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授業科目名 学校改善論
時間割番号 550008
担当教員名 鴨川 明子/窪島 紀人
開講学期・曜日・時限 後期・金・II 単位数 2
<対象学生>
1年
<授業の目的および概要>
学校の実態は多様であり、問題は千差万別である。問題を改善していくための方途にも、一つの正解があるわけではない。それゆえ、教員には、問題や課題を明確化し、改善していく方途を自ら開発することが求められる。本授業では各自がそれらの力量を伸ばすことを目的とする。<BR> 授業の形式は、事例のプレゼンテーションと討議を中心とした演習形式とする。ただし、所属する職場の客観的把握や問題の深い分析を行うには多くの困難が伴うため、事例の記述・プレゼンに先立ち、事例を教育学的に理解する方法や事例の記述法に関する講義も設ける。
<到達目標>
【ストレートマスター】<BR>・教員個人や組織が力量を向上するうえでリフレクション(省察的実践)が果たす意義について理解する。<BR>・ケースレコードの記述方法を学び、実際に記述することで方法への理解を深める。<BR>・教育現場の実態の多様性や、それぞれが抱える課題・問題が様々な要因から構成されることを理解する。<BR><BR>【現職教員学生】<BR>・教員個人や組織が力量を向上するうえでリフレクション(省察的実践)が果たす意義について、深く理解する。<BR>・ケースレコードの記述方法を学び、実際に記述することで方法への理解を深めるとともに、日常的な実践の記録に生かすことができる。<BR>・教育現場の実態の多様性や、それぞれが抱える課題・問題が様々な要因から構成されることを理解する。その上で、問題・課題の原因分析や問題・課題の解決策を考察するための力量を向上させる。
<授業の方法>
学習者自身が自ら関与する事例のケースレコードを作成することによって、リフレクション技法を体得するための授業。記述する過程で、教育のフィールドワークや各種調査技法についても解説する。各自の事例分析の発表が段階を追って深まっていくように配慮し、最終的に各事例の改善プランを提示することを到達点とする。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 60  %小テスト/レポート/プレゼンテーションなどによる学校改善プランの作成 
2受講態度 40  %討議場面での積極性のみならず発言の質も重視する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
特になし
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. ドナルド・A・ショーン(柳沢昌一、三輪健二訳), 省察的実践とは何か, 鳳書房, ISBN:9784902455113
  2. ピーター・センゲ他著(柴田昌治ほか訳), フィールドブック 学習する組織「5つの能力」, 日本経済新聞社, ISBN:453231075X
  3. 鴨川明子編(2011), テキストシリーズ アジア統合 アジアを学ぶ―海外調査研究の手法―, 勁草書房, ISBN:4326546336
<授業計画の概要>
 最初にケース分析・記述の手法、フィールドワークの技法を手ほどきするための講義を3時間程度設ける。次に、講義を踏まえて、各自の事例発表を3回に分けて行う。受講者は発表時に行われた討議の内容にもとづき、自らの記述や分析、改善プランに修正を加える。最終的には、現状と問題点、課題と改善プランを盛り込んだレポートを作成し、プレゼンテーションする。<BR> すべての授業は2名の教員が同時に担当し、役割分担しながらTTで授業を進める。グループワークでは、必要に応じてストレートマスターと現職教員学生を分けて編成する。<BR><BR>1 イントロダクション―ケース分析・ケース記述の意義<BR>2【講義・演習】学級崩壊等の事例分析<BR>3【講義】ケースレコードの方法―問題を課題に転換する方法論<BR>4【演習】事例研究の計画案―課題意識の明確化<BR>5【事例記述】事例校の実状(1)(グループ学習)<BR>6【事例記述】事例校の実状(2)(グループ学習)<BR>7【事例記述】事例校の実状(3)(グループ学習)<BR>8【事例記述】問題の抽出(1)ケース分析演習(グループ学習)<BR>9【事例記述】問題の抽出(2)ケース分析演習(グループ学習)<BR>10【事例記述】問題の抽出(3)ケース分析演習(グループ学習)<BR>11【事例記述】事例校の改革課題(1)プレゼンテーション<BR>12【事例記述】事例校の改革課題(2)プレゼンテーション<BR>13【事例記述】事例校の改革課題(3)プレゼンテーション<BR>14【事例記述】事例校の改革課題(4)プレゼンテーション<BR>15 授業のまとめと振り返り―ケース分析・記述を通じて見えてきたこと