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授業科目名
担当教員
基礎物理学I及び演習
舛谷 敬一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TCE106 3 (未登録) 1 前期 火/金 III/II
[概要]
工学を専攻する学生にとって物理学は重要な基礎科目の一つである。特に力学は物理学の中で最も基本的な部門であり、様々な基礎的概念を理解する上で必須である。この講義では、微積分やベクトル演算などの数学的方法を用いながら、質点・質点系・剛体の力学を学び、運動の三法則及びエネルギー等の基本的な概念を理解し、様々な例に対して応用できることを目標とする。応用例には土木環境工学に関係の深いものを選びたい。
[具体的な達成目標]
1.ベクトルや微積分を用いて、質点の運動を記述することができる。
2.運動の三法則が説明でき、簡単な系の運動方程式が書け、それを解くことができる。
3.エネルギーや運動量等の基本的概念を実際の例を通じて理解し、応用できる。
4.多体問題での基本的性質を理解し,質量中心の運動を求めることができる。
5.剛体の運動の基本原理を理解し、簡単な系について運動を解くことができる。
6.見かけの力の概念について説明でき,それを応用できる。
[必要知識・準備]
高等学校で履修する物理や数学の知識があることが望ましい。講義では、物理や数学を履修していない学生にも理解できるところから話を始めるが、自習による各自の努力が必要である。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 30  %達成目標4〜6の講義内容について基礎的及び応用的な問題が解ける。 
2試験:中間期 50  %達成目標1〜3の講義内容について基礎的及び応用的な問題が解ける。 
3小テスト/レポート 10  %前回の講義内容について基礎的な問題が解ける。 
4発表/表現等 10  %講義内容について基礎的及び応用的な問題が解け、それを論理的に説明できる。 
[教科書]
  1. 譽田克彦 他, 工科系の基礎物理学, 学術図書出版, ISBN:978-4-87361-097-9
[参考書]
  1. 馬場敬之・高杉豊, 力学 キャンパス・ゼミ, マセマ出版社, ISBN:978-4-944178-53-7
[講義項目]
1. 数学(微分積分、三角比)の簡単な問題が解ける
  物理量(種類、単位系、次元)について説明できる
2. 数学(ベクトル)の簡単な問題が解ける
3. 運動の記述:1次元の運動を数式で記述できる
4. 運動の記述:2次元の運動をベクトルで記述できる
5. 演習(運動の記述:1、2次元)
  接線加速度と法線加速度について説明できる
  相対運動について簡単な問題が解ける
6. ニュートンの運動の法則が説明でき、自由落下について応用できる
7. 投げ上げ運動と放物運動について運動方程式を解くことができる
  力の平衡を説明でき、釣り合いの問題を解くことができる
8. 一般的な力学の問題の解き方を理解し、簡単な例に応用できる
9. 束縛運動:摩擦と抵抗のある系についての運動方程式を解くことができる
10. 演習(運動の法則)
11. 中間評価(1〜10:到達目標1,2についての問題)
  中間のまとめ
12. 仕事とエネルギー:1次元の運動について仕事とエネルギーの関係を事例に応用できる
13. 仕事とエネルギー:2次元の運動について仕事とエネルギーの関係を事例に応用できる
14. 演習(仕事とエネルギー)
15. 運動量と力積の概念を説明でき、これを1次元衝突に応用できる
16. 運動量と力積を2次元衝突や開いた系に応用できる
17. 角運動量や万有引力の概念を説明でき、これを惑星運動の解析に応用できる
18. 演習(運動量と力積、衝突、角運動量、万有引力と惑星運動)
19. 単振動と単振り子の運動方程式を解くことができる
20. 演習(単振動)
  減衰振動の運動方程式を解くことができる
21. 中間評価(11〜20:到達目標2、3についての問題)
  強制振動の運動方程式を解くことができる
22. 2体問題の運動方程式を解くことができる
23. 多体問題の重心の運動方程式を解くことができる
24. 剛体の運動を理解し、剛体の釣り合いに応用できる
25. 演習(剛体の力学:釣り合い)
26. 剛体の固定軸まわりの回転についての運動方程式を解くことができる
27. 剛体の平面運動についての運動方程式を解くことができる
28. 演習(剛体の力学:回転運動、平面運動)
29. みかけの力を説明でき、これを簡単な例に応用できる
30. 総括評価(22〜29:到達目標4〜6についての問題)・全体のまとめ

予習・復習:教科書の演習問題による自主的な学習を求める他、動画による事前学習やe-learningによる小テストも課す。
[教育方法]
講義、演習、レポートを適宜組み合わせて授業を進める。
簡単な演示実験を取り入れて、実際の物理現象に対する理解を深める。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
(B) 技術者としての知的基盤の形成
 科学技術における基礎としての数学、自然科学、情報処理能力を身につけ、知的基盤を形成して、これを応用することができる。
[その他]
本授業科目は,以下のような位置づけである.
  「基礎物理学I及び演習」 → 基礎物理学II、応用物理学

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