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授業科目名
担当教員
基礎材料科学
米山 直樹
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TAC203 2 (未登録) 2 前期 IV
[概要]
量子力学を代表とする基礎学問の進歩とともに近代の材料科学は爆発的な発展を遂げ,日常生活に多大な影響を及ぼしてきた.材料の大半は固体であるが,その一翼を担うのは周期構造という特徴を有する結晶である.本講義では量子力学に十分習熟していない学生を対象とし,金属電子論と結晶化学の基礎を解説する.
[具体的な達成目標]
金属と絶縁体の違いを理解する.<BR>結晶の持つ周期性が,構造と物性の解明において重要な特徴であることを理解する.<BR>超伝導体などの電子材料が拓く未来像への強い期待と学問的興味を鼓舞する.
[必要知識・準備]
1年次の微分積分学I, II, 線形代数学I, II, 基礎物理化学I, II, 基礎物理学Iのすべてを履修していることが望ましい.応用化学科以外の履修者はその限りでないが量子力学の初歩と化学結合論の基礎知識を有することが望ましい.<BR>授業で用いるpowerpointは重要語句等が穴埋め形式になっており授業一週間前までにCNSで電子配布するので,各自それをプリントアウトまたは電子機器を利用して授業にのぞむこと.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %授業内容への理解度を評価する 
2試験:中間期 20  %授業前半への理解度を評価する 
3受講態度 40  %受講態度を評価する 
[教科書]
  1. アトキンス, 物理化学(上) 第8版, 東京化学同人, ISBN:978480790695
  2. アトキンス, 物理化学(下) 第8版, 東京化学同人, ISBN:9784807906963
[参考書]
  1. M. A. White, 材料科学の基礎, 東京化学同人, ISBN:4807905260
  2. Ashcroft, Mermin, Solid State Physics, Thomson learning, ISBN:0030839939
[講義項目]
金属電子論の基礎 -電子系の話-<BR>1. 材料科学<BR>2. 自由電子モデル (Drude model)<BR>3. フェルミ統計の導入<BR>4. 周期ポテンシャルの導入 (量子力学の準備)<BR>5. ほとんど自由な電子モデル<BR>6. 化学者にわかりやすい方のもう一つのバンド理論 (強結合近似) <BR>7. 中間試験<BR><BR>結晶化学の基礎 -格子系の話-<BR>8. 分子の対称性 (群論入門)<BR>9. 2次元格子と3次元格子 (結晶群入門)<BR>10. 繰り返し構造の持つ威力 (光の回折実験とX線回折発見の歴史)<BR>11. X線回折<BR>12. 格子振動 (格子比熱,アインシュタインモデルとデバイモデル)<BR><BR>材料科学の基礎 -電子物性の話-<BR>13. 半導体デバイス<BR>14. 誘電体・磁性体・超伝導体<BR>15. 期末試験
[教育方法]
本授業は応用化学科で唯一"科学"を冠する点で特徴的である.授業では物理と化学の基礎学問と物質科学との相関関係を解説し,化学系の学生が陥りやすい"何がわからないのかがわからない"悪循環を起こさせないことを目標とする.さらに2年後期開講の"材料物性"に代表される,より高度な授業科目への橋渡しの役割を担う.授業は主にpowerpointで進め,いくつかのエキシビション実験を行う.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)