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授業科目名 地域しごと概論(経営マインド)
時間割番号 CPYK02
担当教員名 手塚 伸/今井 久
開講学期・曜日・時限 前期・(未登録)・(未登録) 単位数 1
<対象学生>
全学部生
<授業の目的>
この科目は「連携開設科目(主幹大学:山梨県立大学)」です。
授業の実施日については、大学ホームページ(https://www.yamanashi.ac.jp/campuslife/332)に掲載「教養教育連携開設科目履修ガイド」の令和4年度連携開設科目(主幹大学:山梨県立大学)一覧(PENTAS YAMANASHI )を確認してください。

山梨県には多種多様な「ものづくり企業」が展開している。その多くが、ハイテクノロジー・ハイスキル、オプティマル([地域・市場特性に応じた]最適な)テクノロジー・オプティマルスキルを強みとして、国内だけではなく海外においても存在感を発揮している。こうしたものづくり現場の経営者や支援者8名が登壇し、仕事の理念、これまでの好機・危機、未来への戦略、VUCA時代を生き抜くための考え方などを語ります。
 経営者の皆様方の現場からの生の声や受講者への期待を通して、山梨県産業の多様さ・奥深さを理解するとともに、現実の仕事を実感することにより、今後のキャリアを構想するに当たっての基本的な知識や精神的な糧を得ることを目的とする。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通教養多様な知識の獲得単位を取得した教養教育科目の概要と、重要な基礎的事項を説明できる。
B批評力学んだ内容を自らの言葉で的確に論評・伝達できる。
C地域理解自らの生活の場である地域の特色・課題を説明できる。
D汎用能力1・コミュニケーションスキル傾聴力相手の意見を丁寧に聴き、その意味・意図を自分自身で表現できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1県内ものづくり企業の多様性や、市場における存在感について深く認識できる。C
2技術や経営の基本的な要素とそれらの重要性について理解できる。A
3山梨県の産業特性を客観的に評価できる。C
4企業の価値創造、経営革新における戦略のあり方を客観的に評価・判断できる。B
5講義を通じて得た情報や知見、考え方を自らのキャリアデザインに生かすことができる。A
6VUCA時代における価値観の多様性を理解し、受容する態度を身につける。D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
120%講義最終課題でモノづくり企業の多様性や存在感の認識を評価する
220%講義最終課題で知識が獲得できたか評価する
315%各回の課題(含 議論への参加、レポート)で産業特性の理解度を評価する
415%各回の課題(含 議論への参加、レポート)で経営者の考え方や実践が評価・判断できたか評価する
515%講義への参加態度(含 質疑応答、レポート)で自らのキャリアデザインに生かすことができたか評価する
615%講義への参加態度(含 質疑応答、レポート)で受容する態度を身につけたか評価する
合計100% 
<授業の方法>
県内の様々な産業界を代表する講師が、経営現場の概要や将来展望を語ります。質疑の時間を多くとり、地域で活躍する企業を知ることと同時に、生の企業経営に対する理解を深めていく。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・山梨を拠点に、国内外で事業展開を進める経営者などが講師として登壇します。講義をきっかけに、山梨県企業の多様性と優れた産業構造を理解するとともに、自身も何らかの行動を興せることを期待します。
・質疑応答のみならず、授業外学修として担当教員・ゲスト講師との対話を歓迎します。
<テキスト>
  1. 適宜プリントなどを配布します。
<参考書>
  1. 講義時に適宜紹介します。
<授業計画の概要>
1タイトル山梨のものづくりの現場を歩く(仮)
事前学習
事後学習
・2回目以降に登壇する企業のHPを見ておく。
・ノートを取って、理解できなかった概念を調べて、理解を深める。
授業内容日本のものづくりの現場を歩き経営者と意見交換を重ねる過程で、多くの方々が「仕事」と「稼ぎ」を明確に使い分けていることを感じました。経済社会の変化に伴い境目が曖昧となりましたが、再び仕事の意義が問い直される時代になりました。山梨の多彩な経営者の仕事ぶりを鳥瞰していく。
2タイトルぼくらは農業で幸せに生きる(仮)
事前学習
事後学習
・農業生産法人株式会社サラダボウルのHPを見ておく。
・ノートを取って、理解できなかった概念を調べ、理解を深める。特に、農業生産法人について理解を深める。
授業内容10年間サラリーマンをやってみて実感したのが、農業ほど、社会的な立場が自由で、精神的な立場も自由で、経済的にも自由な仕事はないだろうということです。生き方としても、もっと誇りを持って、もっと胸を張っていい仕事だと思ったのです。(著書「ぼくらは農業で幸せに生きる」から)
3タイトル企業理念と経営革新(仮)
事前学習
事後学習
・山陽精工株式会社のHPを見ておく。
・ノートを取って、理解できなかった概念を調べ、理解を深める。
授業内容バブル崩壊後(中略)、企業経営の限界に来ていました。そこで、どのような会社にしていきたいのか、当時の社員30名ほどで話し合いを行い、「自分の子供たちをこの会社に入れたいと思うような会社にしていきたい」というスローガンが決まり、これが弊社の経営理念になったのです。(同社ホームページから)
4タイトルリスクを冒さないことが最大のリスク(仮)
事前学習
事後学習
・株式会社オキサイドのHPを見ておく。
・ノートを取って、理解できなかった概念を調べ、理解を深める。
授業内容「人生で最大のリスクは何もリスクを冒さないことだ。人からできないと言われることに挑戦しなければ成功はない。」。スタンフォード大学でお世話になったFejer教授に起業を報告した時、贈られたこの言葉が私の胸を打った。(OXIDE 20th anniversaryから)
5タイトル価格競争から価値競争へ(仮)
事前学習
事後学習
・勝沼醸造株式会社のHPを見ておく。
・ノートを取って、理解できなかった概念を調べ、理解を深める。
授業内容「価値っていうのは、いわゆる人の心を打つ度合いのことを指しているわけですから、価格と価値とは別物ですよね。(中略)だってコスト競争じゃ負けてしまうと思いますよ。(中略)これからはコスト競争ではなく価値競争にシフトする必要があるということを彼が教えてくれたわけです。」(長沢伸也編「地場ものづくりブランドの感性マーケティング」)から)
6タイトルものづくりを通したひとづくり・幸せな社会づくり(仮)
事前学習
事後学習
・藤精機株式会社のHPを見ておく。
・ノートを取って、理解できなかった概念を調べ、理解を深める。
授業内容日本はこれまで「ものづくり立国」として成長してきました。これから仮想空間の時代が来たとしても、ハードウェアの必要が無くなることはありません。「ものづくり」の楽しさ・素晴らしさを伝承し、日本が「Made in Japan」で再興できるように「ものづくりを通して、ひとづくり、幸せな社会づくり」を実現していきます。
7タイトル地域循環経済の創造 ー甲州印傳を事例として-(仮)
事前学習
事後学習
・山梨県産業技術センターのHPを見ておく。
・ノートを取って、理解できなかった概念を調べ、理解を深める。
授業内容甲州印傳は江戸時代から続く革工芸で、山梨の代表的な伝統的工芸品産業である。鹿革に漆で文様を付け、この革で様々な製品を作っているが、原料の鹿皮はほぼ輸入に頼っている。一方、県内ではニホンジカの個体増加が様々な問題を引き起こしており、管理捕獲が進んでいる。この捕獲されたニホンジカの皮を用いて、甲州印傳にイノベーションを興せないか。これにより森から市場までを繋ぐ地域経済の好循環を創造できないか。デザイン経営を軸にした私の研究・事業化支援の一端を伝えたい。
8タイトルブランド価値の創造 ―「甲斐絹」を事例としてー(仮)
事前学習
事後学習
・株式会社前田源商店のHPを見ておく。
・ノートを取って、理解できなかった概念を調べ、理解を深める。
授業内容私たちが今まで手掛けてきた商品のブランドの価値は、私たち自身が作ったものではない。つまりOEMクライアントのブランド価値で、これを自社の価値と混同してはいけないということ。そして、私たちのブランド価値は「甲斐絹(かいき)」の伝統の中にこそある。このブランド価値をグローバル市場に問い続け、より多くの人たちの支持と共感が得られるものづくりに挑戦していきたい。(金沢のマーケッター出島二郎氏との対話から)
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
ものづくり現場の経営者などをゲスト講師に迎えて、仕事の理念、これまでの好機・危機、未来への戦略、VUCA時代を生き抜くための考え方などを語っていただく。
<備考>
・経営現場の第一線で活躍される経営者等の生の声を聴くことができる講義です。必ず、各社のホームページ等を参照し、どのような考え方で、どのような事業を展開しているのか確認しておくこと。
・また、講義の中での質問等は大歓迎なので、積極的に授業に参加すること。
・他大学の学生や社会人等とともに学ぶ「PENTAS YAMANASHI」の科目です。