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授業科目名 ウイルスの生命科学
分類・系統健康福祉 科学系
時間割番号 CAH008
担当教員名 加藤 伊陽子
開講学期・曜日・時限 前期・火・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
「ウイルス」には、医学・感染症学的な事項に加えて、生命(生物)とは何かという基本的な概念、構成分子の分子生物学、環境との密接な関連、感染症を防止する技術や政策、地球規模での感染拡大、学校や家庭の役割など、多くの側面がある。この講義では異なる学部の学生が(1)ウイルスを生命科学として学習するとともに、(2)多くの視野からさまざまなウイルス感染について学習し、議論する。(1)と(2)によって職業人、市民、家庭人として、現在と将来のウイルス感染に対処していくための知識の基盤、情報収集能力、判断力を身につける。
<到達目標>  到達目標とは
(1) 日常的および感染拡大時のさまざまなウイルス感染に対処し、心身の健康を維持・増進する方法について説明できる。(教養におけるコンピテンシー)
(2) ウイルスおよびウイルス感染について、公的機関のウェブサイトや図書館などから多様かつ正確な資料を入手できる。(汎用能力:情報収集力)
(3) 学習内容と意見を自らの言葉で的確に論評・伝達できる。(汎用能力:口頭発表力および文章表現力)
<授業の方法>
 期間の前半には、毎回1つのテーマで講義と話し合いを行う。担当教員はパワーポイント、ハンドアウト、動画によりウイルスに関する基礎知識や現状を紹介する。それをヒントに、各学生は議論とリサーチによって課題学習を進める。
 後半には学生が課題学習の方向性・問題点(発表早順の学生)および要約・成果(発表後順の学生)をパワーポイントその他の電子ファイルとして作成し、学習発表を行う。他の学生および教員からの疑問、意見を聞き、議論する。
 最後に学習を完結させ、レポートを作成する。
 発表ファイルおよびレポートはE-learning(Moodle2018)の「ウイルスの生命科学」サイトに提出する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 40  %情報収集力と文章表現力を、レポートの(1)内容と(2)構成・記述・図表から評価する 
2受講態度 30  %自主性を(1)講義・発表の理解(ワークシート)と(2)発言・議論の重要性・頻度から評価する 
3発表/表現等 30  %情報収集力と口頭発表力を、プレゼンテーションの(1)内容と(2)論評・伝達性から評価する 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 現在の学年や将来の職業専門分野を異にする学生が、さまざまな角度からウイルスとウイルス感染について学習し、話し合うことを期待しています。生命科学(生物学)の知識の有無を問いません。学生は各自の学習発表と、レポートの提出を行います。また、授業中の発言に加えて、毎回ワークシートに意見・感想などを記入して授業に参加します。
 E-learningを使用して、掲示した教員のファイルをダウンロードしたり、自分のファイルを提出することに早く慣れましょう。わからない時には、他の学生や教員に相談しましょう。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 井上 栄, 感染症, 中公新書, ISBN:978-4-12-101877-9,
    (教科書というより読み物で、感染症について興味深いことが書いてあります。)

  2. 北里英郎、原和矢、中村正樹, ウイルス・細菌の図鑑, 技術評論社, ISBN:978-4-7741-7716-8,
    (講義で時々紹介する予定です。)
<授業計画の概要>
次の15の項目を予定している。履修人数によって講義予定・内容と発表会の予定を調整する。
1.「生物」と「細胞」と「ウイルス」:生命ってなんでしょう?
(生物の定義、ゲノム、遺伝子、ウイルス粒子)
2.ウイルスの増殖を分子の用語で説明しよう。
(受容体、侵入、脱殻、DNA/RNA複製、転写、翻訳、組み立て)
3.インフルエンザウイルスから多くのことを学ぼう。
(ヒト型とトリ型のインフルエンザウイルス、動物からヒトへの感染、ウイルスの変化、ワクチン)
4.人類が撲滅したウイルス(天然痘ウイルス、歴史的なワクチン)
5.撲滅しつつあるウイルス(ポリオウイルス、歴史的なワクチン)
6.妊婦はウイルス感染を避けよう。(垂直感染、胎児感染、母子感染)

《この間》 学生は課題学習をホームワークとして実施する。
 Web検索(公的な信頼できるサイトを知る)、図書、新聞などを通じて学習する。
 課題学習の発表準備と発表ファイルのE-learningへの提出を行う。
 
7−15. 発表会(1回5-6名、質疑応答)
可能性の高い学習課題の例を、下のカテゴリー(1)−(12)に示す。
発表者以外の学生は学習発表内容の要旨・疑問点・発展させる面などをワークシートに書いて提出する。
(1) 蚊が感染を媒介するウイルス(日本脳炎ウイルス、デングウイルス、黄熱ウイルス、ジカウイルス、ウエストナイルウイルス)
(2) 乳児・幼児が感染するウイルス(アデノウイルス、手足口病ウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、RSウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス)
(3) 胃腸炎をおこすウイルス(ノロウイルス、ノロウイルスの感染抑制、ロタウイルス)
(4) トリ・インフルエンザウイルス(トリインフルエンザウイルスのトリ・野生動物への感染、トリインフルエンザウイルスのヒトへの感染)
(5) ヒト・インフルエンザウイルス(2017-2018のインフルエンザ感染拡大、インフルエンザウイルスのワクチン、インフルエンザ治療薬)
(6) AIDS(後天性免疫不全ウイルス)の原因ウイルスHIV(起源、感染者数の推移、いろいろな治療薬、感染経路、なぜAIDS:後天性免疫不全になるのか)
(7) ヒトパピローマウイルスHPV(子宮頸がんとHPV、子宮頸がんワクチンの現状)
(8) 動物が媒介するウイルス感染(狂犬病ウイルス、SFTSV)
(9) 回帰感染するウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス、単純ヘルペスウイルス)
(10) 動物のウイルス感染(カエルに感染するウイルス、ブタ流行性下痢)
(11) 植物のウイルス感染(プラムポックスウイルス)
(12) 肝炎ウイルス(HAV, HBV, HCV, HDV, HEV)

発表終了後、他の学生や教員からの質問と意見を反映させて学習を進め、学習成果をまとめてレポートを作成し、提出する。
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
(A) 技術者の責務の自覚
 様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。