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授業科目名
担当教員
水文学
相馬 一義
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TCE314 2 CE,CL 3 前期 II
[概要]
水文学(すいもんがく)は、地球上の水の循環を対象とする学問である。水循環は、気候や気象、地形、植生など、地球環境の形成に強く関係している。また、降水、植物による降水遮断、蒸発散、浸透、雨水流出、地下水流動はそれぞれ水文循環の重要な物理過程であり、それらを系統的・数理的に理解することは、水の適切な利用や水災害の防止・軽減に必要不可欠である。本科目では、水循環が地球環境の形成に果たす役割や、さまざまな水文現象とその数理的記述、水文統計と水管理への応用を学ぶ。
[具体的な達成目標]
(1)地球上の水循環に関する基本的な事柄を説明できる。<BR>(2)代表的な水文現象の物理機構と数理的記述について説明できる。<BR>(3)水文統計に関する基本的な事柄を説明できる。<BR>(4)世界の水問題への水文学の応用について議論できる。
[必要知識・準備]
高校で学ぶ程度の物理学、微分・積分(偏微分を含む)、水理学に関する基礎的な知識を有していることが望ましい。また毎回の講義に対する予習・復習が重要である。<BR>予習の際には、各講義のタイトルで使われている言葉をグーグル等で検索して調べ、概略をまとめる。<BR>復習の際には講義ノートを自分なりに要約・整理し、行った演習については自力で再度解き直す。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 45  %授業理解力・課題把握解決能力 
2試験:中間期 45  %授業理解力・課題把握解決能力 
3小テスト/レポート 10  %授業理解力・課題把握解決能力 
[教科書]
  1. 椎葉充晴・立川康人・市川温, 例題で学ぶ水文学, 森北出版株式会社, ISBN:9784627496316
[参考書]
  1. 杉田倫明・田中正, 水文科学, 共立出版, ISBN:9784320047044
  2. 丸山利輔・三野徹, 地域環境水文学, 朝倉書店, ISBN:4254440227
[講義項目]
1. 水文学とは<BR> 2. 水収支と熱収支<BR> 3. 蒸発散:顕熱と潜熱<BR> 4. 降水(1):降水の観測<BR> 5. 降水(2):降水の発生メカニズム<BR> 6. 雨水の浸透<BR> 7. 講義項目1〜6のまとめ,中間評価<BR> 8. 雨水の流出<BR> 9. 流出のモデル化(1):集中型流出モデル<BR>10. 流出のモデル化(2):分布型流出モデル<BR>11. 地下水<BR>12. 水文統計(1):水文量の頻度解析<BR>13. 水文統計(2):再現期間とT年確率水文量<BR>14. 世界の水問題への水文学の応用<BR>15. 講義項目8〜14のまとめ・総括評価<BR><BR>予習:各講義のタイトルで使われている言葉をグーグル等で検索して調べ、概略をまとめる。<BR>復習:講義ノートを自分なりに要約・整理する。行った演習については自力で再度解き直す。
[教育方法]
講義項目(教科書の目次の一部を変更)に沿ってスライドや板書により講義する。講義内容の理解を深めるために、必要に応じてレポートを課す。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
(C) 専門基礎学力
 土木材料・力学一般、構造工学・地震工学、地盤工学、水工水理学、交通工学・国土計画、土木環境システムの基礎を理解して、これを説明することができる。
(F) 問題の把握および専門知識の応用力
 基礎科目で習得した知識・技術を課題探究、問題解決に応用することができる。
[その他]
本科目は、JABEEプログラムの学習・教育目標達成に対して以下のような位置づけである。<BR>(水理学及び演習第一→水理学第二)→水文学→総合河川学