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授業科目名 算数科内容論
時間割番号 EEC162 A
担当教員名 中村 拓司/小池 健二/吉田 夏海
開講学期・曜日・時限 前期・月・I 単位数 2
<対象学生>
1年は障・生社・芸身のみ
<授業の目的>
小学校における算数の授業に幅と奥行きを持てるように, 基本的な数学の内容について様々な角度から学習する。現時点での数学の技術的な面ではなく, 算数・数学の面白さを伝える授業についてのヒントになる様な講義・演習を行う。小学校の算数をできるだけ "リラックスした立場" から眺め,子どもたちだけでなく, 将来教員として授業に臨んだとき楽しいと感じられるような素地を養うことを目指す。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する教科の目標や内容に関する知識を習得している。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1小学校における算数の授業で, 児童・生徒も授業者もともに楽しくできるような力(素養)を身につける。A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
1100%基礎的事項を理解し,それを種々の状況で応用できるかを確認する。
合計100% 
<授業の方法>
オムニバス形式の授業である。

面接授業で実施予定である。マスクの着用,学生間の距離(1m 以上離す),定期的な換気,授業前後の手洗い・手指消毒の徹底など感染拡大防止に努めて実施する.

状況によってはTeams 等のテレビ会議システムを利用した同時双方向リアルタイム動画配信授業等をおよびMoodleを利用した授業資料のアップロードと学生が解決課題を回答するオンデマンド授業も併用することがある.

講義形式であるが, ときに演習を実施することもある。テキストは使用しないが, 講義担当者が必要に応じて資料を用意する。

授業の順序や内容については適宜変更する可能性がある。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
小学校, 中学校で学ぶ算数, 数学の知識だけでは, 児童・生徒を惹き付けることはできない。生きた数学と触れ合う貴重な時間としてもらいたい。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 文部科学省, 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説:算数編 平成29年7月 2018/3/1, 東洋出版
<授業計画の概要>
1タイトル学習指導要領の算数分野について
事前学習
事後学習
算数の教科書を眺める。
教える立場でどう考えるのかの観点も踏まえて本時の復習をし、課題にトライする。
授業内容新学習指導要領の算数に関する事項を確認し、算数の楽しさ面白さを伝える必要性について理解する。
2タイトル学習指導要領の図形分野について、身近な図形
事前学習
事後学習
算数の図形分野について復習する。
教える立場でどう考えるのかの観点も踏まえて本時の復習をし、課題にトライする。
授業内容どのようなとらえ方で生活の中にある身近な図形に注目するかについて、数学の立場から学ぶ。
3タイトル作図について、ユークリッドの原論命題2
事前学習
事後学習
定規とコンパスで何が描けたかについて復習する。
教える立場でどう考えるのかの観点も踏まえて本時の復習をし、課題にトライする。
授業内容定規とコンパスを用いた作図について、基本となっている事柄を確認する。基本事項が積み重なって算数・数学が出来上がっていることを理解する。
4タイトル平行線の公理について
事前学習
事後学習
中学校2年生の数学の図形分野の復習をする。
教える立場でどう考えるのかの観点も踏まえて本時の復習をし、課題にトライする。
授業内容ユークリッドの原論を踏まえ、平行線について歴史的な事柄にも触れながら学ぶ。
5タイトル円について
事前学習
事後学習
円について算数の教科書で定義を確認する。
教える立場でどう考えるのかの観点も踏まえて本時の復習をし、課題にトライする。
授業内容現代数学の立場も踏まえ、円について、円周率の話から距離の公理までを学ぶ。
6タイトル数について
事前学習
事後学習
学習内容を復習し、課題に取り組む。
授業内容数の体系や命数法、記数法、数の性質等について学ぶ。
7タイトル演算について
事前学習
事後学習
学習内容を復習し、課題に取り組む。
授業内容教科書における四則演算の導入や、その性質等について学ぶ。
8タイトルICT機器の利用と数学的活動
事前学習
事後学習
学習内容を復習し、課題に取り組む。
授業内容算数の授業におけるICT機器の活用と数学的活動について学ぶ。
9タイトルデータの活用におけるさまざなグラフについて
事前学習
事後学習
講義での学習内容を復習する。
授業内容絵図を用いた初歩的なグラフから、ヒストグラムまでを学年を追って学ぶ。また、それぞれの長所、短所を探る。
10タイトルPPDACによる統計調査
事前学習
事後学習
学習内容を復習する。
授業内容統計調査実践過程であるPPDACについて、グラフコンクールの作品に沿って具体的に学ぶ。
11タイトル数の決まりとPythagorasについて
事前学習
事後学習
数の決まりや規則性について、自分なりに考えて置くこと。その上で、復習も確り行うこと。
授業内容学生諸君は恐らく小学生に頃に、数の決まりや規則性を理解するために、ストロー、木の枝、飴玉、お弾き等を色々な形に並べて遊んだことと思う。ここでもストローを正方形状に並べて数の決まりを探って行く。ストローで正方形を横に、右へ順次作って行く際に要するストローの本数は何本か、正方形が1個増える毎にストローは何本要るか、等探って見る。更に図形状に物や点を並べてその個数について考えること、その歴史は非常に古く古代ギリシャのPythagoras一派にまで遡る。Pythagorasは「万物は数なり」の思想の持ち主である。
12タイトル図形数の話1
事前学習
事後学習
数列の話が主体になるので、事前に等差数列や等比数列の自習をして置くと良い。Σ記号の意味も復習しておくと尚良い。後は復習を確り行うこと。
授業内容ストローを図形状に並べて数の決まりを探って行く。今度は正三角形状にストローを横に、右へ順次作って行く。この時、要するストローの本数は何本か、正三角形が1個増える毎にストローは何本要るか、等探って見る。そして、正方形を作って行った場合との比較を行う。正三角形状に物や点を並べる方法は他にも有る。例えば図形数の1つである三角数を成す様に並べることも出来る。
13タイトル図形数の話2
事前学習
事後学習
前回の内容の復習をして置くことが事前学習。事後学習は13回目の内容の復習である。
授業内容三角数に引き続き、図形数の典型例である四角数、四角錐数、立方数、及びその数列について考える。
14タイトル面積の話
事前学習
事後学習
苦手な人も、積分について少し思い出して置くと良い。これが事前学習。事後学習は復習を行うこと。
授業内容今回は面積に関してである。そもそも、面積とは何か。小学校の頃、三角形の面積は「(底辺)×(高さ)÷2」だった。何故だろうか。平行四辺形の面積はどの様にして習ったであろうか。色々とこの機会に思い出してみることにする。そもそも面積を考える上で何を基本に据えるべきなのか。ここから考えることにする。そして定積分の概念をここでは考えて行く。
15タイトル体積の話
事前学習
事後学習
苦手な人も、積分について少し思い出して置くと良い。これが事前学習。事後学習は復習を行うこと。
授業内容今回は体積に関してである。そもそも、体積とは何か。小学校では習わないが三角錐の体積は「(底面積)×(高さ)÷3」だった。何故だろうか。小学校では直方体の体積は「(横)×(縦)×(高さ)」=「(底面積)×(高さ)」、ヨコタテタカサと習った。ここでも面積の場合と同様、体積に関しても何らかの微小な対象を考えることになる。しかし何を基本に据えるべきなのか。ここから考えることにする。そしてここでも定積分(一番素朴な区分求積法で考える)の概念が役立つ。
<備考>
(未登録)