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授業科目名 情報処理及び実習
時間割番号 TCS102
担当教員名 服部 元信/吉川 雅修
開講学期・曜日・時限 前期・月/水・I/IV 単位数 3
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
 この講義及び実習ではコンピュータに対する基本概念の形成とコンピュータの基本操作の習熟を目的とする.講義では,コンピュータにおける情報の表現,ハードウェア,ソフトウェア,情報ネットワークの基礎,さらには情報処理の基本概念として,アルゴリズムを学ぶ.また,情報と社会の関わりも学習する.実習ではいわゆるコンピュータリテラシ関連の演習を行うが、並行して開講される他の科目への対応や、後続の専門科目群で必要とされる知識の修得も視野に入れる.基本的に学科教育用計算機システムの UNIX系 OS環境を使用するが,総合情報戦略機構の情報処理教室も使用する.
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>コンピュータ理工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
CS-A専門2.技術者として自らの活動が自然や社会、人に与える影響を理解することができ、責任をもって問題解決にあたることができる。
CS-B5.時代の変化に対応できるよう、最新の技術動向を考慮して、自律的・継続的に学習できる。
CS-C6.情報科学、及び、数学や自然科学等の知識と手法を用いて、以下のことができる。6a.解決すべき問題を形式化することができる。
CS-D6c.各種のツールや手法に関する十分な知識をもち、それらをシステムの設計・開発・運用に応用できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
CS
1(1)コンピュータによる情報処理の仕組みを説明できる.CS-D
2(2)問題の定式化からコンピュータによる解法までの基本的な手順を説明できる.CS-C
3(3)情報化社会の現状と課題,情報セキュリティについて説明できる.CS-A
4(4)コンピュータの基本的な操作とネットワークの利用ができる.CS-B
5(5)技術系報告資料を作成するためのソフトウェアの利用ができる.CS-D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
120%【主に講義】中間・期末評価と提出課題で理解達成度を評価する
220%【主に講義】中間・期末評価と提出課題で理解達成度を評価する
320%【講義・実習】中間・期末評価と提出課題で理解達成度を評価する
425%【主に実習】中間・期末評価と提出課題で理解達成度を評価する
515%【主に実習】提出課題とレポートで達成度を評価する
合計100% 
<授業の方法>
学期開始時から,月曜I限には【講義】の授業,水曜IV限には【実習】の授業を並行して実施する.〔授業計画の概要〕の進行予定表は【講義】を第1回~第15回,【実習】を第16回~第30回として分離記載されているので注意して欲しい.

実習では原則として学科教育用計算機室を使うが,一部分は大学の情報処理教室を使う.
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
  1. 河村一樹ら, 情報とコンピュータ, オーム社, ISBN:978-4-274-21086-0,
    (主に講義パートで使用)

  2. 川口拓之, 田谷文彦, 三澤明著, Linuxコマンドブックビギナーズ 第5版, SBクリエイティブ, ISBN:9784815602826,
    (2020年出版.実習パートと他科目で使用)

  3. 杉本くみ子, 大澤栄子著, Office 2019, 実教出版, ISBN:9784407348330,
    (2019年出版 30時間アカデミック.実習パートで使用)
<参考書>
  1. 石田雅, 木本雅也共著, オープンソース・ソフトウェアで学ぶ情報リテラシ : LibreOffice,Mozilla Firefox Mozilla Thunderbird情報倫理とモラルLinux OS入門(Cent OS 7.6) 改訂第6版, 学術図書出版社, ISBN:9784780607376,
    (学科教育用計算機システムでのofficeツールの参考書)
<授業計画の概要>
1タイトル【講義1】コンピュータの歴史
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容コンピュータの歴史,インターネットの歴史について解説する.技術の変遷について説明できるようなることが目標である.
2タイトル【講義2】情報の表現(1)2進数,8進数,16進数
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容コンピュータの中で整数をどのように表現するかを解説する.2進数,8進数,16進数,10進数を相互に変換できるようになること,符号付きの2進数を求められるようになることが目標である.
3タイトル【講義3】情報の表現(2)実数の表現,文字の表現
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容コンピュータの中で実数や文字をどのように表現するかを解説する.実数や文字の表現方法を説明できるようになるとともに,具体的な計算ができるようになることが目標である.
4タイトル【講義4】AD変換,データ圧縮,情報量
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容音声や画像などのアナログ情報をディジタル情報へ変換する方法,データ圧縮,情報の定量化について解説する.AD変換,初歩的な符号圧縮法,情報量について説明できるようになるととともに,具体的な問題に対して情報量を求められるようになることが目標である.
5タイトル【講義5】コンピュータの構成(1)論理演算,論理回路
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容コンピュータのハードウェアの基礎として,論理演算,論理回路について解説する.論理回路を論理式で表したり,真理値表を求められるようなること,またその逆ができるようになることが目標である.
6タイトル【講義6】コンピュータの構成(2)ハードウェア,ソフトウェア
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容コンピュータを構成する主なハードウェアとオペレーティングシステムの基本的な機能について解説する.各種ハードウェアの役割や機能,オペレーティングシステムの主な機能について説明できるようになることが目標である.
7タイトル【講義7】情報ネットワークの仕組み
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく
事後学習:理解度を確認するQuizに取り組む.次週の中間評価に備えた前半の内容の総復習を行う.
授業内容情報ネットワークの仕組み,基盤となっている技術について解説する.これらを説明できるようになることが目標である.
8タイトル【講義8】中間評価(前半の総括とまとめ)
事前学習
事後学習
事前学習:中間評価に備えた前半の内容の総復習を行う.
事後学習:解答例を通して理解度の確認を行う.
授業内容第1~7回までの授業の達成目標を確認する試験を行う.解答例を配布し,評価の観点について説明する.
9タイトル【講義9】データ構造とアルゴリズム(1)アルゴリズムの例
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容アルゴリズムとは何か,またアルゴリズムの例として基礎的な探索,整列のアルゴリズムを解説する.これらを説明できるようになること,また具体的な問題に対してこれらのアルゴリズムを適用できるようになることが目標である.
10タイトル【講義10】データ構造とアルゴリズム(2)計算量,さまざまなデータ構造
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容アルゴリズムの計算量の表し方について解説する.また,基礎的なデータ構造として,リスト,スタック,キュー,木構造などについて解説する.簡単なアルゴリズムの計算量が求められるようになること,データ構造を用いた具体的なデータの処理ができるようになることが目標である.
11タイトル【講義11】データモデル
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容データのモデル化とは何かを解説し,具体的なモデル化手法を紹介する.これらが説明できるようになることと,具体的なデータのモデル化と処理ができるようになることが目標である.
12タイトル【講義12】情報システムとセキュリティ
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizと演習問題に取り組む.
授業内容情報システムのセキュリティに関する技術や脅威について解説する.これらが説明できるようになることが目標である.
13タイトル【講義13】情報化社会の現状と課題
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく.
事後学習:理解度を確認するQuizに取り組む.
授業内容情報通信白書などの資料に基づき,情報化社会の現状と課題について解説する.情報化社会の現状とそれを支える技術やキーワード,不正アクセス,ソーシャルメディアにおける問題などについて説明できるようになることが目標である.
14タイトル【講義14】技術者倫理
事前学習
事後学習
事前学習:講義資料に目を通しておく
事後学習:理解度を確認するQuizに取り組む.次週の最終評価に備えた後半の内容の総復習を行う.
授業内容特に情報処理に携わる技術者・研究者としての倫理について解説する.技術が社会や自然に及ぼす影響,及び技術者が社会に対して負っている責任について説明できるようになることが目標である.
15タイトル【講義15】最終評価(後半の総括とまとめ)
事前学習
事後学習
事前学習:最終評価に備えた前半の内容の総復習を行う.
事後学習:解答例を通して理解度の確認を行う.
授業内容第9~14回までの授業の達成目標を確認する試験を行う.解答例を配布し,評価の観点について説明する.
16タイトル【実習1】ガイダンス,Linux基礎(1)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
事後学習:情報倫理に関するe-Learning学習コースを受講する(学期末まで)
授業内容〔授業内容〕実習環境と情報インフラの利用,Linux 基本コマンド.
〔到達目標〕学科教育用計算機システムと大学情報インフラの使用方法を習得する.
17タイトル【実習2】Linux基礎(2)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
事後学習:キータイピング練習コースを受講する(学期末まで)
授業内容〔授業内容〕コマンドとファイル
〔到達目標〕Linuxの基本コマンドでファイルやディレクトリの操作を習得する.
18タイトル【実習3】Linux基礎(3)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕プロセスとジョブ,アクセス権限
〔到達目標〕ファイルの応用的操作,プロセスの概念と基本操作を習得する.
19タイトル【実習4】Linux基礎(4)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕ネットワークコマンドとセキュリティ
〔到達目標〕ネットワークを利用した情報収集や遠隔操作,情報保護の技術を習得する
20タイトル【実習5】Officeツールを活用した情報処理(1)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕構造的な文書の作成(Microsoft Word)
〔到達目標〕見出しと情報列挙を単位として構成される文書を作成できる.
21タイトル【実習6】Officeツールを活用した情報処理(2)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
事後学習:実習5,6 の技術を使ったレポートを作成提出する.
授業内容〔授業内容〕情報の可視化を意識した文書要素(Microsoft Word)
〔到達目標〕図表や数式を作成して文書に挿入できる.
22タイトル【実習7】Officeツールを活用した情報処理(3)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕表形式ツールの利用(Microsoft Excel)
〔到達目標〕表形式に格納したデータの基本処理ができる.
23タイトル【実習8】中間評価
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容前半の総括とまとめ
24タイトル【実習9】Officeツールを活用した情報処理(4)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕表形式のデータ処理(Microsoft Excel)
〔到達目標〕データの加工や検索などの応用処理ができる.
25タイトル【実習10】Officeツールを活用した情報処理(5)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕プレゼンテーション文書(Microsoft Power Point)
〔到達目標〕理工系で典型的な形式のプレゼンテーション文書を作成できる
26タイトル【実習11】Officeツールを活用した情報処理(6)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕データベース基礎(LibreOffice Base)
〔到達目標〕データベースの基本要素を説明でき,基本操作を実施できる
27タイトル【実習12】技術文書の作成(1)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕画像処理,数値と関数の可視化
〔到達目標〕報告文書に使うための画像の加工と,データの可視化を実施できる.
28タイトル【実習13】技術文書の作成(2)
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容〔授業内容〕LaTeX(1)プログラミングによる文書作成の基本
〔到達目標〕構造的な文書をプログラミングの形式で作成できる.
29タイトル【実習14】技術文書の作成(3)
事前学習
事後学習
事後学習;技術文書の作成(1)(2)(3)に関するレポートの作成提出
授業内容〔授業内容〕LaTeX(2)文書の高度化:数式,表,図形の取り込み
〔到達目標〕可視化要素のプログラミングや外部ファイル挿入が実施できる
30タイトル【実習15】期末評価
事前学習
事後学習
MoodleまたはCNSの掲示により指示する
授業内容これまでの評価とまとめ
<備考>
【実習】は学科教育用計算機システムの利用ガイダンスを兼ねる.同システムを利用する他の科目の開講前に利用ガイダンスを実施するため,学期開始時の開講時限が移動することがある.