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授業科目名 線形代数学II
時間割番号 TPC104 C
担当教員名 服部 元信
開講学期・曜日・時限 後期・金・IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
 線形代数は,自然科学はもとより,社会科学などの分野にも応用可能な極めて重要な科目である.本講義では,線形代数Iに引続き線形代数について学ぶ.具体的には,線形空間,線形写像,固有値及び固有ベクトルなどについて学習する.これらの理論を理解するとともに,定理を使いこなし正しく計算できるようになることを目標とする.抽象的な概念が多くなるが,線形代数の本質を理解し,応用をするのに欠くことができない内容である.
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>コンピュータ理工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
CS-A専門6.情報科学、及び、数学や自然科学等の知識と手法を用いて、以下のことができる。6a.解決すべき問題を形式化することができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
CS
1(1)ベクトルの線形独立性,線形空間,線形部分空間に関する証明や計算ができる.CS-A
2(2)線形空間の基底に関する計算ができる.CS-A
3(3)線形写像について理解し,線形写像の表現行列の計算ができる.CS-A
4(4)行列の固有値,固有ベクトルを求めることができる.CS-A
5(5)線形変換の標準形を求めることができる.CS-A
6(6)2次形式の標準形を求めることができる.CS-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
110%小テスト及び中間評価1で具体的な問題に対して計算できるかを評価する.
220%小テスト及び中間評価1で具体的な問題に対して計算できるかを評価する.
320%小テスト及び中間評価2で具体的な問題に対して計算できるかを評価する.
410%小テスト及び中間評価2で具体的な問題に対して計算できるかを評価する.
530%小テスト及び最終評価で具体的な問題に対して計算できるかを評価する.
610%小テスト及び最終評価で具体的な問題に対して計算できるかを評価する.
合計100% 
<授業の方法>
・面接授業で実施する予定であるが,本学の授業実施方針に応じてライブ型のオンライン授業を行う場合がある.
・授業は穴埋め式の講義ノートを用いて行う.事前にMoodleに公開するので,印刷して持参すること.
・毎回授業の初めと終わりに小テストを行う.授業初めの小テストは前回の授業内容について,終わりの小テストではその回の授業内容の理解度を問う.
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・線形代数学Iの内容を全てしっかりと理解している必要がある.特に,行列の基本変形,逆行列の計算,行列の階数の計算,連立一次方程式の解法などが重要である.
・本科目は選択科目であるが,理工系学生に必須といえる内容を含んでいる.
・講義項目には,後続科目「知的システムI(3年前期,必修)」,「数値計算(3年前期,選択)」,「コンピュータグラフィックス及び演習(3年後期,選択)」の理解に必要な内容を含んでいる.
・線形代数に関する参考書は非常にたくさんあるので,演習問題が豊富にあるものを1冊用意することを勧める.
<テキスト>
  1. 石原園子, やさしく学べる線形代数, 共立出版, ISBN:4320016602
<参考書>
  1. 川原雄作 [ほか], 線形代数の基礎, 共立出版, ISBN:4320014766
  2. 川原雄作 [ほか], 詳解線形代数の基礎, 共立出版, ISBN:4320016750
  3. 薩摩順吉, 四ツ谷晶二, キーポイント線形代数, 岩波書店, ISBN:4000078623
<授業計画の概要>
1タイトル線形空間,線形空間の例
事前学習
事後学習
授業前に,線形代数学Iで学んだ,行列の基本変形による逆行列の計算,行列の階数の計算,連立一次方程式の解法などを復習しておくこと.授業後には,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
授業内容初めに線形代数学Iの範囲の補足として2つの定理を示す.次に,馴染みのあるベクトルについて復習し,その概念を拡張して,線形(ベクトル)空間を定義する.その後,線形空間の例や線形空間とならない集合の例を挙げる.
線形空間とは何かを理解し,ある集合が与えられたときにそれが線形空間であるかどうかを調べられるようになることが目標である.
2タイトル線形部分空間,線形部分空間の例,1次独立,1次従属
事前学習
事後学習
授業後に,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
授業内容線形部分空間を定義し,その例を挙げる.また,1次従属,1次独立を定義する.
線形空間のある部分集合が与えられたときに,それが線形部分空間であるかどうかを調べられるようになること,並びに,ある元の集合が与えらえたときに,それが1次独立であるかどうかを調べられることが目標である.
3タイトル生成系,基底,次元,部分空間の次元
事前学習
事後学習
授業後に,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
授業内容線形空間の生成系,基底を定義する.
基底とは何かを理解し,ある線形空間の元の集合が与えられたときに,それが基底となるかどうかを調べられること,線形空間および線形部分空間の基底と次元を求められることが目標である.
4タイトル基底の変換,成分の変換
事前学習
事後学習
授業後に,次回の中間評価に備えて,第1~4回までの講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等やMoodleに公開する過去の試験問題を行うこと.
授業内容線形空間の基底の変換,成分の変換について学ぶ.
基底を変換する行列を求められるようになること,また,基底を変換した際の成分を求められるようなることが目標である.
5タイトル中間評価1:第1~4回の総括とまとめ
事前学習
事後学習
授業後に,解答例を通して第1~4回の内容の理解度を確認すること.
授業内容第1~4回までの内容の理解度を確認する.
6タイトル線形写像,線形写像の表現行列
事前学習
事後学習
授業後に,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
授業内容線形写像を定義し,その例を挙げる.
基底を定めることで,線形写像が行列として表せることを理解し,その(表現)行列を求められるようになることが目標である.
7タイトル基底の変換と表現行列,核と像,線形写像と次元
事前学習
事後学習
授業後に,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
授業内容線形空間の基底を変換したときに,線形写像の表現行列がどのように表されるかを考える.核と像を定義し,次元公式を示す.
線形写像において,基底を変換する前後の表現行列にどのような関係があるかを理解し,その関係を用いた計算ができるようになること,並びに,核と像の基底,次元が求められるようになることが目標である.
8タイトル固有値,固有ベクトル
事前学習
事後学習
授業後に,次回の中間評価に備えて,第6~8回までの講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等やMoodleに公開する過去の試験問題を行うこと.
授業内容線形変換及び行列の固有値,固有ベクトルを定義する.
固有値,固有ベクトルの意味を理解し,具体的にこれらを求められるようになることが目標である.
9タイトル中間評価2:第6~8回の総括とまとめ
事前学習
事後学習
授業後に,解答例を通して第6~8回の内容の理解度を確認すること.
授業内容第6~8回までの内容の理解度を確認する.
10タイトル線形変換の標準形,行列の対角化
事前学習
事後学習
授業後に,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
授業内容線形変換の標準形と行列の対角化について学ぶ.
線形変換の標準形とは何かと行列の対角化との関係を理解し,行列の対角化ができるようになることが目標である.
11タイトル対角化の判定法,ケーリー・ハミルトンの定理
事前学習
事後学習
授業後に,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
授業内容行列の対角化の可否の判定方法,ケーリー・ハミルトンの定理について学ぶ.
行列の対角化の可否を判定できるようになること,及びケーリー・ハミルトンの定理を利用できるようになることが目標である.
12タイトル内積,正規直交基,グラム・シュミットの直交化法
事前学習
事後学習
内積,正規化,直交系,正規直交基を定義する.
グラム・シュミットの直交化法を理解し,具体的な直交化の計算ができるようになることが目標である.
授業内容授業後に,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
13タイトル直交変換,実対称行列の対角化
事前学習
事後学習
授業後に,次回の授業の最初に行う小テストに備えて,講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等を行うこと.
授業内容直交変換,実対称行列の対角化について学ぶ.
実対称行列を直交行列によって対角化できるようになることが目標である.
14タイトル2次形式
事前学習
事後学習
授業後に,次回の最終評価に備えて,第10~14回までの講義の復習をするとともに,講義ノートの練習問題等やMoodleに公開する過去の試験問題を行うこと.
授業内容実対称行列の直交化の応用として2次形式を学ぶ.
2次形式の標準形を求められるようになること,2次曲線の標準形を求め2次曲線を描画できるようになることが目標である.
15タイトル最終評価:第10~14回の総括とまとめ
事前学習
事後学習
授業後に,解答例を通して第10~14回の内容の理解度を確認すること.
授業内容第10~14回までの内容の理解度を確認する.
<備考>
(未登録)