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授業科目名 運動生理学
時間割番号 EEP221
担当教員名 関口 浩文
開講学期・曜日・時限 前期・火・IV 単位数 2
<対象学生>
教育学部学生
<授業の目的>
 運動生理学とは,身体活動(運動,スポーツ等)が身体に与える影響や効果,そしてその身体がスポーツ等のパフォーマンスに与える影響や効果を研究する学問です。生理学の知識を復習しながら,身体活動による急性的な変化や,トレーニングを継続することによる慢性的変化,そしてそれらのトレーニングを中止したときに生じる可逆的な変化の知識を持つことは,身体活動の重要性を再確認させるものとなるでしょう。
 自分達が運動を行ったとき,どのようなことが体内で起きているのかを理解し,健康やスポーツに対して,どのように取り組めば効果的かを考える力を身につけることをねらいとしています。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門子ども理解子どもたちの発達段階や生活年齢を考慮して、適切に接することができる。
B教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する教科の目標や内容に関する知識を習得している。
C教育課程編成に関する基礎的な知識を習得している。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1運動生理学の知識を保健体育の指導等に活かすことができることB
2運動生理学的に子どもと大人の違いを説明できることA
3運動生理学に関する基礎知識を有し,運動が身体に与える効果・影響に関して説明できることC
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
120%得た知識をどのように保健体育の指導に活かすかに関するレポート
210%発育発達と運動生理学に関する小レポート
370%運動生理学の基本的知識を問う筆記試験
合計100% 
<授業の方法>
基本的には面接授業(マスク着用,学生間の距離をとる,定期的な換気の実施,授業前後の手洗い・手指消毒の徹底),コロナの状況によってはライブ型,もしくはオンデマンド型のオンライン授業の可能性有。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
超高齢社会にある我が国において,生涯を通した健康の維持・増進,QOL(生活の質)の向上は,健康寿命の延伸につながり,医療費等の社会的コストの削減にも寄与します。すなわち,自分の健康は社会にも貢献すると言う大きな視点を持ちつつ,本講義を受講してください。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 小山勝弘, 安藤大輔編著 ; 山北満哉 [ほか] 共著, 運動生理学 : 生理学の基礎から疾病予防まで 第2版, 三共出版, ISBN:9784782708026,
    (2021年出版)

  2. 勝田茂編著 ; 和田正信, 松永智著, 入門運動生理学 第4版, 杏林書院, ISBN:9784764411593,
    (2015年出版)

  3. Scott K. Powers, Edward T. Howley著, パワーズ運動生理学 : 体力と競技力向上のための理論と応用, メディカル・サイエンス・インターナショナル, ISBN:9784815701901,
    (2020年出版)
<授業計画の概要>
1タイトル運動と骨格筋
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容骨格筋の構造,筋収縮の仕組み,筋線維組成と収縮特性,骨格筋の可塑性,急性応答(筋疲労,筋損傷と再生),慢性適応(筋肥大,筋委縮)
2タイトル運動と神経
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容神経系の構造(中枢神経,末梢神経),ニューロンの構造,シナプス,活動電位,運動指令の伝わり方,急性応答(運動単位と運動強度,α運動ニューロンのサイズと筋力調節,サイズの原理),慢性適応(深部感覚)
3タイトル運動と呼吸
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容呼吸の役割,呼吸運動,換気量,肺活量,全肺気量,呼吸の調節(神経性調節,化学性調節),ガス交換,血液によるガス運搬,急性応答(一回換気量,呼吸数,最大酸素摂取量,酸素負債,無酸素性作業閾値),慢性適応(最大酸素摂取量,換気量,ミトコンドリアと骨格筋の酸素利用脳,無酸素性作業閾値)
4タイトル運動と循環
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容循環の役割,心臓の構造,心臓機能の調節,心拍数,一回拍出量,血流,血圧,急性応答(心拍数,一回拍出量,心拍出量,フィックの原理,血流配分,血圧),慢性適応(心臓,動脈,毛細血管)
5タイトル運動と生体エネルギー反応
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容生命の源としてのエネルギー,三大栄養素とATP,ATP供給システム,解糖系,TCA回路,電子伝達系,急性応答(ATP供給系,ATP-CP系,解糖系,有酸素系),運動の強度と継続時間,慢性適応(レジスタンストレーニング,スプリントトレーニング,持久的トレーニング)
6タイトル運動と体温
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容熱産生と熱放散,体温とその変動,体温調節中枢,発熱と解熱,運動時の体温調節反応,急性応答(暑熱環境下の運動,寒冷環境下の運動),慢性適応(暑熱環境下の運動トレーニング,寒冷環境下の運動トレーニング),運動中の体温に影響を及ぼすその他の要因
7タイトル運動と内分泌
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容内分泌腺,ホルモンと標的細胞,ホルモンの作用機序,ホルモンの種類と主要な作用,急性応答(血糖値コントロール,中性脂肪の分解,心機能の亢進,体液調節),慢性適応(成長ホルモン,カテコールアミン,コルチゾール,インスリン,性ホルモン)
8タイトル運動と消化・吸収
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容消化管の消化機能,消化管の吸収機能,消化管の機能調節,栄養素の消化と吸収の仕組み,急性応答(消火に関わる機能への運動の影響,吸収に関わる機能への運動の影響),慢性適応(膵臓,胆のう,大腸),運動と消化管由来ホルモン
9タイトル運動と免疫
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容免疫,白血球,自然免疫と獲得免疫,液性免疫と細胞性免疫,アレルギー,急性応答(運動による白血球数の変動,オープンウィンドウ仮説,食物依存性運動誘発アナフィラキシー),慢性適応(運動トレーニング強度と免疫細胞の変化,Jカーブモデル,オーバートレーニングの影響,運動とサイトカイン)
10タイトル運動と体液
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容体液と電解質,浸透圧,体液の調節,酸ー塩基平衡,腎臓による体液調節機能,急性応答(脱水,酸ー塩基平衡,血液凝固と線維素溶解,腎機能,浮腫),慢性適応(体液バランス,線維素溶解能)
11タイトル運動と骨
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容骨の成分,骨代謝,骨量の加齢変化,コントロール可・不可な因子,メカニカルストレスと骨,急性応答(メカニカルストレス),慢性適応(メカニカルストレス),女性アスリートの月経異常と骨密度の低下
12タイトル運動と栄養・代謝
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容糖質,脂質,タンパク質,ビタミン,ミネラル,エネルギー代謝,急性応答(糖質代謝,脂質代謝,タンパク質・アミノ酸代謝),慢性適応(糖質・脂質代謝)
13タイトル運動と酸化ストレス
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容活性酸素種,抗酸化システム,酸化ストレスと疾患,急性応答,慢性適応
14タイトル運動と疾病
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容肥満・肥満症,肥満症の分類,肥満症の原因,日本における肥満の状況,肥満・肥満症の予防・改善のための運動,糖尿病,高血圧,脂質異常症,メタボリックシンドローム,循環器疾患,認知症,フレイル,ロコモティブシンドローム,骨粗しょう症,がん,精神疾患
15タイトル運動の実践
事前学習
事後学習
生理学で学習した筋に関する内容を復習しておく
新たに得た筋に関する知識を整理しておく
授業内容身体活動・運動の現状,健康づくりのための身体活動基準・身体活動指針,トレーニングの原理・原則,トレーニングのプログラミング,持久的トレーニングの処方,レジスタンストレーニングの処方
<備考>
(未登録)