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授業科目名 食物学実験
時間割番号 EEK322
担当教員名 今井 千裕
開講学期・曜日・時限 前期・火・III-IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
食品の調理上の性質や調理操作に関する理論を基礎的実験を通して学び、調理の過程における諸現象の科学的・応用的な考察を深める。実験を通じて食品の変化を観察し、調理の意義についての実践的理解を得ることにより、学校の家庭科授業において、児童・生徒の食に対する興味関心や理解に繋がる指導ができるようにする。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門人や社会への関心日本や世界、自然に関する広い教養を身につけている。
B授業力・実践的技能教科書にある題材や単元等に応じた教材・資料を開発・作成することができる。
C教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する教科の目標や内容に関する知識を習得している。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1実験を通じて食品や調理を論理的に思考する能力が身につくことC
2安全に配慮して実験する態度を身につけることC
3実験目的や実験経過を理解・観察し、得られた実験結果についてわかりやすく説明できることC
4日常的に扱う食品について、実験で得た調理理論をもちいた応用的理解ができることA
5実験・実習を学校現場の授業で取り入れる際に重要な計画・準備ができることB
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
130%レポートのまとめ方や考察の内容によって論理的思考力を評価する
225%実験へ臨む姿勢をもとに評価する
320%レポートのまとめ方や考察の内容によって論理的思考力を評価する
410%レポートのまとめ方や考察の内容によって論理的思考力を評価する
515%課題の提出により評価する
合計100% 
<授業の方法>
教科書をもとに作成した資料を配布し、実験内容について解説を行った後に実験を行う。解説時および実験の際には感染防止に十分留意する(マスクの着用、間隔を空けての着席、授業前の手洗い・手指消毒)。ただし感染状況によっては一部オンラインにより授業を行う可能性がある。実験については、レポート提出、グループ内での討論、全体での総括によってまとめる。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
食物学に関する基礎的な実験を行いますので、食物に興味のある学生は受講してください。小・中・高等学校の家庭科授業や食育、給食指導にも役に立つ内容構成とし、実験経験の少ない学生にもわかりやすい内容・説明をします。実験の内容は事前に提示するので、関連する内容について教科書を読んで実験に臨んでください。実験の際には各自実験ノートを必ず取り、記録を取ってください。レポートの提出期限は厳守とします。食品を用いた実験をしますので、適切な服装(白衣等)を心掛け、特に爪は清潔にして出席してください。
<テキスト>
  1. 毎回、資料を配布する。
<参考書>
  1. 大羽和子, 川端晶子編著 ; 阿久澤さゆり [ほか] 著, 調理科学実験, 学建書院, ISBN:9784762408564,
    (2003年出版)

  2. 長尾慶子, 香西みどり編著 ; 和泉眞喜子 [ほか] 共著, 調理科学実験 第2版, 建帛社, ISBN:9784767906232,
    (2018年出版 Nブックス, . 実験シリーズ)

  3. 小川宣子, 真部真里子編著, 調理学実験書 : おいしさのメカニズムを探る, 光生館, ISBN:9784332050445,
    (2021年出版)
<授業計画の概要>
1タイトル食物学実験の授業概要と目的、実験の進め方とレポートの作成方法
事前学習
事後学習
(事後学習)次回の実験に向けて必要なものを用意する。
授業内容・はじめに本授業の目的、到達目標、授業の方法、授業計画の概要、成績評価の方法に関するガイダンスを行う。
・実験の進め方、レポートの作成方法、実験の安全に関する諸注意、実験室および実験器具の使い方についての説明を行う。
2タイトル食物学に関する基礎実験1
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・食品の重量と体積、比重と密度、食品のpHについての実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
3タイトル食物学に関する基礎実験2
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・食品の糖度・酸度・塩分濃度、味覚の閾値、官能評価法についての実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
4タイトル米の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・米の吸水・炊飯に関する実験、米の品質(もち米/うるち米の違い、米の鮮度)に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
5タイトル小麦粉の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・小麦粉の種類とグルテン量、小麦粉の膨化に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
6タイトル砂糖の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・砂糖の加熱温度と状態、結晶化、カラメルソースの比重に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
7タイトル卵の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・卵の新鮮度試験、卵の性質(熱凝固性、乳化性、起泡性)、卵液の熱凝固と添加物の影響に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
8タイトル肉の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・肉の加熱変化とたんぱく質分解酵素の役割、ひき肉調理における副材料に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
9タイトル魚介類の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・魚の種類と調理性、魚のすり身に対する副材料に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
10タイトル乳類の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・牛乳成分(たんぱく質、脂肪分)、生クリームの起泡性に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
11タイトルいもの調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・さつまいもの加熱方法による糖度の違い、じゃがいもの調理(マッシュポテト)に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
12タイトル野菜の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・pHによる野菜の色の変化と調理、野菜の放水量と食味、ポリフェノールオキシダーゼに関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
13タイトル果物の調理性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・果物のペクチン量の測定、ジャムの調理と添加物に関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
14タイトル食品の物性に関する実験
事前学習
事後学習
(事前学習)教科書や配布資料を読んでおくこと
(事後学習)レポートを作成すること
授業内容・はじめに実験内容に関する説明を行う。
・ゲル化剤(寒天・ゼラチン・カラギーナン)の特性と副材料、でんぷんのゾル・ゲルに関する実験を各グループで実施する。
・実験に使用した器具および実験台の片付けを行い、次回の実験内容の資料を受け取り実験終了とする。
15タイトルレポートの作成・提出と総括
事前学習
事後学習
(事前学習)これまでに行った実験やレポート内容について再度復習しておくこと
授業内容・はじめにレポートの返却を行い、これまでの実験についての振り返りを行う。
・これまでの実験および教科書などを参考にしながら、食物学に関する実験を学校の授業で取り入れる時の計画や準備、プレゼンテーションの方法を考えてまとめる。
<備考>
(未登録)