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授業科目名
担当教員
基礎物理学II
舛谷 敬一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TCE107 2 (未登録) 1 後期 II
[概要]
工学を専攻する学生にとって、物理学は重要な基礎科目の一つである。電磁気学は、力学と並んで、物理学の中で最も基本的な部門であり、様々な基礎的概念を理解する上で必須である。この講義では、基礎物理学I及び演習で学んだ力学を基礎にして、電磁気学に関する基本概念や基本法則を理解し、簡単な系について応用できることを目標とする。また、講義の後半では、力学を基礎として物理学の基礎科目の一つである熱力学を学び,その諸概念を理解し、簡単な例について応用できることを目標とする。講義での応用例には土木環境工学に関係の深いものを選びたい。
[具体的な達成目標]
1.電場の概念を理解し,ガウスの法則を用いて静電場の計算ができる。
2.電場に対する導体の応答を理解し,電位や電気容量を計算できる。
3.定常電流でのキルヒホッフの法則を理解し、簡単な回路が解ける。
4.電気と磁気との関係(電磁誘導の法則等)を理解し,簡単な系に応用できる。
5.電場や磁場に対する物質の応答を理解し、簡単な系に応用できる。
6.熱力学の第一法則を理解し,それを理想気体等の簡単な例について応用できる。
7.熱力学の第二法則を理解し、それを熱機関等の簡単な例について応用できる。
[必要知識・準備]
「基礎物理学I及び演習」の知識と理解が必要である。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 25  %達成目標6,7について基礎的及び応用的な問題が解ける。 
2試験:中間期 50  %達成目標1〜5について基礎的及び応用的な問題が解ける。 
3小テスト/レポート 25  %前回の講義内容について基礎的及び応用的な問題が解ける。 
[教科書]
  1. 譽田克彦 他, 工科系の基礎物理学, 学術図書出版社, ISBN:978-4-87361-097-9
[参考書]
  1. R.A.Serway他著,鹿児島誠一他訳, サーウェイ 基礎物理学 II.電磁気学, 東京化学同人, ISBN:978-4-8079-0831-8
  2. R.A.Serway他著,鹿児島誠一他訳, サーウェイ 基礎物理学 III.熱力学, 東京化学同人, ISBN:978-4-8079-0832-5
  3. その他,演習書(問題の解説が詳しくなされているもの)を各自購入されたい。
[講義項目]
電磁気学
1.クーロンの法則、電場、ガウスの法則の証明
  静電気力に関する簡単な問題が解ける。ガウスの法則の証明について説明できる。
2.ガウスの法則の応用、電位
  対称性のよい場合にガウスの法則が応用できる。電位が計算できる。
3.導体、電気容量
  導体の静電場に対する応答を説明できる。簡単な例について電気容量が計算できる。
4.物質中の電界、磁石による磁界、物質中の磁界
  物質中の電磁場の性質について簡単な説明ができる。
5.中間評価:電磁気学(1〜4)
  電流と抵抗、キルヒホッフの法則
  キルヒホッフの法則を使って直流回路の問題を解くことができる。
6.電流による磁場、ビオ-サバールの法則、アンペールの法則とその応用
  ビオ-サバールの法則やアンペールの法則を使って簡単な場合の磁場を計算できる。
7.電流に働く力、ローレンツ力
  磁場から電流に働く力を計算できる。
8.電磁誘導、交流回路
  電磁誘導の現象について説明でき、簡単な例に応用できる。
9.マックスウェルの方程式、電磁波
  電磁波の性質について簡単な説明ができる。
10.中間評価:電磁気学(5〜9)、電磁気学のまとめ(1〜9)

熱力学
10.温度と熱
   簡単な例について熱量の移動や温度変化についての計算ができる。
11.相転移、気体の状態方程式
   気体分子運動論から状態方程式を導くことができる。
12.熱力学第一法則
   熱機関について説明でき、第一法則を簡単な例に応用できる。
13.カルノー・サイクル、熱力学第二法則
   カルノー機関の効率を導くことができる。
   第二法則の様々な表現の同等性を示すことができる。
14.エントロピー
   第二法則とエントロピーの関係を説明でき、簡単な例についてエントロピー
   を計算できる。
15.総括評価:熱力学(10〜14)、熱力学のまとめ

予習・復習:教科書の演習問題による自主的な学習を求める他、動画による事前学習やe-learningによる小テストも課す。
[教育方法]
反転授業を行う。
・動画を配信するので、これを視聴してから受講すること。
・動画の内容については講義で繰り返さないので、必ず視聴すること。
・講義では、補足説明や演習等を重点的に行なう。
簡単な演示実験を取り入れて、実際の物理現象に対する理解を深める。
e-learningによる予習・復習クイズを課す(小テストの評価に加える)。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
(B) 技術者としての知的基盤の形成
 科学技術における基礎としての数学、自然科学、情報処理能力を身につけ、知的基盤を形成して、これを応用することができる。
[その他]
本授業の科目は,以下のような位置づけである.
  基礎物理学I及び演習 → 「基礎物理学II」、応用物理学

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