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授業科目名 情報教育・ICT活用の理論と実践
時間割番号 KCO512
担当教員名 三井 一希
開講学期・曜日・時限 前期・月・I 単位数 2
<対象学生>
1・2年
<授業の目的および概要>
児童生徒の情報活用能力を育むための授業、ICTを活用した主体的・対話的で深い学びの実現を目指した授業の設計や実践ができる力を身につける。また、授業設計や評価に関する学習理論について理解し、具体的な場面で活用できる力を修得する。
<到達目標>
【ストレートマスター】
・教育の情報化の意義や課題、情報活用能力を育成するための指導法について具体的に説明できること
・共同編集機能をはじめとしたクラウド上のサービスを活用し、情報の収集や整理分析ができること。また、授業の設計や実践ができること
【現職教員】
・教育の情報化の意義や課題、情報活用能力を育成するための指導法について具体的に説明できること。また、主体的・対話的で深い学びの実現、情報活用能力の育成に向けたICTの活用について具体的な事例をその効果とともに説明できること
・共同編集機能をはじめとしたクラウド上のサービスを活用し、情報の収集や整理分析ができること。また、カリキュラム・マネジメントを行いながら授業の設計や実践ができること
<授業の方法>
面接授業を原則とするが、新型コロナウイルスの影響によりライブ型やオンデマンド型に切り替えたり、それらを併用したりする可能性がある。
(面接授業を実施する場合は、マスクの着用、学生間の距離の確保、換気や手指消毒の徹底等の感染防止策をとる)
4~5人程度のグループをつくり、適宜グループ演習を取り入れる。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 60  %レポートで自らの言葉で具体的に説明できたか否かを評価する 
2発表/表現等 40  %授業中の演習の様子、学修成果物から評価する 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
クラウドを活用したアプリケーション(GoogleドキュメントやJamboardなど)に積極的に触れ、基本的な操作を身につけてください。
【備考】
・受講生の要望や状況によって、授業内容の一部を変更する場合がある。
・児童生徒1人1台の情報端末環境でどのような授業を設計・展開していくことができるのかについて体験的に学ぶ。そこで、以下の準備をしておくこと。
1 タブレット端末やノートパソコンを持参し、インターネットに接続できる状態にして受講すること。
2 Googleアカウントを取得しておくこと。授業用に取得しても既に持っているアカウントを使用しても構わない。
<テキスト>
  1. 特に指定しない
<参考書>
  1. 稲垣忠, 佐藤和紀編著, ICT活用の理論と実践 : DX時代の教師をめざして, 北大路書房, ISBN:9784762831805,
    (2021年出版)

  2. 堀田龍也, 佐藤和紀編著, 情報社会を支える教師になるための教育の方法と技術 : 教職課程コアカリキュラム対応, 三省堂, ISBN:9784385362649,
    (2019年出版)

  3. 高橋純, 寺嶋浩介編著, 初等中等教育におけるICT活用, ミネルヴァ書房, ISBN:9784623083916,
    (2018年出版 教育工学選書, 2 ; 9)
<授業計画の概要>
第1回:現代社会におけるICTの役割
・授業全体の到達目標、授業の進め方、課題提出の方法、成績評価の仕方等に関するガイダンスを行います
・現代社会におけるICTの役割、学校教育におけるICTの役割について理解を深めます
・学習指導要領における「情報活用能力」について具体的な事例をもとに検討します
第2回:視聴覚メディア・コンピュータの教育への導入
・視聴覚メディア、コンピュータの歴史的展開と教育に与えた効果についての理解を深めます
・資質・能力の育成とコンピュータ活用についてグループディスカッションをします
・教育における視聴覚メディアを取り上げ、変わらない要素や新たに加わった要素について考察します
第3回:教育における先端技術とデジタルコンテンツ
・教育における先端技術(VRやARなど)の活用、STEAM教育の意義や可能性についての理解を深めます
・デジタル教科書の動向と現状の課題について考察します
・先端技術を活用した授業案を調べ、その効果と有効性について検討します
第4回:教師のICT活用指導力を高める工夫
・教師によるICT活用を支える指導力についての理解を深めます
・GIGAスクール構想において必要となる教師のICT活用指導力について考察します
・ICTに関連する教員研修の実態、課題、解決策についてグループディスカッションをします
第5回:対話的な学びを深めるICTの活用
・協働的な学びを促進するICTの活用について理解を深めます
・共同編集機能を活用した授業の具体とその可能性について考察します
・クラウドツールを使って協働的に問題解決をする演習を行います
第6回:個別最適な学びを支えるICTの活用
・個別最適な学びとICTの活用について理解を深めます
・自己調整学習の理論的な背景について理解を深めます
・教育ビッグデータを活用した事例調査とその意義の考察を行います
第7回 遠隔授業・遠隔学習と学びの保障
・ICTを活用した学びの保障、遠隔授業の可能性について理解を深めます
・Web会議ツールを用いたオンライン学習をグループで模擬実践します
・模擬実践を振り返り、改善策を検討します
第8回 特別な支援を必要とする児童生徒に向けたICT活用
・個に応じた支援とICT活用について理解を深めます
・障害のある児童生徒を支援できるデバイスやアプリケーションについて調査を行います
・学習上の困難を抱えた児童生徒に対するICTを活用した支援の具体を検討します
第9回 校務の情報化とデータの活用
・校務の情報化と教育データの利活用についての理解を深めます
・教師の働き方改革におけるテクノロジーが果たす役割について事例をもとに検討します
・教育DXのメリット、デメリットについてグループディスカッションをします
第10回 児童生徒によるICT活用
・情報活用能力の育成を支える1人1台端末の活用について理解を深めます
・教科の資質・能力を育成するための1人1台端末の活用について事例をもとに検討します
・クラウドツールを使った授業を設計する演習を行います
第11回 プログラミング教育が目指すこと
・プログラミング教育の必要性、ねらいについての理解を深めます
・プログラミング教育の可能性について事例をもとに検討します
・ビジュアルプログラミングの演習を行います
第12回 プログラミング教育と授業展開
・教科等におけるプログラミング教育について理解を深めます
・フィジカルプログラミングの演習を行います
・プログラミング教育の視点で授業を設計する演習を行います
第13回 探究を支える情報活用能力
・「探究」を支えるリテラシー、クラウドツールについて理解を深めます
・各教科等でどのようなテーマで進めると児童生徒の探究が深まるかを検討します
・児童生徒が利用できるオンラインデータベースの演習を行い、その効果を考察します
第14回 情報活用能力を体系的に育むために
・学習の基盤となる資質・能力としての情報活用能力について理解を深めます
・情報活用能力を育むカリキュラム・マネジメントについて検討します
・思考スキルを支援する思考ツールの活用法について演習を行います
第15回 学校とテクノロジーのこれから
・学校とテクノロジーのこれからについて多様な視点から議論します
・「令和の日本型学校教育」の基盤となるテクノロジーの活用について議論します
・最終課題レポートの内容とその作成方法について説明します