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授業科目名 中等社会・地理歴史教育法
時間割番号 EEC254
担当教員名 皆川 卓/大隅 清陽/尾藤 章雄
開講学期・曜日・時限 前期・水・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
中学校または高校の教科書や学習指導要領の記述内容を取り上げ、それぞれについて検討し、各学校で求められる地理的な物の見方・考え方や歴史理解を具体的に明示するとともに、地理・歴史の授業のための教材研究の方法を考察する。
(地理分野)中学校・高校の教科書から、特に自然地理学分野を中心に講義する。
(日本史分野)学習指導要領の概要について学んだうえで、前半では、通常授業の指導案作成のトレーニングを行い、後半では、具体的な地域教材を使って、歴史の学び方・調べ方・考え方を重視した指導のあり方について考察する。グループワークによる発表・討論に加え、現地踏査等の活動を重視する。
(世界史分野)前半は世界史学習の現状と問題点を「系統的学習」と「主題学習」に分けて論じ、「系統的学習」の要諦について検討する。後半は「主題学習」の実例として、中学社会科の歴史あるいは高校世界史の教科書からヨーロッパ史上の一単元(昨年度は第二次世界大戦)を取り上げ、受講者に実演してもらう。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門人や社会への関心日本や世界、自然に関する広い教養を身につけている。
B授業力・実践的技能教科書にある題材や単元等に応じた教材・資料を開発・作成することができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1中学校、高等学校における地理及び歴史教育の概要を知ること。A
2教材の研究、活用方法等を具体的に理解し実践できること。B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
190%小テストやレポートなどにより、3分野それぞれの内容の理解度を評価する。
210%出席状況や授業中の活動(発言、討論への参加など)により受講態度を評価する。
合計100% 
<授業の方法>
3名・3分野(地理・日本史・世界史)の教員による輪講形式。一部に野外見学等も含む。「面接授業」を予定しているが、新型コロナウイルスの感染状況によっては「ライブ型」や「オンデマンド型」のオンライン授業とする場合がある。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
講義のより具体的な内容については、第1回の講義およびCNS上において指示する。
<テキスト>
  1. 代表的な高校地理分野の教科書, 地理総合 地理探求 の内容を扱った各社の教科書, 帝国書院 東京書籍 二宮書店, ISBN:978-4-8071-8-5968-0,
    (年度によって3社の教科書を順次使用するので、開講前に教員が購入して講義の最初の時間に配布する予定である。必ず高校までに使用した地図帳を持参する。)
<参考書>
  1. 必要に応じて各回の授業で紹介する。
<授業計画の概要>
1タイトルガイダンス
事前学習
事後学習
自分自身の中学校社会科・高等学校地歴科での学習について振り返り、この授業で考えてみたい、身につけたいことについて考える。
授業内容本授業のねらいと具体的な授業の進め方について説明する。
2タイトル地理分野1(担当:尾藤 地理学における自然地理分野について)
事前学習
事後学習
事前学習:小学校と中学校で学んだ自然環境の項目を思い出してみよう。
事後学習:学んだ内容を中学校までの教科書と指導要領の内容にあわせて確認しましょう。
授業内容地理学の分野である系統地理学、地誌学について紹介し、系統地理学はさらに人文地理学と自然地理学に分かれていることを解説します。自然地理学の内容を簡単に紹介します。
3タイトル地理分野2(地形分野)
事前学習
事後学習
事前学習:中学校までに学んだ自然環境のうち、地形に関しては何を学んだか思い出してみよう。
事後学習:地形分野で使われている多数の用語を高校の教科書で確認しましょう。
授業内容高等学校の教科書の自然環境の内容のうち、地形に関する内容を指導要領に従って解説します。
4タイトル地理分野3(地図を読む)
事前学習
事後学習
国の機関が作成している国土に関する基本図が何種類あるか調べてみよう。
授業内容国土地理院が作成している2万5千分の1地形図を読んで、必要な地形条件についての情報を得る方法を解説する。尾根・谷の位置を探し、地形の特徴を知り、電子地図から断面図を書く操作方法などを学びます。
5タイトル地理分野4(気候分野)
事前学習
事後学習
事前学習:中学校までに学んだ自然環境のうち、気候に関しては何を学んだか思い出してみよう。
事後学習:気候分野で出てくるケッペンの気候区分の内容を高校の教科書で確認しましょう。
授業内容世界の気候区分、日本の気候特性、気候要素と密接に関わる地形条件について解説します。
6タイトル地理分野5(自然災害と防災)
事前学習
事後学習
事前学習:身近な災害には何があるのか。近年の災害を調べてみよう。
事後学習:防災教育を行う際の留意事項について考えてみよう。
授業内容自然災害を地形と気候の両面から解説する。また、震災と火山災害を中心とした防災教育の内容について解説する。
7タイトル日本史分野1(担当:大隅 教材研究・指導案作成の方法)
事前学習
事後学習
事前学習:Moodleにアップされた資料に目を通しておく。
事後学習:講義内容をもとに、次回発表する指導案を作成する。
授業内容平成29年度版学習指導要領の内容を踏まえ、教科書の構造や教師用指導書の利用方法、教材研究のための参考書について講義する。
8タイトル日本史分野2(指導案作成の実際)
事前学習
事後学習
事前学習:指導案発表の準備をしておく。
事後学習:Moodleにアップされた資料も参考にして、次回の発表の準備を行う。
授業内容事前に配布した中学校社会科教科書の「3 いざ鎌倉」に対応する指導案を発表し、全体で質疑応答・討論を行う。
9タイトル日本史分野3(地域史学習の方法)
事前学習
事後学習
事前学習:武田神社(躑躅ヶ崎館跡・武田氏館跡)の教材化のための発表の準備をしておく。
事後学習:発表の内容をもとに、次回の臨地研究で注目すべき点を整理しておく。
授業内容武田神社(躑躅ヶ崎館跡・武田氏館跡)の教材化のため、各自で調べてきた内容を発表し、全体で質疑応答・討論を行い、地域史学習の論点や方法について考察する。
10タイトル日本史分野4(地域史学習教材の臨地研究)
事前学習
事後学習
事前学習:前回までの資料をもとに、臨地研究のための知識を整理しておく。
事後学習:臨地研究の成果をもとに、武田神社(躑躅ヶ崎館跡・武田氏館跡)の教材化に取り組む。
授業内容武田神社(躑躅ヶ崎館跡・武田氏館跡)と周辺の史跡についての現地踏査を行い、地域教材としての特質や可能性について実物をもとに考察する。
11タイトル日本史分野5(地域史学習教材の授業化)
事前学習
事後学習
事前学習:レポート作成に着手し、課題を整理する。
事後学習:レポートを完成させ、期日までに提出する。
授業内容天候不順等により、前時の臨地研究が行えなかった場合には、その代替日とする。予定通り行えた場合には、その成果を前提に、武田神社(躑躅ヶ崎館跡・武田氏館跡)を地域教材として用いた地域史学習の指導計画の作成に取り組む。
12タイトル世界史分野1(担当:皆川 中学・高校世界史指導の問題点と対策)
事前学習
事後学習
事前学習:中学社会科の歴史および高校世界史の教科書の構成について一通り目を通しておく。
事後学習:模擬授業を分担するグループ仲間と担当する小単元について分担と下調べ、調整を行う。
授業内容現在の中学社会科の歴史および高校世界史が抱えている問題とその背景を、指導要領の変化に即して説明し、教員による授業作りの必要性と現状を理解した上で、模擬授業を分担するグループと担当する小単元を決定する。
13タイトル世界史分野2(指導案作成の留意点)
事前学習
事後学習
事前学習:模擬授業を分担するグループ仲間と指導案の試案を作成する。
事後学習:講義によって学んだ点に留意し、指導試案の修正と調整を行った上、ワークシートなどの教材を準備する。
授業内容単元を通じた世界史分野の教科的な問いと、その中で単元・小単元が果たすべき役割を論じ、その観点に基づいて指導案の構想の立て方、並びに指導案に盛り込む情報の整理と体系化の方法を学ぶ。
14タイトル世界史分野3(模擬授業1)
事前学習
事後学習
事前学習:最終的な指導案に基づき、模擬授業で使用する教材のチェックや補充、ワークシートなどの改善を行う。
事後指導:自身の模擬授業の批判点を振り返ると共に、仲間の模擬授業から得られた知見を自らの模擬授業に反映する。
授業内容グループ単位で選出された授業者が、各小単元についての模擬授業を行い、相互に批判的な検証を行った上、担当教員側から評価すべき点と改善点を指摘する。
15タイトル世界史分野4(模擬授業2)
事前学習
事後学習
事前学習:最終的な指導案に基づき、模擬授業で使用する教材のチェックや補充、ワークシートなどの改善を行う。
事後指導:模擬授業回で得られた知見に基づき、最終的な指導案を作成して提出する。
授業内容グループ単位で選出された授業者が、各小単元についての模擬授業を行い、相互に批判的な検証を行った上、担当教員側から評価すべき点と改善点を指摘する。
<備考>
(未登録)