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授業科目名 発達と教育の心理
分類健康福祉
時間割番号 CAHK03
担当教員名 阿部 美穂子
開講学期・曜日・時限 後期・水・III 単位数 2
<対象学生>
全学部生
<授業の目的>
この科目は「連携開設科目(主幹大学:山梨県立大学)」です。

本授業では、幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程について基礎的な知識を身につけ、各発達段階にある子どもの特
性を踏まえ、発達支援及び、教育を実践するための土台となる力を培う。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通教養多様な知識の獲得単位を取得した教養教育科目の概要と、重要な基礎的事項を説明できる。
B様々な学問分野の考え方当該科目の学問分野(人文・社会・自然・健康科学等)の考え方を説明できる。
C批評力学んだ内容を自らの言葉で的確に論評・伝達できる。
D汎用能力1・コミュニケーションスキル口頭発表力自分の意見を、一定の論理的根拠を伴って、わかりやすく話すことができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1幼児、児童及び生徒の心身の発達に対する代表的理論を知り、発達の概念及び教育における発達理解の意義を説明することができる。(発達の心理)A
2幼児、児童及び生徒の学習に関する基礎的知識を身につけ、学校等で取り入れられている代表的学習理論の基礎的内容を説明することができる。(教育の心理)A
3多様な視点から、教育・福祉・看護等の対人支援における発達心理学及び、教育心理学の重要性を理解し、得た知識を教育に実践に生かす態度を身につける。B
4主体的な学び活動を支える支援の基礎となる考え方を理解し、幼児、児童及び生徒の心身の発達を踏まえ、具体的な指導のアイデアを考えることができる。C
5授業で取り上げた内容から問いを持ち、その解決に向けて積極的に情報を収集し、それを踏まえて、自分の考えを要領よく述べることができる。D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
125%毎回のレポートについて、各回で取り上げた発達心理学のトピックスに関して、興味・関心を寄せ、学んだ事項を踏まえて、論じているかどうかを評価する。
225%毎回のレポートについて、各回で取り上げた教育心理学のトピックスに関して、興味・関心を寄せ、学んだ事項を踏まえて、論じているかどうかを評価する。
315%最終レポートの課題において、本授業で学び取った内容を、発達支援及び教育支援に生かす視点を取り入れて論じているかどうかを評価する。
420%最終レポートにより、発達支援及び教育支援の具体的なアイデアを創出し、説明することができるかどうかを評価する。
515%作成したレポートに基づく話題提供や、他者のレポートに対するコメントを通して、自身の思考を的確な言葉でわかりやすく表現したり、他者の思考を積極的に理解・評価したりする態度が身についたか否かを評価する。
合計100% 
<授業の方法>
本授業は、Google Classroomにアップされた資料を活用して、アクティブラーニング(反転授業)方式を導入して、実施する。
授業の前半は、前回の講義をもとに、学生が各自で作成、事前提出したブリーフレポートに基づき、発表と意見交換を行い、授業者による解説を加えながら、前時の復習を兼ねて学びの深化を図る。
後半は、新たなテーマについて、資料、及びパワーポイントによる説明や、DVD映像を視聴しつつ、講義を通して学ぶ。
授業終了後、自己学習として、さらに深めたい課題を学生自身が各自で見出し、探求した結果をブリーフ・レポートにまとめ、次回の授業で発表する。以上のサイクルを繰り返しながら、講義と自主学習の往還を図る。
以上をもって、知識理解、思考・判断・表現を深めるとともに、主体的に学びを深めようとする態度を高めるものとする。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
毎回のレポート提出が必須です。履修にあたっては、レポートの継続的な提出ができることを前提とします。
本授業で取り上げる毎回のテーマは、それぞれが発展性を含んでいます。よって、授業後の自発的な学習が重要です。よって、自ら興味を持って取り組む毎回のブリーフレポートは、学びを深めるための大切な手段であるので、しっかり取り組んでください。
本授業のGoogle Classroomクラスコードは、学務から履修許可が得られた履修者に対し、追って連絡します。授業前に連絡を入れる場合があるので、直ちにGoogle Classroomに登録を済ませ、ストリームを随時確認してください。
不明及び連絡事項のある人は、いつでも、classroomから質問してください。
<テキスト>
  1. 指定しない。毎回、テーマに関わる資料を提示する。
<参考書>
  1. 必要に応じて授業の中で紹介する。
  2. 小林芳文監修・阿部美穂子編著, 実践! ムーブメント教育・療法ー楽しく動いて、からだ・あたま・こころを育てる, クリエイツかもがわ,
    (2023年)

  3. 櫻井茂男編著, 改訂版 たのしく学べる最新教育心理学: 教職に関わるすべての人に, 図書文化,
    (2017年)
<授業計画の概要>
1タイトルオリエンテーション・発達とは何か(生涯発達)
事前学習
事後学習
(事後)・当日の講義内容をもとに、各自で探求したいテーマを設定して、資料を調べ、300字程度のブリーフレポートを作成し提出する。
授業内容本授業の目標と概要、進め方についてシラバスに基づいて説明する。その後、第1回授業として、生涯発達心理学の考え方を学び、発達における遺伝と環境の関係を考える。
2タイトル身体機能・運動の発達
事前学習
事後学習
(事前)・事前にClassroomで連絡された話題提供者の作成したブリーフレポートの内容について目を通し、当日コメントできるように準備しておく。
(事後)・当日の講義内容をもとに、各自で探求したいテーマを設定して、資料を調べ、300字程度のブリーフレポートを作成し提出する。(以下、毎回同様に行う。)
授業内容前半:前回のブリーフレポートからいくつかを選び、話題提供とディスカッションを行う(以下、毎回同様に実施するので、省略する。)
後半:子どもの「姿勢」及び「運動」の発達と節目となる子どもの行動の特徴を学ぶ。
3タイトル身体機能・運動の発達におけるつまずき
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容発達期に起こる「運動障害」である、肢体不自由と、発達性協調運動障害について理解し、発達期の運動障害が子どもの全人的発達にもたらす問題を考える。
4タイトル認知の発達
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容ピアジェの発達理論を手がかりに、「認知」及び「思考」の発達と、その発達の節目となる子どもの行動の特徴を学ぶ。
5タイトル認知の発達のつまずき
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容前回学んだ「認知」の発達の理論を踏まえ、その発達につまずきがある、「知的障害」と「学習障害」について、理解する。
6タイトル言語の発達と、そのつまずき
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容「言語の発達」の発達の理論を踏まえ、その発達につまずきがある、代表的な障害について、理解する。
7タイトル社会性の発達
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容「社会性」の発達の代表的な理論について、その概要を理解するとともに、その発達の節目となる子どもの行動の特徴を学ぶ。
8タイトル社会性・コミュニケーションの発達のつまずき
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容前回学んだ「社会性・コミュニケーション」の発達の理論を踏まえ、その発達につまずきがある、「自閉症スペクトラム障害」と、社会性発達の問題ではないが、社会生活における行動上の困難が顕著な「ADHD」について、理解する。
9タイトルクラスで見られる子どもの行動上の問題への対応
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容保育所、幼稚園、学校など、集団場面で、困難が顕著となる行動を有する子どもを含む子ども集団への支援の考え方とその実際について、学ぶ。
10タイトル発達アセスメント及び知能検査とその解釈
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容子どもを支援するにあたり、その発達状況の把握に不可欠な「アセスメント」の意義について理解する。「知能」とその検査法、結果の解釈について学ぶ。
11タイトル発達に応じた教育及び支援の方法(発達に応じた教育の場)
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容発達の状態に応じた教育の場とその選択決定の仕組みについて理解する。特に、通常の学級と関係が深い、「通級による指導」を理解する。
12タイトル記憶と動機づけ
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容教育活動の基礎となる、「記憶」と「動機付け」のメカニズムについて理解し、教育活動を行う際に、どのように活用できるか、実践的な見通しを持つ。
13タイトル様々な学習理論と思考のメカニズム
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容学校教育に導入されている代表的な学習理論の特長と課題を理解する。論理的思考や創造的思考について、具体的な教育場面を関連付けて理解する。
14タイトル授業づくりの心理学と評価の活かし方
事前学習
事後学習
前回に同じ
授業内容学習理論を生かした、授業づくりの実際を知る。併せて、子どもの学習内容に応じて、適切な学習理論を活用できるための基礎的知識を獲得する。
15タイトル学びのユニバーサルデザインと合理的配慮(授業のまとめ)
事前学習
事後学習
事前)・事前にClassroomで連絡された話題提供者の作成したブリーフレポートの内容について目を通し、当日コメントできるように準備しておく。
(事後)・課されたテーマに関して、これまで学んだ内容をもとに、最終レポートを作成し提出する。
授業内容今日的な課題であるインクルーシブ教育の実践者となるために、これまで学んできた発達および教育心理学の知見をどのように活用するか、「学びのユニバーサルデザイン」「合理的配慮」の視点から検討する。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
・心理関係の資格及び実務経験:公認心理師 臨床心理士 臨床発達心理士 スクールカウンセラー
・教育関係の資格及び実務経験:小・中・高・特別支援学校教員免許状 公立学校教員 教育センター研究主事
<備考>
(未登録)