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授業科目名
解剖学B
担当教員
小田 賢幸/竹田 扇
時間割番号
単位数
履修年次
期別
M004342 5 2 通期
[学習目標]
<神経科学><BR>脳に代表される神経系を理解することは、自らを動かす制御系を理解することである。本講では神経系全体の構築や回路を理解することで、講義が同時に進行する神経生理学や統合生理学講義の基盤を形成することが目的である。これらの講義を統合し、最終的には様々な神経疾患やその関連疾患を神経科学的視点で説明できるようになることが、学習目標となる。また、講義では幾つかの成書に基づいて作成されたプリントを配布し、教科書は特に指定はしない。但し、自習用に系統的に纏められた書籍を1冊持っていた方がよいので、参考書の中から好みのものを購入することを薦める。講義の初回に簡単な紹介を行う予定である。<BR><BR><発生学・骨学><BR>人体の構造と機能について知識を単純に羅列することは簡単であるが、それを体系的に理解することは容易ではない。我々の体は1個の受精卵から37兆個の細胞に至る分化と、原始生命から始まる40億年に渡る進化の上に成り立っているからだ。本科目では発生学と骨学の講義において、これら個体発生と系統発生の2つの観点から我々が今のかたちに至った背景を概説する。<BR><BR><肉眼解剖学実習><BR>講義で学習した内容を踏まえて、ご遺体を用いた系統解剖を行う。実習前に1時間弱の講義は行うが、当日の実習内容をすべて解説することは出来ない。献体者のご遺志に応えるためにも、しっかりと予習をしてから実習に臨むこと。実習中の検索にアトラスは必ず必要であるから、汚れても良い1冊を班で用意するか、ビニールで保護したタブレット等を持ち込むことを勧める。
[授業計画
2017.04-12(水)AM 神経科学 神経系の構造と名称<BR>2017.04-13(木)PM 神経科学 神経細胞とその構造<BR>2017.04-20(木)PM 神経科学 脊髄の解剖<BR>2017.04-20(木)PM 神経科学 髄膜・血管・脳室系<BR>2017.04.25(火)AM 神経科学 大脳皮質の解剖<BR>2017.04-25(火)PM 神経科学 大脳皮質の解剖(実習:マクロ)<BR>2017.04.26(水)AM 神経科学 運動系の伝導路<BR>2017.04-27(木)PM 神経科学 大脳基底核の解剖<BR>2017.04-27(木)PM 神経科学 大脳基底核の解剖(実習:マクロ)<BR>2017.05-02(火)PM 神経科学 小脳と平衡覚の解剖<BR>2017.05-02(火)PM 神経科学 小脳と平衡覚の解剖(実習:ミクロ)<BR>2017.05-19(火)AM 神経科学 聴覚系の解剖学<BR>2017.05-10(水)AM 神経科学 体性感覚の伝導路<BR>2017.05-10(水)AM 神経科学 体性感覚の座<BR>2017.05-16(火)AM 神経科学 視覚系の解剖<BR>2017.05-17(水)AM 神経科学 脳幹の解剖学I<BR>2017.05-17(水)AM 神経科学 脳幹の解剖学II<BR>2017.05-18(木)PM 神経科学 脳幹の解剖学(実習:ミクロ)<BR>2017.05-23(火)AM 神経科学 大脳辺縁系の解剖<BR>2017.05-23(火)PM 神経科学 大脳辺縁系の解剖(実習:ミクロ)<BR>2017.05-24(水)AM 発生学概論<BR>2017.05-25(木)PM 神経科学 自律神経系と間脳の解剖<BR>2017.05-25(木)PM 神経科学 自律神経系と間脳の解剖(実習:マクロ)<BR>2017.05-30(火)PM 骨学講義・実習 体幹を構成する骨<BR>2017.06-01(木)PM 骨学講義・実習 上肢を構成する骨<BR>2017.06-06(火)PM 骨学講義・実習 下肢を構成する骨<BR>2017.06-07(水)AM 神経科学 特別講義I<BR>2017.06-08(木)PM 骨学講義・実習 頭蓋を構成する骨<BR>2017.06-13(火)PM 人体解剖学講義 頭頚部<BR>2017.06-15(木)PM 人体解剖学講義 神経系<BR>2017.06-20(火)PM 人体解剖学講義 消化器系<BR>2017.06-22(木)AM 人体解剖学講義 循環器系<BR>2017.06-22(木)PM 人体解剖学講義 循環器系<BR>2017.06-22(木)PM 人体解剖学講義 特別講義II<BR>2017.06.27(火)AM 神経科学 特別講義<BR>2017.06-27(火)PM 人体解剖学講義 泌尿生殖器系<BR>2017.09-       前期試験<BR>2017.09-20(水)PM 肉眼解剖学実習 はじめに 皮剥ぎ 頸部と体幹の浅層 §1-3<BR>2017.09-22(金)PM 肉眼解剖学実習 頸部と体幹の浅層 §4-6<BR>2017.09-25(月)PM 肉眼解剖学実習 頸部と体幹の浅層 §7&8<BR>2017.09-27(水)PM 肉眼解剖学実習 頸部と体幹の浅層 §9&10<BR>2017.09-28(木)PM 肉眼解剖学実習 上肢 §11&12<BR>2017.09-29(金)PM 肉眼解剖学実習 上肢 §13-15<BR>2017.10-02(月)PM 肉眼解剖学実習 上肢 §16&17<BR>2017.10-04(水)PM 肉眼解剖学実習 上肢 §18-20<BR>2017.10-06(金)PM 肉眼解剖学実習 上肢 §21-25(§21-23を重点的に)<BR>2017.10-11(水)PM 肉眼解剖学実習 体壁 §26-29(§28-29を重点的に)<BR>2017.10-13(金)PM 肉眼解剖学実習 体壁 §30-34<BR>2017.10-16(月)PM 肉眼解剖学実習 胸腔 §35-37<BR>2017.10-18(水)PM 肉眼解剖学実習 胸腔 §38-40<BR>2017.10-20(金)PM 肉眼解剖学実習 胸腔 §41&42<BR>2017.10-23(月)PM 肉眼解剖学実習 腹腔 §43-45<BR>2017.10-25(水)PM 肉眼解剖学実習 腹腔 §46-48<BR>2017.10-30(月)PM 肉眼解剖学実習 腹腔 §49&50<BR>2017.11-01(水)PM 肉眼解剖学実習 腹腔 §51&52<BR>2017.11-08(水)PM 肉眼解剖学実習 下肢 §53-55 実習筆記試験<BR>2017.11-10(金)PM 肉眼解剖学実習 下肢 §56&57<BR>2017.11-13(月)PM 肉眼解剖学実習 下肢 §58-60<BR>2017.11-15(水)PM 肉眼解剖学実習 下肢 §61-63(§61&62を重点的に)<BR>2017.11-17(金)PM 肉眼解剖学実習 骨盤 §64-65m或いは§64-66f<BR>2017.11-20(月)PM 肉眼解剖学実習 骨盤 §66m-68m或いは§67f-69<BR>2017.11-22(水)PM 肉眼解剖学実習 骨盤 §69-71或いは§70f&71<BR>2017.11-24(金)PM 肉眼解剖学実習 頭部 §72-73<BR>2017.11-27(月)PM 肉眼解剖学実習 頭部 §74-76<BR>2017.11-29(水)PM 肉眼解剖学実習 頭部 §78&79<BR>2017.12-04(月)PM 肉眼解剖学実習 頭部 §80-82<BR>2017.12-06(水)AM 肉眼解剖学実習 頭部 §83&84<BR>2017.12-06(水)PM 肉眼解剖学実習 頭部 §85-88<BR>2017.12-11(月)PM 肉眼解剖学実習 頭部 §89-91(§89&91を重点的に)<BR>2017.12-13(水)PM 納棺・実習室清掃<BR>2018.01-       最終試験
[到達目標]
<神経科学><BR>1.神経系に関する主要な概念を理解し、これを適切な用語を用いて説明できること。<BR>2.神経回路の特徴を理解し、神経の機能障害を論理的に説明できること。<BR>3.専門用語に関しては、日本語に加え、必ず英語もしくはラテン語を習得すること。<BR><BR><発生学・骨学><BR>1.陸上生活と二足歩行がヒトの骨格に与えた影響を、進化の連続性から理解する。<BR>2.個体発生の根幹を成す三胚葉と神経堤が、成体の器官と組織をどのように形作るのか説明できるようになる。<BR>3.体表からアクセスできる指標を、解剖学的および臨床的観点の両面から説明できるようになる。<BR><BR><肉眼解剖学><BR>1.人体における器官の配置、血管・神経の走行、筋肉の起始停止、膜・腔の広がり等を三次元的に理解する。<BR>2.単に個々の解剖学用語を暗記するのではなく、それぞれの構造がどのように連絡し合って機能しているのかを考え、体内の生命活動をcontextとして理解する。<BR>3.絞扼・狭窄・麻痺・ヘルニアなど解剖学的に説明することが出来る疾患について、発生機序を理解する。
[評価方法]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %合格点に達していること(ほぼ60%) 
2試験:中間期 40  %合格点に達していること(ほぼ60%) 
3小テスト/レポート 5  %スケッチはA、B、C、D、Eの5段階で評価し、提出のない者はマイナス点とする 
4受講態度 5  %講義においては2/3、実習においては90%以上出席しないと試験の受験資格を失う 
[教科書]
  1. Thomas W Sadler, Langman’s Medical Embryology 13th Edition, Lippincott Williams & Wilkins, ISBN:978-1469897806
  2. 安田峯生, ラングマン人体発生学 第11版, メディカルサイエンスインターナショナル, ISBN:978-4895928397
  3. 寺田 春水, 藤田 恒夫, 骨学実習の手びき, 南山堂, ISBN:978-4525103248
  4. 伊藤 隆, 高野 廣子, 解剖学講義 改訂3版, 南山堂, ISBN:978-4525100537
  5. 寺田 春水, 藤田 恒夫, 解剖実習の手引き, 南山堂, ISBN:978-4525103118
  6. F.H.Netter (著), 相磯貞和 (翻訳), ネッター解剖学アトラス原書第6版, 南江堂, ISBN:978-4524259670
[参考書]
  1. 寺島俊雄, カラー図解 神経解剖学講義ノート, 金芳堂, ISBN:9784765315067
  2. 井出千束 訳, カラー臨床神経解剖学 機能的アプローチ, 西村書店, ISBN:4890133372
  3. 萬年甫 原一之, 脳解剖学, 南江堂, ISBN:9784524201884
  4. Kandel E et al, Principles of Neural Science. 5th edition, McGraw-Hill New York
  5. Luo L, Principles of Neurobiology, New York
  6. Scott F Gilbert, Developmental Biology Tenth Edition, Sinauer Associates Inc.,U.S., ISBN:978-1605351735
  7. 阿形清和 高橋淑子 訳, ギルバート発生生物学 第10版, メディカルサイエンスインターナショナル, ISBN:978-4895928052
  8. Gray H, Gray's Anatomy. 38th efition, Elsevier Science
  9. Clinically Oriented Anatomy 5th edition, Lioincott Williams & Wikins, ISBN:9781605476520
  10. Schűnke M Schulte E Schumacher U, Prometheus Lern Atlas der Anatomie, Georg Thieme Verlag
  11. 依藤宏監訳, 解剖学・発生学 インテグレーテッドシリーズ3, 東京化学同人, ISBN:9784807916450
  12. 前田恵理子, 解剖実習室へようこそ, 医学書院, ISBN:4260100807
  13. 村松譲兒, 臨床につながる解剖学イラストレイテッド, 羊土社, ISBN:9784758120258