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授業科目名 子どもエンパワーメント論
時間割番号 KCO523
担当教員名 東海林 麗香/藤原 裕一
開講学期・曜日・時限 後期・水・I 単位数 2
<対象学生>
1・2年
<授業の目的および概要>
昨今の子どもをめぐる問題は枚挙にいとまがなく、「生きる力」育成に代表される児童生徒のエンパワーメントが教育的課題となっている。本科目では,社会情緒的発達という観点からエンパワーメントについて考える。そのためにまず,社会情緒的発達についての理解を深め,社会情緒的発達に関する課題を把握する。その上で,社会情緒的発達に関わる実践的指導力を修得する。実践的指導力に関しては,本授業では特に,(1)ソーシャルスキル・トレーニングや構成的グループエンカウンターといった特別活動等における心理学的アプローチ,(2)教室におけるファシリテーションといった手立てに焦点を当てる。これらについて受講生が実際に体験し,知識・技法を身に着ける。
<到達目標>
【ストレートマスター】
・複雑で多岐にわたる教育諸問題に対応できる教員を目指し,「社会情緒的発達」「エンパワーメント」について,自分なりのビジョンを持つことができる。
・ソーシャルスキル・トレーニングや構成的グループエンカウンターの理論と技法を理解し,活用することができる。
・学校におけるファシリテーションの理論と技法を理解し,活用することができる。

【現職教員学生】
・複雑で多岐にわたる教育諸問題に対応できる教員という観点で自身の経験を振り返ることを通して,「社会情緒的発達」「エンパワーメント」について,自分なりのビジョンを持つことができる。
・ソーシャルスキル・トレーニングや構成的グループエンカウンターについての理論的背景と実践の状況を理解し,その上で新たなプログラムを開発・提示することができる。
・学校におけるファシリテーションの理論と技法を理解し,カリキュラムの改善や開発に向けて活用することができる。
<授業の方法>
講義・演習
 授業は,演習形式(プレゼンテーション,グループディスカッション,実習,模擬授業)で行う。第14回および15回には授業のまとめとして,受講生にグループでのプレゼンテーションを課す。プレゼンテーションの内容は,授業で学んだ事柄をふり返り,さらに検討が必要な課題について提案するものとする。
 なお,担当教員全員がすべての授業に参加し,役割分担をしながらTTで授業を進める。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:中間期 20  %中間まとめとして小レポートを課します 
2小テスト/レポート 40  %学期末レポート(到達内容に関わる内容にしますが,開講後に受講生の学年・専門等を考慮して決定します) 
3受講態度 10  %討論や模擬授業等の活動への参加態度 
4発表/表現等 30  %模擬授業,ワークショップ型授業検討会,第14回・15回におけるグループ発表の内容およびそこにおける役割 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
受講者の知識・ニーズに応じて,授業の内容や順序が一部変更になる可能性があります。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 八巻寛治, 小学校学級づくり・構成的グループエンカウンター・エクササイズ50選
  2. 八巻寛治, 中学校学級づくり・構成的グループエンカウンター・エクササイズ50選
  3. 相川充ら, イラスト版子どものソーシャルスキル―友だち関係に勇気と自信がつく42のメソッド
  4. 堀裕嗣, 教室ファシリテーション 10のアイテム・100のステップ
<授業計画の概要>
第1回:オリエンテーション:エンパワーメント,社会情緒的発達とは(講義とグループディスカッション)
第2回:社会情緒的発達について理解を深める(講義)
第3回:社会情緒的発達に関する課題を把握する(講義)
第4回:ソーシャルスキル・トレーニングおよび構成的グループエンカウンターの基礎(講義,グループディスカッション)
第5回:構成的グループエンカウンターの実際1:子ども役として体験する(演習)
第6回:構成的グループエンカウンターの実際2:模擬授業(演習)
第7回:第5回~6回の振り返り(ワークショップ型授業検討会の形式で行う)
第8回:学校におけるファシリテーションについて(講義)
第9回:ファシリテーションを用いた授業づくりについて(講義)
第10回:学校におけるファシリテーションの実際1:教科の模擬授業(演習)
第11回:学校におけるファシリテーションの実際2:学級活動の模擬授業(演習)
第12回:学校におけるファシリテーションの実際3:保護者会・学年部会(演習)
第13回:第10回~12回の振り返り(ワークショップ型授業検討会の形式で行う)
第14回:全体のまとめ1(グループによるプレゼンテーション)
第15回:全体のまとめ2(グループによるプレゼンテーション)