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授業科目名 創薬概論
時間割番号 LBT104
担当教員名 磯野 藤男
開講学期・曜日・時限 後期・木・V 単位数 1
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
この授業では、生命工学の応用分野である創薬の実例を通して科学の進歩が医療をどのように進化させたかを俯瞰的に学習し、医薬への理解を深めながら、健康・医療の分野で求められる教養と学びの方法を習得することを目的としている。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
生命環境学部>生命工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
BT-A専門知識生命工学分野全般にわたる基礎知識に基づいた専門知識を修得している。
BT-B共通教養多様な知識の獲得単位を取得した教養教育科目の概要と、重要な基礎的事項を説明できる。
BT-C汎用能力1・コミュニケーションスキル読解力情報の正確さや分析の妥当性などについて吟味しながら学術的な文献を読むことができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
BT
1医薬品の特殊性と承認されるまでに必要な研究開発の要素とプロセスを理解しているBT-B
2低分子薬、抗体医薬、核酸医薬、遺伝子治療、再生医療など、様々な医療モダリティの特徴を説明できるBT-A
3学術的な情報をもとに、健康・医療分野の課題を考察することができるBT-C
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
140%リアクションペーパーにより創薬の全体像と基本的事項の理解度を評価する
240%最終レポートにより専門的な知識の修得と応用力を評価する
320%最終レポートにより情報収集力および分析力を評価する
合計100% 
<授業の方法>
面接授業を行うが、感染拡大防止のためにZoom等を用いたライブ型オンライン授業に変更することがある。第1~5回:創薬の全体像と基本的事項の講義を行い、毎回授業後にリアクションペーパーを提出する。第6~8回:学習内容をもとにしたグループワークを行い、各自で最終レポートを提出する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
知識の修得ではなく自ら考えることを目的とした授業です。製薬業界に限らず広く健康・医療分野に関心のある方のために、仕事(ビジネス)と学び(サイエンス)の関わりについて実例をもとに解説します。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. ドナルド・R.キルシュ, オギ・オーガス著 ; 寺町朋子訳, 新薬という奇跡 : 成功率0.1%の探求, 早川書房, ISBN:9784150505752,
    (2021年出版 ハヤカワ文庫, NF575)
<授業計画の概要>
1タイトル授業の進め方のガイダンス、医薬品と医薬品産業の基礎知識
事前学習
事後学習
授業後にリアクションペーパーを提出します(15分)
授業内容授業の進め方、成績評価の方法についてガイダンスを行い、医薬品と医薬品産業について概説します。医薬品の特殊性および創薬の可能性と課題について理解します。
2タイトル医薬品作用の分子メカニズム
事前学習
事後学習
授業後にリアクションペーパーを提出します(15分)
授業内容医薬品が薬理作用を発揮する分子メカニズムについて様々な事例を用いて解説します。医薬品作用の基盤にある生命現象を生物学と化学の知識で説明できることを目標にします。
3タイトル創薬のプロセス
事前学習
事後学習
授業後にリアクションペーパーを提出します(15分)
授業内容医薬品の研究開発プロセスと各段階(探索研究、開発研究、臨床試験)においてクリアすべき課題について説明します。医薬品の研究開発の特殊性(長期間、低成功率、巨額の資金)の原因を理解します。
4タイトル創薬の歴史と進化
事前学習
事後学習
授業後にリアクションペーパーを提出します(15分)
授業内容感染症、がん、循環器・代謝性疾患、免疫系疾患、神経系疾患など疾患毎に、画期的な医薬がどのように開発されてきたかを解説します。科学の進歩と医療の進歩の関連性を理解し、研究成果の社会実装に必要な視点を獲得します。
5タイトル最新の創薬研究と医療の未来
事前学習
事後学習
授業後にリアクションペーパーを提出します(15分)
授業内容核酸医薬、遺伝子治療、細胞・再生医療など新しいモダリティを活用した医薬品開発例を解説し、医療の未来について考察します。医療分野の課題(アンメットメディカルニーズ)解決に最新技術がどのように活用されているかを理解します。
6タイトル医薬品の研究開発シミュレーション1(研究テーマの設定)
事前学習
事後学習
授業前に自分はどのような疾患に対して新薬開発をしてみたいかを考え、必要な情報を収集しておきます(15分)
授業内容新薬の研究開発を開始する際に考慮すべき要素について説明します。少人数のグループに分かれて、どのような疾患に対してどのような新薬を開発するかを議論します。
7タイトル医薬品の研究開発シミュレーション2(臨床試験)
事前学習
事後学習
授業前に対象疾患についてどのような診断や治療が行われているかを調べておきます(15分)
授業内容設定した研究テーマから医薬品として承認申請するまでに必要な臨床試験について議論します。研究室から医療現場へのトランスレーショナルリサーチ(bench to bedside)についての理解を深めます。
8タイトル医療分野の仕事(ビジネス)と学び(サイエンス)
事前学習
事後学習
授業前に自分が考える健康・医療分野の課題と(創薬以外の方法で)どう解決するかを考え、必要な情報を収集しておきます(30分)
授業後に第6~8回の内容をまとめ、最終レポートを提出します(60分)
授業内容健康・医療分野の課題と解決策についてグループで議論し、結果を発表します。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
国内大手製薬企業における30年以上の研究開発、マネジメント経験をもとに、創薬の全体像を正確に伝えます。
<備考>
(未登録)