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授業科目名 学校教育相談論
時間割番号 EEC235 A
担当教員名 今村 亨
開講学期・曜日・時限 前期・木・III 単位数 2
<対象学生>
学校教育課程2年生以上
<授業の目的>
学校教育相談はすべての教師が取り組まなければならない業務の一つである。授業では、児童生徒に生じ得る諸問題を早期に察知するための発達・心理・家族・集団等に関する知識 、児童生徒が自己理解を深めたり個性の伸長や人格の成長を支援する開発的な関わり、困難課題に対する最適な解決策を考案するための理論(主にブリーフセラピーに基づく)を習得する。また、困難を抱えた児童生徒およびその保護者と接する際の基本的態度、他の職種との連携による問題解決も学ぶ。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門子ども理解子ども理解のために必要な様々な発達理論を習得している。
Bいじめや不登校、特別支援教育などについての基礎的な知識を習得している。
C子どもたちの発達段階や生活年齢を考慮して、適切に接することができる。
D子どもの意思を真摯に受けとめ、受容的な態度で接することができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1児童生徒の心理的個人差、家庭環境を踏まえた問題の捉え方ができる。A
2いじめ、不登校、発達特性を理解し、具体的な対応を考案できる。B
3発達段階に応じた児童生徒の理解ができる。C
4教育相談に際しての教師の態度を理解し、実践できる。D
5専門的知識を踏まえた学校で起こり得る様々な問題を解決する方法を考案できる。
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
116%授業ごとの「小レポート(4%)」および学期末の「学期末レポート(40%)」にて評価する。
220%授業ごとの「小レポート(4%)」および学期末の「学期末レポート(40%)」にて評価する。
316%授業ごとの「小レポート(4%)」および学期末の「学期末レポート(40%)」にて評価する。
424%授業ごとの「小レポート(4%)」および学期末の「学期末レポート(40%)」にて評価する。
524%授業ごとの「小レポート(4%)」および学期末の「学期末レポート(40%)」にて評価する。
合計100% 
<授業の方法>
毎回の資料はCNSに提示する。各自授業前に読めるよう、必要に応じてプリントアウトもしくはPC等で表示できるよう準備することを求む(授業中PC使用可)。ノートは必携ではないく、好みに応じて適宜対応して様わない。
毎回「小レポート」を行なう(配点4%)。評価とは無関係だが、毎回、学校で起こり得る様々な出来事の問題点/解決方法を考察する問題(必ずしも各回の内容とは関連するとは限らない)を出題する。
第1回~第13回は講義形式。第14回はグルーブディスカッションを予定。第15回は教育相談のロールプレイを予定しているが、(教室の規模や受講者数の関係等で)実施に適さない場合は第1回~第13回のまとめに充てる。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
「将来教師となった際に、児童生徒のために最適な学校教育相談をできるようになるため」という、近未来のビジョンを常に意識して受講していただきたい。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 文部科学省, 生徒指導提要 
  2. エドワード・L・デシ, リチャード・フラスト著, 人を伸ばす力 : 内発と自律のすすめ, 新曜社, ISBN:4788506793,
    (1999年出版)

  3. J.T.ウェブ [ほか] 著, ギフティッドその誤診と重複診断 : 心理・医療・教育の現場から, 北大路書房, ISBN:476283081X,
    (2019年出版)

  4. 伊藤美奈子編著, 不登校の理解と支援のためのハンドブック : 多様な学びの場を保障するために, ミネルヴァ書房, ISBN:4623092534,
    (2022年出版)

  5. 杉原保史, 宮田智基編著, SNSカウンセリング・ハンドブック, 誠信書房, ISBN:441441654X,
    (2020年出版)

  6. 岡本茂樹著, ロールレタリング : 手紙を書く心理療法の理論と実践, 金子書房, ISBN:4760838171,
    (2012年出版)
<授業計画の概要>
1タイトル教育相談と予防―生徒指導提要をもとに―
事前学習
事後学習
・『生徒指導提要』第3章3節「教育相談体制(p.80~88)」を通読する。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容教育相談とは何か、なぜ教師が教育相談を担うのかを理解する。(達成目標No.4に該当)
2タイトル児童生徒の動機づけ第2回:来談者中心カウンセリングとカウンセリング・マインド
事前学習
事後学習
・心理学における動機づけとは何かを書籍/インターネット等で調べる。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容児童生徒の動機づけがどのような要因によって上下動するかを理解し、児童生徒に資する対応を考えられるようにする。(達成目標No.1に該当)
3タイトル児童生徒の定型発達
事前学習
事後学習
・「定型発達」をキーワードに、書籍/インターネット等で調べる。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容定型発達の児童生徒の心理・社会的発達を理解する。(達成目標No.3に該当)
4タイトル児童生徒の個人差―発達特性、ギフティッド、精神疾患―
事前学習
事後学習
・「発達特性」「ギフティッド」「精神疾患」を書籍/インターネット等で調べる。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容児童生徒に生じ得る発達的個人差および精神疾患について理解する。(達成目標No.3に該当)
5タイトルカウンセリング・マインド―どう聴き、どう話すべきか―
事前学習
事後学習
・「クライエント中心療法」について書籍/インターネット等で調べる。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容ギフティッドの学校を適応について考察すると共に、児童生徒の年齢で発症し得る精神疾患を把握する。(達成目標No.3に該当)
6タイトル開発型教育相談
事前学習
事後学習
・児童生徒の認知的/社会的スキルを向上させる方法について調べる。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容開発的教育相談の理論と方法を学ぶ。(達成目標No.4に該当)
7タイトル不登校
事前学習
事後学習
・不登校に対して、自身が教師の立場ならどうすべきか考察する。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容現在学校の主要な問題の一つである不登校について学び、その対策を考察する。(達成目標No.2に該当)
8タイトルいじめ対策
事前学習
事後学習
・いじめ対して、自身が教師の立場ならどうすべきか考察する。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容現在学校の主要な問題の一つであるいじめの対策を学ぶ。(達成目標No.2に該当)
9タイトルブリーフセラピーの理論(1) MRIアプローチ
事前学習
事後学習
・「偽解決」をキーワードに、関連する概念をインターネット等で調べる。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容児童生徒/保護者から相談を受けた際、その問題をMRIアプローチによる解決策を考えられるようになる。(達成目標No.5に該当)
10タイトルブリーフセラピーの理論(2) ソリューション・フォーカスト・アプローチ
事前学習
事後学習
・「例外(エクセプション)」をキーワードに、関連する概念をインターネット等で調べる。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容児童生徒/保護者から相談を受けた際、その問題をソリューション・フォーカスト・アプローチによる解決策を考えられるようになる。(達成目標No.5に該当)
11タイトル新しい形態の心理的援助
事前学習
事後学習
・オンライン面接、SNSカウンセリング、ロールレタリングについて調べる。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容オンライン面接、SNSカウンセリング、ロールレタリングを学び、教育相談への活用を考える。(達成目標No.4に該当)
12タイトル多職種連携
事前学習
事後学習
・教師が連携する可能性がある職種を、書籍/インターネット等で網羅する。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容児童生徒に起こり得る諸問題を多職種との連携によって解決する手立てを理解する(達成目標No.5に該当)
13タイトル保護者面接から問題を解決する―不登校を中心に―
事前学習
事後学習
・クライエント中心療法とブリーフセラピーを復習する。
・資料を再読し、教育相談の実施を想定した自身の見解を深める。
授業内容児童生徒本人との面談が困難な場合のある不登校の解決を中心に、保護者面接の方法を理解する。(達成目標No.5に該当)
14タイトル模擬ケース会議
事前学習
事後学習
・第1回~第13回までの資料を復習する。
・架空のケースについて、改めて一人で考察する。
授業内容第1回~第13回までの知識に基づき、架空のケースをグルーブで検討する(達成目標No.5)
15タイトル教育相談のロールプレイ(予定)
事前学習
事後学習
・第1回~第13回までの資料を復習する。
・自身のロールプレイの良い点/悪い点を振り返り、より良い対応を考察する。
授業内容ブリーフセラピーの技法を用いた教育相談のロールプレイを行なう。(達成目標No.4に該当)
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
スクールカウンセラーとしての15年の経験から、実際に学校で起こり得る諸問題を提示し、十分に実践に耐え得る授業を行なう。
<備考>
(未登録)