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授業科目名 日本国憲法
分類・系統社会科学 社会系
時間割番号 CAS003 D
担当教員名 石塚  迅
開講学期・曜日・時限 後期・木・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
「自分らしく生きる」とは、どういうことだろうか? 日本国憲法は、第13条において、「個人の尊重」と幸福追求権を、第14条以下において、平等権、選挙権、思想の自由、表現の自由、職業選択の自由、生存権、教育を受ける権利等、様々な基本的人権を保障し、統治機構においては、国民主権(民主主義)が原則とされる。この授業では、憲法・人権に関する諸問題について、具体的な裁判事例の検討を通じて理解する。その上で、「自分らしく生きる」とはどういうことか、について受講生全員で思索する。
時間の制約上、講義内容は、日本国憲法の「基本的人権」の部分が中心となる。「統治機構」については、生命環境学部地域社会システム学科専門科目の「統治機構論」を履修されたい。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通教養多様な知識の獲得単位を取得した教養教育科目の概要と、重要な基礎的事項を説明できる。
B汎用能力4・論理的思考力情報を多面的・客観的にとらえ、筋道を立てて根拠を示しながら説明できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1日本国憲法の概要、基本的人権の重要な事項を説明できるようになること(多様な知識の獲得)。A
2様々な社会問題を法的な視点から多面的・客観的に把握し、筋道を立てて根拠を示しながら説明できるようになること(論理的思考力)。B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
170%レポートおよび小テストを課し、憲法の理論・制度について知識の定着を問う。
230%レポートを課し、法的思考の涵養の如何を問う。
合計100% 
<授業の方法>
講義形式で行うが、随時、質疑応答、討論の時間も設けたい。
テキストおよびレジュメに沿って授業は進行する。必要に応じて関連の参考資料も配布する。
基本的には口述筆記の方式で行う。重要なポイント、ノートに取るべきポイントを教員に指摘されるのではなく、教員の口述からそれを読み取ること・聞き取ること、それも授業の一環であると理解してほしい。

後期開講の授業なので、情勢は先行き不透明であり、方針を立てにくいが、現時点では対面授業を実施することを想定している。必要に応じて、「ライブ型オンライン授業」(Zoom、Teams等を利用)を併用することもありうる。教員が毎回ライブ講義を配信し、受講生がパソコン・スマホ画面を通じてそれを聴講するというスタイルである。講義室で行うか、パソコン・スマホ画面を通じて行うかの違いだけである。
対面授業にあたっては、マスクの着用、座席間の距離の確保、十分な換気等、各種の感染防止対策の措置をとる。
授業情報について、CNS・Moodleをこまめにチェックしてほしい。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
憲法・人権についての基礎・専門知識を修得したい者、日常生活の中で様々な政治・経済・社会問題に興味をもっている者の受講を歓迎する。「憲法」が「嫌法」にならないよう、感性に訴える授業を目指したい。授業での分かりにくい点や授業で取りあげてほしいテーマ等、希望・要望があれば遠慮なく申し出てほしい。
授業を妨害する行為に対しては厳しく対処する。
<テキスト>
  1. 松井茂記, 日本国憲法を考える(第3版), 大阪大学出版会,2014年, ISBN:9784872594720
  2. 上田健介・尾形健・片桐直人, 憲法判例50!(第2版), 有斐閣,2020年, ISBN:9784641227866
<参考書>
  1. 第1回授業時に紹介する。
<授業計画の概要>
1タイトルガイダンス
事前学習
事後学習
事前)シラバスの内容を確認しておく。
事後)ガイダンス事項を確認しておく。
授業内容授業の到達目標、授業の進め方、講義教材、成績評価について説明する。
2タイトル憲法とは何か?
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(『日本国憲法を考える』第1章、第2章、第3章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容憲法の意義、憲法の誕生と歴史、立憲主義、憲法の基本原理について講義する。
3タイトル基本的人権とは何か?
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第4章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容人権の誕生と歴史、人権の体系、人権の妥当範囲について講義する。
4タイトル公共の福祉と幸福追求権(1)
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第5章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容人権の保障と制限、「公共の福祉」の解釈について講義する。
5タイトル公共の福祉と幸福追求権(2)
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第21章、第22章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容新しい人権、プライバシー権、自己決定権について講義する。
6タイトル法の下の平等
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第6章、第7章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容「平等」の解釈、性に基づく差別、人種に基づく差別について講義する。
7タイトル精神的自由権(1)
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第9章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容思想の自由、信教の自由と政教分離について講義する。
8タイトル精神的自由権(2)
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第10章、第11章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容表現の自由の優越的地位、「知る権利」、名誉毀損について講義する。
9タイトル精神的自由権(3)
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第12章、第13章、第14章、第15章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容放送の自由、集会・デモ行進の自由、検閲の禁止について講義する。
10タイトル経済的自由権
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第17章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容居住・移転・職業選択の自由、財産権について講義する。
11タイトル社会権
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容生存権、教育を受ける権利、労働基本権について講義する(第18章、第19章、第20章)。
12タイトル統治機構概説
事前学習
事後学習
事前)教科書の該当箇所を読んでおく(第23章~第27章)。
事後)授業の内容を整理しておく。
授業内容国民主権、権力分立、国会・内閣・裁判所、違憲審査制について概説する。
13タイトルシネマで憲法(1)
事前学習
事後学習
事前)映画で扱われる法的問題について事前に調べておく。
事後)映画で扱われる法的問題について理解を深める。
授業内容憲法・人権に関連する映像教材を鑑賞する。
14タイトルシネマで憲法(2)、人権の享有主体
事前学習
事後学習
事前)映画で扱われる法的問題について事前に調べておく。
事後)映画で扱われる法的問題について理解を深める。映画で扱われる法的問題について友人と感想を述べあう。
授業内容憲法・人権に関連する映像教材を鑑賞し、その内容について討論する。
在日外国人の人権、法人の人権について講義する。
15タイトル評価、まとめ(総括)
事前学習
事後学習
事前)これまでの学習についての振り返りを行う。
事後)本授業の到達目標の達成状況について自己評価を行う。
授業内容講義の総括・まとめを行う。
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
(A) 技術者の責務の自覚
 様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。
<備考>
(未登録)