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授業科目名
担当教員
交通計画
武藤 慎一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TCE223 2 CE,CL 2 後期 II
[概要]
交通計画は,3年次前期の交通工学とともに土木環境工学における計画系科目の応用分野の中心的なものの一つである.交通計画では,都市交通計画の分析手法を中心的に扱い,計画立案に必要な交通需要の将来予測手法に関する基礎的理解を深め,それを踏まえて,都市交通計画の基本的な考え方を学習する.具体的にはパーソントリップ調査に基づき段階的に将来の都市圏の交通需要を推計する方法について,その基本的概念,既存の諸手法やモデルの紹介,最近の研究動向を具体的な事例を通じて解説する.さらに,交通整備の評価手法(費用便益分析),交通環境問題などについても解説する.
[具体的な達成目標]
本講義は専門基礎学力,計画立案・管理・実行能力を身につけることを目標とする.具体的な達成目標は以下のとおりである.<BR>1.交通需要分析を行うための単位としてのトリップの定義が記述できる.<BR>2.パーソントリップ調査とはどのような特徴を持つ調査であるかが説明できる.<BR>3.段階的交通需要予測手法の各段階の内容を理解し,各段階で用いられるモデルの特徴や問題点などが説明できる.<BR>4.非集計型の交通需要予測モデルの考え方を理解し,その特徴を述べられる.<BR>5.費用便益分析の概要が説明でき,費用便益計算が行える.<BR>6.TDMやITS、交通環境問題など交通計画の最近の傾向について内容が説明できる.
[必要知識・準備]
必要知識として計画に関する基礎科目としての「計画学基礎」,「都市計画」,および応用科目の「交通工学」を受講することが望ましい.<BR>それ以外にも経済学,社会学といった社会科学の教養および時事問題へ常に関心を持つことが望ましい.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %達成目標の1~3が達成できたかを評価する. 
2試験:中間期 40  %達成目標の4~6が達成できたかを評価する. 
3小テスト/レポート 20  %達成目標の達成度の確認のための演習課題,レポート課題を課す. 
[教科書]
  1. 久保田尚,大口敬,高橋勝美, 読んで学ぶ交通工学・交通計画, 理工図書, ISBN:9784844607540,
    (3年後期の交通工学でも使用します)

  2. 秋山孝正,奥嶋政嗣,武藤慎一,井ノ口弘昭, すぐわかる応用計画数学, コロナ社, ISBN:9784339028799
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
本講義では,前半で交通需要予測の内容を中心に説明を行い,後半は費用便益分析および交通計画に係るその他の最近の話題について説明する.<BR>1.交通計画の総論:計画系科目における位置付け<BR>2.将来予測のための交通調査<BR>3.交通需要予測の概要と交通生成・発生・集中交通量予測<BR>4.分布交通量予測<BR>5.交通ネットワーク分析と最短経路探索<BR>6.交通均衡配分<BR>7.中間評価:中間総括・まとめ<BR>8.分担交通量予測<BR>9.非集計モデルの計算<BR>10.まちづくりへの貢献<BR>11.費用便益分析の概要<BR>12.利用者便益の計算<BR>13.現在価値換算と便益評価指標<BR>14.これからの時代の交通計画・人と車の共存<BR>15.評価:総括・まとめ<BR><BR>予習:事前に掲示する講義資料をよく読んでおくこと.<BR>復習:授業で行った内容の理解を深め,演習等の問題は自力で解けるようにしておくこと.
[教育方法]
講義ではスライドに教科書の要点および事例を示す.また,理解度の確認を兼ねて課題レポート提出や中間評価,期末評価を実施し,それらを併せて成績評価を行う.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
(C) 専門基礎学力
 土木材料・力学一般、構造工学・地震工学、地盤工学、水工水理学、交通工学・国土計画、土木環境システムの基礎を理解して、これを説明することができる。
(G) 計画立案・管理・実行能力
 自然と調和した持続的な社会基盤整備の技術を創造・適用することができる。
[その他]
本科目は以下のような位置づけである.<BR>エンジニアリングデザイン入門 → 計画学基礎および演習 → 都市計画 → 交通計画 → 景観工学,交通工学 → エンジニアリングデザインI