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授業科目名 基礎有機化学I
時間割番号 TAC106
担当教員名 小幡 誠
開講学期・曜日・時限 前期・月・IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
有機化学は,身近な生活用品から生物・生命体の構造や機能を理解する上で必須の学問である。本講義ではこれから有機化学を学ぶために必要な原子の構造、構造式の書き方、化学結合と軌道、共鳴と有機化合物の安定性などの知識を身に着ける。その後、アルカン、アルケン、アルキンの化学についての理解を深める。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>応用化学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
AC-A専門4.化学の専門知識・技術を活用し、新素材・エネルギー・環境等の分野における問題解決に取り組むことができる。B.有機化学B1.化学結合生成における軌道の混成、共鳴による電子の移動、有機化合物の命名、C=Cへの付加反応、芳香族の基礎反応、有機化学の理論について説明できる。
AC-BB2.有機化合物の命名法、立体配座、R-S表示法、有機反応における置換基の電子的立体的効果、ハロゲン化物、アルコールの構造と性質・反応性、有機反応の反応速度、平衡、反応機構について説明できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
AC
1原子の構造、混成軌道と分子構造、構造式の書き方、pKa値の意味、共鳴と安定性の関係を理解する。AC-A
2アルカン、アルケン、アルキンの化学を理解する。AC-B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
150%原子の構造、混成軌道と分子構造、構造式の書き方、pKa値の意味、共鳴と安定性の理解度を小テストや中間・期末試験で評価する。
250%アルカン、アルケン、アルキンの化学についての理解の程度を小テストや中間・期末試験で評価する。
合計100% 
<授業の方法>
高校の有機化学の内容を理解していることが必要である。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
  1. マクマリー 有機化学(上) (JOHN McMURRY(伊東椒・児玉三明ら訳)), 東京化学同人, ISBN:9784807909124
<参考書>
  1. ボルハルト・ショアー, 現代有機化学(上・下), 化学同人, ISBN:9784759814729
<授業計画の概要>
1タイトル有機化学の基礎1 高校化学の復習、構造式の書き方
事前学習
事後学習
高校化学の復習。小テストの確認と復習。
授業内容高校で学ぶ原子の構造や単純な電子殻モデルを復習し、さらにこれから有機化学を学ぶために必要な構造式の書き方を解説する。
2タイトル有機化学の基礎2 電子配置と混成軌道
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容量子化学に基づく原子の構造、さらにパウリの排他原理、フントの規則、構成原理から多電子原子の電子配置を構成する方法を解説する。また現実の分子の構造を説明する方法として混成軌道を解説する。
3タイトル有機化学の基礎3 極性共有結合と共鳴
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容電気陰性度の異なる原子間の電子の偏りとその結果としての分極について解説する。また電子の非局在化と共鳴について解説する。
4タイトル有機化学の基礎4 酸と塩基、分子間力入門
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容有機化学反応の基礎となる酸と塩基の定義およびその指標となるpKa値について解説する。また共有結合、イオン結合以外の分子間力について簡単に解説する。
5タイトルアルカンの化学1 官能基、構造異性体、立体配座
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容官能基とは何か、また構造異性体、立体配置と立体配座の違いについて解説する。
6タイトルアルカンの化学2 命名法
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容有機化合物は炭素、水素、酸素、窒素など限られた元素のみからなるが、その種類は天文学的な数になる。したがって有機化合物について議論するためには構造に基づく系統的な命名法が必要になる。この講義では命名法の基礎を解説する。
7タイトルシクロアルカンの化学
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容シクロアルカンの命名法およびその立体配座について解説する。特にシクロヘキサン誘導体の立体配座を予想する方法を詳しく解説する。
8タイトル中間試験とその解説
事前学習
事後学習
これまでの講義の復習。
授業内容有機化学の基礎1~4の内容とアルカンおよびシクロアルカンに化学に関する試験を行う。
9タイトルアルケンの化学1 命名法と構造
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容アルケンの命名法と立体異性について解説する。また不飽和度の考え方と計算の仕方を解説する。
10タイトルアルケンの化学2 求電子付加反応1
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容アルケンの安定性に影響を与える構造的要因について解説する。アルケンの求電子付加反応の反応機構と位置選択性(Markovnikov則)について解説する。またカルボカチオンの転移反応ついて解説する。
11タイトルアルケンの化学3 求電子付加反応2
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容アルケンへのハロゲンの付加反応、ハロヒドリン合成、水和反応とその位置の制御について解説する。
12タイトルアルケンの化学4 その他の反応
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容アルケンの水素化、エポキシ化、オスミウム酸化、カルベンの付加反応について解説する。
13タイトルアルキンの化学1 命名法、構造と反応1
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容アルキンの命名法、構造と求電子付加反応(ハロゲンの付加反応と水和反応)について解説する。
14タイトルアルキンの化学2 反応2
事前学習
事後学習
小テストの確認と復習。
授業内容アルキンの水素化、末端アセチレン水素の酸性度とアセチリドアニオンの生成および炭素-炭素結合生成への応用について解説する。
15タイトル期末試験とその解説
事前学習
事後学習
アルケンとアルキンの化学について復習する。
授業内容アルケンとアルキンの化学に関する試験を行う。
<備考>
(未登録)