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授業科目名
担当教員
微生物分類学特論
山村 英樹
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
PIA705 2 (未登録) 1 前期 VI
[概要と目標]
微生物は発酵食品や医薬品などの生産において産業上重要な役割を果たしている。本講義では、有用微生物である放線菌を例にして、有用微生物の探索方法、微生物の形態や化学的な特徴、及びゲノムおよび遺伝子レベルの特徴づけなどから分類学の専門的な技術や知識を学ぶことを目的とする。また、実例を通して研究者・技術者が直面するであろう課題を討論し、微生物の同定に関する課題を自ら見つけ出し、その解決手法を提案する事ができるようにする。さらに、命名規約や寄託、保存方法などを理解することで微生物を管理・運用する能力を身に付けるようにする。
[到達目標]
さまざまな産業分野で利用されている実際の微生物を題材にして、歴史背景と分類学的特徴を把握し、工業化までの産業プロセスを俯瞰する能力を身につける。さらに、種とは何かをテーマに分類学上の課題を整理し、その解決策を提案しうる網羅的な知識体系を修得する事が出来る。
[必要知識・準備]
応用微生物学、生命情報学、環境微生物資源学などの基礎的かつ広範な知識を必要とする。
[評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 70  %修得した知識が体系的に理解されているかを重視する。 
2発表/表現等 30  %講義の進行に伴い、受講者自身又はグループで議論する機会を設ける。論理に基づく戦略的な主張を高く評価する。 
[教科書]
  1. 特に指定しない
[参考書]
  1. Taxonomy of Prokaryotes, Methods in Microbiology vol.38,Academic Press, 2012,
    (list of prokaryotic names with standing in nomenclature, http://www.bacterio.net/)
[講義項目]
第1回 微生物の種類と分類の歴史<BR>第2回 微生物の形態学的特徴と分類学における重要性<BR>第3回 微生物の化学的な特徴:ペプチドグリカン<BR>第4回 微生物の化学的な特徴:リン脂質<BR>第5回 微生物の化学的な特徴:脂肪酸<BR>第6回 微生物の化学的な特徴:キノン<BR>第7回 微生物の化学的な特徴:ミコール酸、テイコ酸、ポリアミン<BR>第8回 微生物の遺伝子解析技術と分類への応用<BR>第9回 微生物分類の最新技術とその動向<BR>第10回 微生物分類の周辺技術:命名規約、寄託、保存<BR>第11回 発酵産業用微生物の実用例からみる分類<BR>第12回 医薬産業用微生物の実用例からみる分類<BR>第13回 技術討論(1):分類群の整理〜2属以上を1属にまとめるために〜<BR>第14回 技術討論(2):再分類の必要性〜1属を2属に分けるために〜<BR>第15回 総括、まとめ