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授業科目名 | 応用微生物学II | ||||||||||||||||||||||||||
時間割番号 | LBT210 | ||||||||||||||||||||||||||
担当教員名 | 宮川 洋三 | ||||||||||||||||||||||||||
開講学期・曜日・時限 | 後期・火・II | 単位数 | 2 | ||||||||||||||||||||||||
<対象学生> | |||||||||||||||||||||||||||
(未登録) | |||||||||||||||||||||||||||
<授業の目的および概要> | |||||||||||||||||||||||||||
基礎生物学・微生物学、生命科学、生化学および分子遺伝学等の基本を十分理解したうえで、生体内を含む地上に棲息する多様な微生物の固有の特性・機能を、産業、地球環境保全・環境浄化や医療へ応用する際に必要な知識について修得する。個々の微生物の特性や生態と環境保全への利用、微生物による有用物質生産の原理(代謝)とその応用(醸造・発酵食品生産および抗菌生産・創薬)、さらには多様な微生物と環境・生体の間の共生概念の意義などについて学ぶ。。 | |||||||||||||||||||||||||||
<到達目標> | |||||||||||||||||||||||||||
環境中の多様な微生物の固有の性質について豊富な知識を蓄積し、様々な有用物質の生産や環境保全および創薬等に活用する能力を修得する。また、生体内を含む環境中の多様な微生物の存在と生体の恒常性維持や環境との関わりを理解し、共生の概念を身につける。さらに、それらを種々の研究や医療等の分野で応用できる力を養うために、自ら課題を発掘、探索・研究しその内容を発表する能力を身につける。 | |||||||||||||||||||||||||||
<授業の方法> | |||||||||||||||||||||||||||
板書およびスライド等による講義を中心に行うと同時に、授業の目的に関わる個別の課題について、各自が予習し、その成果についてスライド・プリント等を用いて発表する。また、授業の目的に有用と思われる画像も可能な限り活用する。 | |||||||||||||||||||||||||||
<成績評価の方法> | |||||||||||||||||||||||||||
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<受講に際して・学生へのメッセージ> | |||||||||||||||||||||||||||
微生物学の基礎知識は勿論のこと、基礎生物学・生化学・分子生物学(遺伝学)等に関する豊富な知識を備えていることが期待される。 | |||||||||||||||||||||||||||
<テキスト> | |||||||||||||||||||||||||||
(未登録) | |||||||||||||||||||||||||||
<参考書> | |||||||||||||||||||||||||||
<授業計画の概要> | |||||||||||||||||||||||||||
第 1回:微生物学・生化学・分子遺伝学等、応用微生物学を学ぶ上での基本を 十分理解することの意義づけを行う。 第 2回:放線菌を含む各種の細菌および真菌(酵母、カビ)の微生物学的特性 についての十分な知識をもとに、抗生物質、酵素、アミノ酸など、有 用微生物群が生産する有用物質について概説する。 第 3回:有用形質(酵素、アミノ酸、抗生物質の生産)のスクリーニング法に ついて講義する。スクリーニングの手法と原理を理解し、目的の形質 に対応した方法論が設定できることを目標とする。 第 4回:微生物の育種改良法として、突然変異および変異修復機構・原理につ いて講義する。突然変異が微生物の機能の向上にとって如何に重要か を理解し、説明できることを目標とする。 第 5回:レプリカ法やペニシリンスクリーニング法など、突然変異株の取得法 とその原理を講義する。各方法の技術開発とその微生物学的、理論的 背景を説明できることを目標とする。 第 6回:フィードバック抑制などの代謝調節機構について講義する。アミノ酸 発酵をはじめとする有用物質の工業生産に代謝調節の原理が如何に重 要かを理解し、説明できることを目標とする。 第 7回:アミノ酸発酵、核酸発酵について講義する。アミノ酸や核酸の微生物 による生産技術とその原理を理解し、説明できることを目標とする。 第8回:微生物による抗生物質の生産、作用機作について、大村智氏の業績も含 め講義する。薬剤耐性菌について、その出現・院内感染の社会的背景お よび耐性の生化学的、分子遺伝学的機構を理解することを目標とする。 第9回:醸造および発酵食品について講義する。酒類や様々な発酵食品と微生物 との係わりについて、理論的背景も含めて説明できることを目標とする。 第10回:微生物生態の視点から、炭素や窒素の循環と微生物の係りについて講 義する。環境と微生物について、土壌や植物根圏と微生物の関係、さら に植物の成長と根圏微生物との共生関係の重要性を説明できることを目 標とする。 第11回:微生物による排水や環境汚染物質の処理など、環境保全と微生物につ いて講義する。汚染物質の分解など、微生物のもつ優れた機能が生態系 の保全に役立つことを理解し、説明できることを目標とする。 第12回:ヒトを取り巻く様々な微生物(細菌、ウイルス、真菌)の種間にみら れる相互作用(異化、同化現象)に、各生物種固有の自己・非自己識別 能力がどのような関りもつか、分子生物学的、免疫学的および微生物学 的視点から概説する。はじめに微生物種間の相互作用について解説する。 第13回:ヒトと諸細菌の間の相互関連(Host-Parasite Relationship)について 講義する。個々の細菌のもつ感染力(病原因子)とヒトの防御能力との 攻防の実態を分子生物学、免疫学の両面から考察する能力を身につける。 第14回:ヒトとウイルスおよび真菌との関わりについて講義する。個々の相互 関連における分子レベル、細胞レベルの攻防のダイナミズムおよびヒト のもつ免疫学的感染防御能の重層的な発動機構を理解する態度を身につ けることを目標とする。 第15回:総括、まとめ、評価(定期試験等)を行う。 |