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授業科目名 国際経済と地域社会
分類・系統社会科学 社会系
時間割番号 CAS030
担当教員名 渡邊 幹彦
開講学期・曜日・時限 後期・水・II 単位数 2
<対象学生>
52名
<授業の目的>
本講義の目的は、学生が:
1 グローバル経済を理解する;
2 グローバル経済の状況と変化が地域社会に与える影響について、考える契機を得る;
ことができるような知識を示すことである。

専門科目の履修の役に立つ基礎知識を、また、社会に出ると必須になるこれらの知識を、教養科目(Liberal Arts)として、早めに教授する。また、本授業は、アクティヴ・ラーニング手法を取り入れる。これを通じて、学生が主体的に授業に取り組む態度を身につけるようにすることも、本授業の目的である。
※ COC地域志向型共通教育科目対象科目及びCOC+地域教養科目対象科目となります。
<到達目標>  到達目標とは
本科目の到達目標は、学生が:
1 経済学の考え方を説明できる;
2 グローバル経済の現状を説明できる;
3 グローバル経済と地域社会が別個のものではなく、両者は密接につながっていて、互いに影響し合っていることを説明できる;
ことである。
<授業の方法>
 講義方式で実施する。ただし、アクティヴ・ラーニング手法を取り入れる。
 毎回、事前の課題が与え得られるので、それを承知の上で履修登録をすること。
 事前の課題、ディスカッション、講義、という内容で実施する。くれぐれも、これらの内容を理解した上で、履修登録をすること。
 課題の提出を要求するが、能動的、かつ、知的に飽きないような授業展開をするので、前向きに授業に取り組みたい学生には、是非、履修して欲しい。
【注意事項】学生証を忘れた場合には、一切、出席とみなされないので注意すること。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 100  %事前課題で評価する。信頼できる情報源により経済学の考え方で説明できているか。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 イギリスが、欧州連合から離脱すると決まった時、また、アメリカの大統領選挙である候補が当選した時に、世界中で大きなニュースとなった。これらのニュースに対して、「地球の反対側で起こったことなので、自分や山梨県には関係ない」ではなく、「自分や山梨県に直接関係がある」と理解できるようになることが大事である。それを、関係ないことと捉えてしまうのか、あるいは、具体的にどのような影響があるかを考えられるのかで、将来、社会人として活躍できるかどうかが変わってくる。
 本科目での知識を基礎として、グローバル経済と地域社会を結ぶ「目」を養ってほしい。与える情報量としては、グローバル経済に関する基礎知識が主となるが、必ず、地域社会への影響に言及するので、それを意識して受講して欲しい。
【注意】学生証を忘れた場合は、一切、出席とみなされないので注意すること。
<テキスト>
  1. 東京経済大学国際経済グループ, 『私達の国際経済: 見つめよう、考えよう、世界のこと(第3版)』, 有斐閣ブックス, ISBN:978-4-641-18412-1
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1.ガイダンス(本科目の進め方)、国際経済とは何か?
本科目全体の進め方と「経済がグローバル化するとはどういうことか」について解説する。

2.国際貿易
 国際貿易のメリットと保護貿易のデメリット、貿易に関する国際ルールなどを説明する。

3.国際金融
 為替レートの意味、及び、通貨に関する国際ルールなどを説明する。

4.経済統合
 経済統合(複数の国の経済が一緒になること)の歴史と意味を解説する。

5.貧困と開発
 世界の中で、「なぜ、貧しい国と豊かな国があるのか」、また、「どのようにして貧しい国が豊かな国になっていくのか」、について説明する。

6.人口と食糧
 「人口はどのように増えてきたのか?」、「食料は人口に対して足りているのか?」について、解説する。

7.資源とエネルギー
 枯渇性資源を中心に、エネルギー問題について解説する。過去における、エネルギー枯渇予想から、将来有望なエネルギーまで概観する。

8.地球環境問題
 今日ますます深刻で、それへの取り組みが重要となっている地球環境問題の、特に、気候変動(温暖化)について、解説する。

9.アメリカ経済
 アメリカ経済の特徴について、解説する。

10.ヨーロッパ経済
 ヨーロッパ経済の特徴、EUの成立と特徴、イギリスのEU離脱にみるEUの問題などについて解説する。

11.日本経済
 日本経済について、「どのようにして豊かになってきたのか」、「現在、グローバル経済の中でどのような位置づけなのかについて」、解説する。

12.アジアNIESとアセアンの経済
 日本を追いかけるようにして発展してきたアジア諸国について、その特徴を解説する。

13.BRICs経済
 新興国と呼ばれるブラジル、ロシア、インド、中国の特徴とその将来について、解説する。

14.第1回〜14回講義の内容を元に国際経済による地域社会への影響を考える。
山梨県は、特に、国際貿易、地域統合、地球環境問題、アジアNIESとアセアンと関係が深い。この点を強調して考える。 地域経済・社会は、グローバル経済に、直接影響される。これまで解説したことを踏まえて、どのような影響があるのかを整理する。

15.全体のまとめ
 全体をまとめて、改めて国際経済と地域社会の関係を考える。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
担当教員は、1996〜2008年に、さくら総合研究所及び日本総合研究所において、海外調査部門に所属し、実務経験がある。この間、中央官庁からの委託調査により、特に、東南アジア地域を中心に、実務としての研究調査業務を行った。これにより、特に、新興国の経済状況には精通しており、この知識と経験を生かして講義を実施する。
また、本教員は、2006〜2010年において、国連生物多様性条約への日本政府代表団の一員を務めた。ここで得られた国際状況に関する知見も生かして、講義を実施する。
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
(A) 技術者の責務の自覚
 様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。