山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名 農作物生産学
時間割番号 LFS224
担当教員名 矢野 美紀
開講学期・曜日・時限 後期・金・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
持続的に農作物を生産するうえで重要になる事項について学習する。連作障害、コンパニオンプランツ、雑草の管理、農薬類の利用と残留など、実際に農業を行う上で問題となる様々な事象を具体的に取り上げ、その対応法について学ぶ。
<到達目標>
持続的な農作物生産のために現在行われている栽培方法とその問題点を理解し、今後取り組むべき課題を自ら見出そうとする目的意識を持つ。
<授業の方法>
講義
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 70  %レポートを提出する。講義内容に対する基本的理解度と論理性を評価する。 
2発表/表現等 30  %農業における解決すべき問題について討議を行い,問題の根本原因を求める姿勢と論理的思考力を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
第1回:農作物と人の健康<BR>農作物生産について学ぶ前に、農作物と人の健康との密接な関係について見直す。<BR><BR>第2回:病害虫の発生しにくい栽培方法<BR>農業現場では、最近、病害虫の発生しにくい、あるいはほとんど発生しない栽培方法が開発されている。それらの栽培について学ぶ。<BR><BR>第3回:病害虫発生の原因と防除<BR> 病害虫が発生する原因について、様々な事例を基に考察する。また、防除法とその影響を学ぶ。<BR><BR>第4回:窒素肥料と病害虫<BR>肥料の過剰施用、窒素過多が病害虫の多発を招くことがよく知られている。一方で、窒素は作物の生育にとって最も重要な元素と考えられている。窒素の性質と病害虫発生との関係について理解する。<BR><BR>第5回:肥料と環境、健康<BR>肥料は農業による環境汚染の主な原因の一つである。肥料の種類と施肥方法、またそれらが環境や人体、また作物自身に与える影響について学ぶ。<BR><BR>第6回:良い土とは<BR>病害虫を発生させずに作物を栽培するには、作物が健康に育つような良い土を作ることが重要とされている。良い土とはどのようなものかを理解する。<BR><BR>第7回:農作物生産と土壌微生物<BR>作物と共生する微生物、作物の成長を促進する根圏微生物などの土壌微生物の性質や機能を学ぶ。<BR><BR>第8回:農学物生産と土壌動物<BR>土壌動物の性質や機能を学ぶ。<BR><BR>第9回:食用作物以外の植物の性質と機能<BR>持続的な農業では、被覆作物(カバークロップ)や緑肥作物、コンパニオンプランツなどの植物を利用することがある。また、雑草を利用する草生栽培という技術もある。これらの植物の性質と機能を知る。<BR><BR>第10回:種(たね)について<BR>現代農業では、野菜の種の殆どは、種苗会社によって育成されたF1品種となっている。しかし、以前は、在来種や固定種の利用が一般的であった。これらの種の利点と問題点を知る。<BR><BR>第11回:土壌空気の流れ<BR>これまで、土壌中の空気は、ほとんど流れることなく留まっていると考えられていた。しかし、土壌空気は流れて(移流して)おり、これがコンクリートやアスファルトによって滞り、様々な問題を引き起こしていることが明らかにされつつある。土壌空気の流れについて学ぶ。<BR><BR>第12回:地上および地下の空気と水の流れ<BR>土壌空気の流れは、土壌中の水の流れに影響するため、排水性に影響を及ぼす。他にも、地上の空気と水の流れにも影響し、これが植物の生育や環境にも影響する。空気と水の流れの関係を理解する。<BR><BR>第13回:剪定(植物の地上部と地下部の関係)<BR>果樹などの樹木では剪定が行われる。この方法が樹木の健康を大きく左右する。その原理を理解する。<BR><BR>第14回:農作物と環境・生態系・物質循環<BR>農作物を生産するということは、作物に適した環境や生態系を作っていくこととも言える。農作物と環境との相互作用や、それに伴う物質の形態変化とエネルギーの流れを理解する。<BR><BR>第15回:ディスカッション・総括<BR> これまでの講義内容をまとめ、持続的な農作物生産のあり方について、ディスカッションを行う。