイトルオリエンテーション、及び楽典事項の確認
事前学習
事後学習
基礎的な楽典事項を確認しておく。
楽式の歴史的変遷について、実際の作品に触れて確認する。
授業内容楽曲分析の意義と方法、および楽式の歴史的変遷を学習する。
2タイトル基礎楽式の分析研究
事前学習
事後学習
授業内容に記載の曲を選んでくる。
分析したものをグラフとして仕上げ保管しておく。
授業内容1部形式、2部形式、3部形式、複合3部形式による楽曲の分析。
3タイトルソナタ形式の概説
事前学習
事後学習
指定のソナチネをよく弾いてくる。
別のソナチネを使って分析を行っておく。
授業内容ソナチネを使ってソナタ形式の基本構造を学習する。
4タイトルソナタ形式による楽曲の分析実習
事前学習
事後学習
指定のソナタをよく弾いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
授業内容ハイドン、ベートーヴェン等古典派ソナタの分析実習を行う。
5タイトルより高度なソナタ形式による楽曲の分析実習
事前学習
事後学習
指定のソナタの楽譜を見ながらよく聴いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
授業内容ブラームス、ラフマニノフ等のソナタの分析実習を行う。
6タイトルソナタ形式の発展
事前学習
事後学習
指定のソナタの楽譜を見ながらよく聴いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
授業内容ドビュッシー、ラヴェルなど近代のソナタ形式を応用して作られた作品の分析実習を行う。
7タイトル循環形式の研究
事前学習
事後学習
指定のソナタの譜例を見ながらよく聴いてくる。
循環形式のその他の例を調べておく。
授業内容ベートーヴェン「運命」、チャイコフスキー「弦楽セレナーデ」、ラフマニノフ「パガニーニ幻想曲」、バーンスタイン「ウエストサイド・ストーリー」など循環形式で構成された作品を鑑賞し、その効果を確認する。
8タイトル現代音楽作品におけるソナタ形式の応用例
事前学習
事後学習
指定のソナタの楽譜を見ながらよく聴いてくる。
任意のソナタ形式の曲を1曲選び、分析レポートを作成し、指定の期日までに提出する。
授業内容カバレフスキー、矢代秋雄などソナタ形式の応用例を分析実習する。
9タイトル対位法楽曲の分析実習/インベンションを中心に
事前学習
事後学習
指定のインベンションをよく弾いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
授業内容Bach「インベンション」1番、13番を使用し、対位法楽曲の構成の考え方を学習する。
10タイトル対位法楽曲の分析実習/カノン
事前学習
事後学習
指定の楽譜を見ながらよく聴いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
授業内容「インベンション」2番、8番、フランク「バイオリンソナタ」第4楽章を用いてカノンについて学習する。Bach:「音楽の捧げ物」を用いて並行カノン、反行カノン、逆行カノンについても学習する。
11タイトル対位法楽曲の分析実習/フーガ
事前学習
事後学習
指定のインベンションをよく弾いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
授業内容Bach「平均律クラヴィア曲集」16番を用いて、フーガの一般的な構造を学習する
12タイトル対位法楽曲の分析実習/より高度なフーガ
事前学習
事後学習
「平均律クラヴィア曲集」5番、11番のフーガの分析実習を行う。
授業内容指定のインベンションをよく弾いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
13タイトル対位法書法の応用例
事前学習
事後学習
指定の楽譜を見ながらよく聴いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
授業内容Bach「フーガト短調」、ベートーヴェン「ソナタ31番」第3楽章に内在するフーガ部分 など、応用例について理解を深める。
14タイトル現代音楽やポピュラーにおける対位法書法の研究
事前学習
事後学習
指定の楽譜を見ながらよく聴いてくる。
分析結果を自分なりにまとめておく。
授業内容12音技法について学習する。さらに、バルトーク、ブリテン、松村禎三など現代音楽におけるフーガの実例、またウエストサイド・ストーリー"Cool"に見られるポピュラー音楽でのフーガの用法例についても理解を深める。
15タイトル自由研究発表とまとめ
事前学習
事後学習
分析レポートに取り上げる任意のフーガ作品を1曲選んでくる。
分析レポートを作成し、指定の期日までに提出する。
授業内容フーガの楽曲分析レポート作成のための研究を行う。
<備考>
(未登録)