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授業科目名
担当教員
基礎電気理論
内山 智香子
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TEE108 2 (未登録) 1 前期 III
[概要]
 本講義は、電気回路や電子工学をはじめとする電気電子工学の基礎的な科目を学ぶために必須の数学を取り扱う。数学は、自然現象を記述するための言語である。この言語の習得は、自然現象の記述・理解を容易にし、ものづくりの際にも大きな助けとなる。
 本講義の具体的内容としては、1)交流回路などの基礎となる複素数表示、2)電磁気学などで必要とされるベクトルの取り扱い方とその微分積分の方法を詳しく学ぶ。特に、ベクトル量の微分演算である発散や回転、スカラー量の勾配などを電磁気学の基礎現象と関連づけて学ぶ。
[具体的な達成目標]
(1)三角関数、指数関数、複素数の性質を理解し、その計算ができること。
   簡単な交流回路の電圧・電流・インピーダンスなどを複素数表示で求めることができること。
(2)ベクトルの基本事項を把握し、ベクトルの和や差が計算できる。またベクトルの表記方法と複素数表示の関係を説明できること。
(3)ベクトルの内積、外積を理解し、その電磁気学や力学における応用例について簡単な計算ができること。
(4)電磁気学の基礎となるスカラー量の勾配、流速ベクトルの発散、回転などの意味が説明できること。
(5)ベクトル場の線積分の基礎事項を理解し、その応用例として電位の意味を説明できること。
(6)ベクトル場の面積分の基礎事項を理解し、その応用例としてガウスの法則の意味を理解し、電荷の作る電場の簡単な例を計算できること。
[必要知識・準備]
高校の数学の知識、特に複素数、三角関数、ベクトル、行列について習熟していることが望ましい。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 80  %電気電子工学を学ぶために必要な三角関数、指数対数関数、複素数、フェーザー、微分・積分、微分方程式等における[具体的な達成目標]についての達成度を評価する 
2小テスト/レポート 20  %課題についての達成度を評価する 
[教科書]
  1. R・A・サーウェイ (著), 松村 博之 (翻訳), 科学者と技術者のための物理学 (3), 学術図書出版社, ISBN:4873610737
  2. Murray Spiegel (著), Seymour Lipschutz (著), Schaum's Outline of Vector Analysis, 2ed, McGraw-Hill, ISBN:0071615458
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
【講義項目】
第 1 回:複素数の導入、複素数の四則演算、指数関数
第 2 回:オイラーの公式、複素平面
第 3 回:簡単な交流回路の複素数による解析 その1
第 4 回:簡単な交流回路の複素数による解析 その2
第 5 回:簡単な交流回路の複素数による解析 その3
第 6 回:物理量とスカラー・ベクトル、ベクトルの基本事項
第 7 回:ベクトルの内積と外積 3重積
第 8 回:偏微分、スカラー場の勾配、電磁気学との関係
第 9 回:スカラー場の線積分
第10回:ベクトル場の線積分と電磁現象
第11回:スカラー場の面積分
第12回:ガウスの定理
第13回:ベクトル場の発散
第14回:ベクトル場の回転
第15回:評価(総括とまとめ)
【達成目標】
第 1 回:複素数の導入、複素数の四則演算、指数関数の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第 2 回:オイラーの公式、複素平面の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第 3 回:コイルを含む交流回路におけるフェーザー等の基礎的事項を説明し、インピーダンス及び初期位相の計算ができる。
第 4 回:コンデンサを含む交流回路におけるフェーザー等の基礎的事項を説明し、インピーダンス及び初期位相の計算ができる。
第 5 回:LCR交流回路におけるフェーザー等の基礎的事項を説明し、インピーダンス及び初期位相の計算ができる。
第 6 回:物理量とスカラー・ベクトル、ベクトルの基本事項を説明し、計算ができる。
第 7 回:ベクトルの内積と外積 3重積の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第 8 回:偏微分、スカラー場の勾配、電磁気学との関係の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第 9 回:スカラー場の線積分の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第10回:ベクトル場の線積分と電磁現象の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第11回:スカラー場の面積分の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第12回:ガウスの定理の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第13回:ベクトル場の発散の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第14回:ベクトル場の回転の基礎的事項を説明し、計算ができる。
第15回:評価(総括とまとめ)
[教育方法]
理解を深めるために概念図やグラフを用いながら講義を進める。同時に演習問題やレポートを課して手計算の習慣をつける。
[実務経験のある教員による授業科目の概要]
担当教員は、理化学研究所にて基礎科学特別研究員として勤務し、量子統計力学的手法を用いた研究を行った経験を有する。その際、複素数、ベクトル、微分演算子等を量子のミクロな振る舞いの記述に駆使した。上記研究の経験を生かし、複素数、ベクトル、微分演算子等がどのように研究の最前線に生かされるのか、演習などの実践を交え、折に触れて説明を行う。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)