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授業科目名 メカトロニクス工学実習I
時間割番号 TJM118
担当教員名 寺田 英嗣/平 晋一郎/石田 和義
開講学期・曜日・時限 後期・木・III-IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
技術者・研究者が新たな製品の設計・開発・製作に取り掛かるとき,機械工作の基本を熟知していると大変有益である.そこで本科目では,基本的な機械加工を中心とした幅広い実習に取り組み,各種機械工作法の概要を理解し加工技術・技能の習得に努める.さらに,製品設計・開発・製作で必要な機械製図法の基礎を習得する.
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>メカトロニクス工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
JM-A専門2.三分野での活躍を目指す技術者・研究者にとって必要な基礎知識と技術CADを使って、JISに基づく機械製図が書け、それに従って基本的な工作機械を使った簡単な加工品が製作できる。
JM-B3.三分野のうち、一つ以上のより専門的な技術と知識。少なくとも一分野の技術と知識を十分に身につけ、さらに一つ以上の分野の技術と知識も身につける。1.機械分野材料の性質を理解した上で、設計に適した材料やその加工法が選択でき、機器の設計をすることができる。
JM-C5.研究・開発工程を把握・設計できる基礎技術と、研究・開発遂行に必要なコミュニケーション能力の習得課題を解決するための提案、デザイン、手順を含む構成要素を議論でき、それに基づいて実行できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
JM
1基礎的な機械図面の読み描きができること.JM-A
2設計変更した簡単な機械図面が描けること.JM-B
3各種工作法の原理を把握した上で,各種工作機械の基本操作ができること.JM-A
4加工内容を他者に説明でき,それらをまとめた報告書を作成できること.JM-C
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
140%機械製図法の理解度と,加工に必要な図面が描けるかを中心に評価する.
210%設計変更部分が図面に反映されているかを評価する.
325%各種工作機械を安全に取り扱えるかを評価する.
425%加工手順を他者に説明でき,さらに報告書で的確に提示できるかを評価する.
合計100% 
<授業の方法>
本授業ではグループに分け,以下の2点について実施する.
1.図学を含む製図の方法を学習するとともに,課題による製図実習を行う
2.工作機械を取り扱い方を学び,実際に機械部品の製作を行う加工実習を行う
なお,製図実習と加工実習は交互に実施するため,授業計画の概要に記載した順序と各実習の実施日は異なる.
<受講に際して・学生へのメッセージ>
加工実習では各自が工作機械を実際に操作するため,不注意な行動は大きな怪我につながる可能性があり厳に慎むこと.受講時の着衣についてはとくに定めないが,動きやすく,よごれてもよいもの,なおかつ機械の回転部などに巻き込まれる恐れのないものを準備しておくこと.長髪の者は,帽子をかぶるか髪を束ねること.やけどや切り屑による怪我防止のため,夏場であっても胸元の開いていない長袖上着と長ズボンを着用すること.また,落下物などによる怪我を避けるため,必ず靴を着用すること.サンダルや下駄などを履いたままの受講は絶対に認めないので注意すること.その他必要な事項についてはガイダンスで説明するので,必ず出席すること.ガイダンス開催日時等はCNSに掲示するので留意しておくこと.
<テキスト>
  1. 藤本 元/御牧 拓郎(監修)、植松 育三/高谷 芳明/松村 恵理子(共著), 初心者のための機械製図(第5版), 森北出版, ISBN:9784627664357
  2. 吉澤 武男(編著)、堀 幸夫/富家 知道/蓮見 善久/中島 尚正/村上 存/草加 浩平/濱口 哲也/及川 和広(共著), 新編JIS機械製図 第5版, 森北出版, ISBN:9784627661158
<参考書>
  1. 大西 清, JISにもとづく 機械設計製図便覧(第13版), オーム社, ISBN:9784274227875
<授業計画の概要>
1タイトル第1回 ガイダンス,ものづくり基礎講義・基礎製図
事前学習
事後学習
ガイダンス資料と教科書を一通り読み,不明な点を事前に確認すること
授業内容基礎製図とものづくりの基礎に関する学習
2タイトル第2回 加工法の基礎講義,加工実習棟の見学
事前学習
事後学習
教科書を一通り読み,不明な点を事前に確認すること
授業内容加工法の基礎の学習
加工実習棟見学による心構えと安全確認
3タイトル第3回 [製図実習1] 線と文字・図形の表現(三角法,断面図含む)
事前学習
事後学習
教科書を一通り読み,不明な点を事前に確認すること
出題された製図課題を仕上げること
授業内容図面のあらまし
線と文字
図形の表し方(投影法,第三角法,断面の表示)
立体図の概要
4タイトル第4回 [製図実習2] 寸法の表現
事前学習
事後学習
教科書を一通り読み,不明な点を事前に確認すること
出題された製図課題を仕上げること
授業内容寸法の表し方
寸法補助記号
5タイトル第5回 [製図実習3] ねじの製図,組立図・部品図
事前学習
事後学習
教科書を一通り読み,不明な点を事前に確認すること
出題された製図課題を仕上げること
授業内容ねじの原理・種類・特徴
ねじの図示法
ねじの寸法記入法
組立図・部品図の役割と描き方
6タイトル第6回 [製図実習4] 歯車の製図
事前学習
事後学習
教科書を一通り読み,不明な点を事前に確認すること
出題された製図課題を仕上げること
授業内容歯車の種類,各部の名称
歯形曲線,歯形の大きさ
歯車の図示法
7タイトル第7回 [製図実習5] サイズとサイズ公差・はめあい
事前学習
事後学習
教科書を一通り読み,不明な点を事前に確認すること
出題された製図課題を仕上げること
授業内容サイズ公差・はめあいの必要性
サイズ公差の用語と定義
公差の表し方
はめあい種類・表し方
8タイトル第8回 [製図実習6] 幾何公差,表面性状の表現,中間評価(総括とまとめ)
事前学習
事後学習
教科書を一通り読み,不明な点を事前に確認すること
出題された製図課題を仕上げること
授業内容幾何公差の必要性,用語,種類
幾何公差の表し方
表面粗さの表し方
表面性状の記入法
各種加工法と表面粗さの範囲
総括とまとめ
9タイトル第9回 [加工実習1] 旋盤
事前学習
事後学習
実習レポートを作成すること
授業内容旋盤の基礎的な使用法の習得
10タイトル第10回 [加工実習2] フライス盤
事前学習
事後学習
実習レポートを作成すること
授業内容フライス盤の基礎的な使用法の習得
11タイトル第11回 [加工実習3] 切断・穴あけ
事前学習
事後学習
実習レポートを作成すること
授業内容切断・穴あけ加工の基礎的な習得
12タイトル第12回 [加工実習4] 鋳造
事前学習
事後学習
実習レポートを作成すること
授業内容鋳造の基礎的な習得
13タイトル第13回 [加工実習5] 溶接(ガス・アーク)
事前学習
事後学習
実習レポートを作成すること
授業内容ガス溶接とアーク溶接の基礎的な習得
14タイトル第14回 [加工実習6] 手仕上げ
事前学習
事後学習
実習レポートを作成すること
授業内容手仕上げの基礎的な習得
15タイトル第15回 評価(総括とまとめ)
事前学習
事後学習
製図実習および加工実習で不明な点を事前に確認すること
授業内容総括とまとめ
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
機械設計の実務経験者が図面指導を実施する.
<備考>
本実習は,全ての課題について出席とレポート提出が義務づけられている.やむを得ず欠席する場合は,補講を必ず受けなければならない.
※感染症対策のため,授業計画の内容が変更になる場合があるので注意すること.
※授業実施の様態は,原則として以下の通りです.
 ・機械加工実習:対面
 ・機械製図実習:対面、またはオンライン(ライブ型)