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授業科目名
担当教員
防災工学II
鈴木 猛康
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TCE318 2 CE 3 前期 II
[概要]
 防災工学とは自然災害による被害を防止・軽減するための構造物の設計、建設等のハード技術から、防災行政や防災計画、災害心理学等のソフト技術まで、幅広い知識を必要とする総合学である。防災工学Iではその基礎を学ぶのに対して、防災工学IIでは次の大学院修士課程の災害マネジメント工学につながる中間のステップと位置づけている。そのため、実際に防災工学が適用される防災の実務を知ってもらうことに重点を置いたカリキュラムとしている。授業形式は,座学だけでなく現場見学、演習を取り入れた参加型の授業内容としている.<BR> 本講義は選択科目であるが、土木環境工学科の特徴とする「災害に強い国づくり」の中核をなす講義であるので、多くの学生、とくに大学院に進学する学生には受講して欲しい。
[具体的な達成目標]
 災害対策の予防、準備、対応、復興の各段階において、土木環境工学の学術分野として学んだ構造工学、地盤工学、土木計画学等に加え、社会科学やマネジメントを加えた応用分野である防災工学の全体像を習得してもらい、学生が将来進む各分野と防災工学がどのように関連するかを理解してもらう。
[必要知識・準備]
防災工学Iを履修していることが望ましい。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %防災工学IIで習得すべき基本事項の理解度を評価する。 
2小テスト/レポート 30  %授業後の振り返りシート、レポートの内容を評価する。 
3発表/表現等 20  %演習に取り組む姿勢を評価するとともに、発表を通して理解度を評価する。 
[教科書]
  1. とくに指定しない。
[参考書]
  1. 鈴木猛康, 巨大災害を乗り切る地域防災力, 静岡学術出版, ISBN:978-4-903859-70-5
  2. 鈴木猛康, 大災害から命を守る知恵、術、仕組み, 静岡学術出版, ISBN:978-4-86474-044-9
  3. 地域防災・マネジメント研究センター, 山梨と災害, 山梨日日新聞社
[講義項目]
第1回 イントロダクション(防災=Disaster Management)<BR>第2回 地震災害と防災対策<BR>第3回 水害と防災対策<BR>第4回 土砂災害と防災対策<BR>第5回 フィールド調査(地質と断層)<BR>第6回 フィールド調査(河川と水害)<BR>第7回 フィールド調査(土砂災害警戒区域)<BR>第8回 我が国の防災<BR>第9回 自治体の防災<BR>第10回 地域防災<BR>第11回 災害図上訓練<BR>第12回 防災まちづくり<BR>第13回 防災に関わる法制度<BR>第14回 災害情報<BR>第15回 まとめと総括<BR>予習:防災ワークショップ、災害図上訓練の前に予習課題を出す。<BR>復習:フィールド調査後にレポート課題を出す。
[教育方法]
防災工学Iと同様、座学だけでなく演習やフィールド調査を取り入れ、学生が実学としての防災工学を習得できるように配慮する。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
D.問題解析・分析能力
 土木環境工学の実験・実習における体験を通じて、現象の理解を深めるとともに、実験結果から工学的に意味のある情報を抽出するための解析・分析能力を習得する。
F.問題の把握および解決能力
 社会基盤や環境整備の設計・計画などにおける問題・課題を的確に把握し、その解決に専門基礎科目で習得した知識・技術を応用できる能力を身に付ける。
G.計画立案・管理・実行能力
 社会基盤整備において、地域社会・自然との調和、コスト・資源の最適な運用、品質の保証など様々な要求に応えることのできる計画を立案・管理・実行する能力を身につける。
I.実務的遂行能力
 社会的、経済的、技術的及び環境的な制約条件のもとで、問題解決に最適な手法・技術を選択し、仕事を遂行する実務的な能力を身に付ける。
[その他]
教科書は指定しないが、予習、復習、試験対策として、参考書1〜3を利用することが望ましい。<BR>本授業の科目は、以下のような位置づけである。<BR>防災工学I→防災工学II→エンジニアリングデザインI