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授業科目名 教育問題から見た現代社会
分類・系統社会科学 社会系
時間割番号 CAS009
担当教員名 高橋 英児
開講学期・曜日・時限 後期・火・I 単位数 2
<対象学生>
学部1年生、講義内容に関心のある学生
<授業の目的>
 本講義では、教育を社会との関係から多角的に検討することを中心に行います。教育問題として取り沙汰されている現在の子ども・若者が抱える発達・成長の問題や学校教育の問題を入口にして、その背後にある現代社会の問題を検討することを目的とします。本講義を通して、教育から社会の現状とあり方を問うこと、また自分のことばで教育を考えることができるようになることを願っています。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通教養多様な知識の獲得単位を取得した教養教育科目の概要と、重要な基礎的事項を説明できる。
B様々な学問分野の考え方当該科目の学問分野(人文・社会・自然・健康科学等)の考え方を説明できる。
C批評力学んだ内容を自らの言葉で的確に論評・伝達できる。
D汎用能力2・情報リテラシー情報選択力収集した文献や資料から、適切な情報を選択し、活用できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1子ども・若者が抱える発達・成長の具体的な問題事例について理解する。A
2子ども・若者の問題の背景にある現代の社会構造や教育の問題を具体的につかむことができる。B
3教育問題から見た現代社会の問題、教育の問題について自己の見解を述べることができる。C
4自身の関心に基づいて教育問題に関する情報を収集し、問題についての理解を深めることができる。D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
125%毎回のリアクションペーパーへのコメント、レポートで評価する。具体的事例に対する自己の見解や気づきがあるか。
225%毎回のリアクションペーパーへのコメント、レポートで評価する。具体的事例を生み出す問題構造について、理解しているか。
325%毎回の講義での協同学習での活動、リアクションペーパーへのコメント、レポートで評価する。自身の見解について、他者に的確に述べ、交流することができるか。
425%レポートで評価する。レポート課題について、適切な資料を選択し、情報を的確にまとめているか。
合計100% 
<授業の方法>
 授業は、対面授業「臨時定員」を超えない場合には、対面授業を行います。
 講義形式を中心に行いますが、具体的な資料(プリント・視聴覚教材)を用いたり、感染症対策に配慮しながらディスカッション形式などを取り入れたものにします。また、内容に応じて事前レポートなども作成してもらいます。
 評価に関しては、毎回のワークでの活動内容(意見等)と期末レポートによって行う予定です。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・「出席」から「参加」へ‐共同探求的な授業を目指しているので、授業への学生諸君の主体的な参加を望みます。授業では、感染症対策に十分配慮しながら、ペアワークやグループワークを多く取り入れる予定です。そのため、講義では、受身の姿勢やただ座っているだけの人には厳しいものとなります。
・朝一限の講義です。遅刻をしないで参加できるようにしてください。遅刻や欠席が目立つ人は、講義途中でも受講を取り消します。
・開始20分を過ぎて入室しない場合は、欠席と見なします。中途退出、不正行為は厳正に対処します。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 山本敏郎、藤井啓之、高橋英児、福田敦志, 新しい時代の生活指導, 有斐閣, ISBN:978-4641220348,
    (子どもの問題とその社会・文化背景等に関する説明が多くあり、講義の予習・復習に役立ちます。)
<授業計画の概要>
1タイトルオリエンテーション-この講義のねらいと内容など
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容本講義の概要(教育問題から現代社会を考える意味、授業のねらいや方法など)の説明と具体的な教育問題の例示
2タイトル教育問題を捉えるまなざしを問う-子どもの「荒れ」をめぐる言説を検証する
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容「少年凶悪犯罪の増加」に関する諸資料を用いながら、子どもの「荒れ」を捉える社会のまなざしの問題について考える。
3タイトル「ブラック校則を考える」(1)-何が問題となっているのか
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容「ブラック校則」問題について、事例などを見ながら何が問題となっているのかを検討する。また、具体的な校則内容を検討し、問題を考える。
4タイトル「ブラック校則を考える」(2)-教育おける「管理主義」「スタンダード化」の問題
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容教育おける「管理主義」「スタンダード化」の問題という視点から、ブラック校則問題の問題構造について検討する。
5タイトル「ブラック校則を考える」(3)-子どもの権利保障という観点から改善策を考える
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容ブラック校則問題について、現在行われている見直し・改善の取り組みについて概観する。また、子どもの権利・意見表明という視点から、諸外国の取り組みなどについて紹介する。
6タイトル「いじめ」問題と学校を考える(1)-いじめ問題の戦後史
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容現在のいじめ問題の現状について諸調査などを用いて概観し、戦後のいじめ問題について振り返る。
7タイトル「いじめ」問題と学校を考える(2)-いじめ問題の実態から見た子どもたちの関係性
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容いじめ問題についての諸研究および子どもたちの声などをに基づいて、いじめの中での子どもたちの関係性の問題や背景にある問題について検討する。
8タイトル「いじめ」問題と学校を考える(3)-教育制度から「いじめ」問題を考える
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容いじめ問題が起こる構造を学級空間の成立と展開という歴史から、構造的に検討する。
9タイトル「いじめ」問題と学校を考える(4)-いじめ問題の克服の可能性を考える
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容いじめ問題に関する議論および現在の学校での取り組みについての事例を通して、解決策について考える。
10タイトル子どもと大人が生きている社会を考える(1)-家族を考える
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容現在の「家族」観について、家族に関するアニメーションなどを基に検討し、家族の在り方について検討する。
11タイトル子どもと大人が生きている社会を考える(2)-虐待問題を考える
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容虐待に関するデータや映像などに基づいて、虐待が起こる背景・要因について検討し、家族の抱える問題について考える。
12タイトル子どもと大人が生きている社会を考える(3)-子どもの貧困問題を考える(1)
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容「子どもの貧困」問題についてその実態と現状について概観し、「貧困」とは何かについて考える。
13タイトル子どもと大人が生きている社会を考える(3)-子どもの貧困問題を考える(2)
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容子育てに関する諸費用のデータを用いながら子育てについて具体的につかみ、貧困家庭への支援についての課題について考える。
14タイトル子どもと大人が生きている社会を考える(4)-若者・大人の貧困問題を考える
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容子どもの貧困の背景にある若者・大人の問題について、特に経済システム・雇用制度の視点から検討する。
15タイトルこれからの学校と社会-教育の可能性を考える(講義のまとめ)
事前学習
事後学習
【事前】事前配付資料(講義の意見等のふりかえり・補足説明など)を読む。
【事後】講義配付資料を読み、講義のポイント等を振り返る。
授業内容教育問題を通して見えてきた社会の問題に対して、教育の可能性とは何かについて考える。
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
(A) 技術者の責務の自覚
 様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。
<備考>
講義では、受講生の意見や要望を踏まえて内容を変更することもあります。