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授業科目名 行政法II
時間割番号 LSS235
担当教員名 伊藤 智基
開講学期・曜日・時限 後期・火・III 単位数 2
<対象学生>
地域社会システム学科 環境科学科 3年
<授業の目的および概要>
 本講義は2016年度までは、「環境法」という名称であったが、2017年度から「行政法II」に名称変更がなされている(ただし変更されたのは名称のみで、講義内容は2016年度と同じである。その理由は以下のとおり)。
 前期の「行政法I」では、「行政の担い手(※1)」が「国民・市民」に対して行う「行政活動(※2)」を、「法(※3)」で規律する仕組みについて学んだ。
 この行政法の仕組みは、いろいろな法領域で活用されており、それに伴っていろいろな学問領域が誕生している。大まかにいうと、例えば、社会保障の分野でこの仕組みを用いたのが「社会保障法」という学問領域であり、労働関係の分野でこの仕組みを用いたのが「労働法」という学問領域であり、そして環境保護の分野でこの仕組みを用いたのが「環境法」という学問領域である。
 そして本講義「行政法II」においては、行政法という学問領域の「派生分野」について学ぶというのがコンセプトである(もし「行政法I」を「総論」とするならば、「行政法II」は「各論」という位置づけである)。そしてその派生分野は上記のとおりいろいろあるので、「行政法II」において取り扱う領域は講義担当者が誰であるかによって違いが生じうるところ、私(伊藤)の専門領域は「環境法」であるため、それについて講義を行うことになる。


※1「行政の担い手」とは、第二次世界大戦後の日本においては、国レベルでは、内閣総理大臣、各省大臣、国家公務員などを指し、地方自治体レベルであれば、知事、市町村長、県庁や市役所の職員、警察官、消防官などを指す。
※2「行政活動」とは、税金を徴収したり、交通違反を取り締まったり、営業許可を出したり、といった様々な活動のことである。
※3「法」とは、国民の代表によって制定される「法律」、市民の代表によって制定される「条例」が主なものである。法学においては、国民・市民の代表者が制定したということから「法」は非常に重要なものであるとされており、「行政の担い手」が「行政活動」を行う際には必ず「法」を遵守しなければならないとされている。
<到達目標>
 公害を防止し、環境問題を解決するために、どのような仕組みをどう活用すればよいかについて理解する。
 また、環境基本法、廃棄物処理、地球温暖化対策といった個別領域において、実際にどのような法制度設計がなされているかについて理解する。
<授業の方法>
 講義形式とする。受講生は事前に配布される資料を、講義開始までに読んで理解してくることを必要とする。それを前提とした上で、教室での講義においては、理解を確認するための問題を解いてもらったり、テキストの内容の補足や別の角度からの解説を行ったり、次回講義の概要説明を行ったりする。
 なお、毎回配布する講義レジュメは、A4タテの2穴フラットファイル(大学生協にて1冊100円以下で販売中)に保存することをお勧めする。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 80  %筆記試験(持込み可。とはいえ、きちんと内容を理解していないと解けないような問題とする) 
2小テスト/レポート 20  %論述形式のレポート(期末期に提出)。そのほか、毎回の小テストの結果も若干加味する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 行政法IIの講義を担当する伊藤智基です(本務校は山梨県立大学です)、前期に地域社会システム学科3年生向けに開講されている「行政法I」も担当します。
 前期の「行政法I」を履修した後に「行政法II」を履修するのが望ましいですが、それが無理な方(とりわけ環境科学科の方)は、「行政法II」だけを履修するということも、もちろん可能です。というのも、「行政法II」で取り扱う環境法という分野は、「行政法I」の仕組みを基礎としつつ、独自の発展を遂げ、独自の法理論(汚染者負担原則、拡大生産者責任、予防原則、拡大生産者責任など)を構築してきており、「行政法II」ではその独自の部分の解説を行うことが中心となるからです。
 この講義では、あらかじめ配布される資料を読んできてから、講義に臨むことが要求されます(そして毎回、講義の最初に小テストを行います)。ちなみに、講義ではこの配布資料よりも質的にも量的にも充実した解説を行いますので、この配布資料さえあれば講義に出なくてもよい成績を収められるかというと、決してそういうわけにはいきませんのでご注意ください。
<テキスト>
  1. 特に指定しない。
<参考書>
  1. 北村喜宣, 環境法[第3版], 弘文堂, ISBN:4335356110
<授業計画の概要>
1回目 ガイダンス、環境法の全体像
2回目 環境の定義、分類、環境をなぜ守るのか、どのように守るのか
3回目 公害問題に対する民事法的対応
4回目 公害問題に対する行政法的対応
5回目 環境問題に対する行政法的対応
6回目 環境法の基本原理1 〜持続可能な発展、汚染者負担原則、拡大生産者責任〜
7回目 環境法の基本原理2 〜未然防止原則、予防原則〜
8回目 自治体環境法1 〜条例と法律の関係〜
9回目 自治体環境法2 〜要綱、公害防止協定・環境保全協定〜
10回目 個別環境法領域 〜環境基本法、環境権〜
11回目 個別環境法領域 〜廃棄物処理・循環型社会の形成1〜
12回目 個別環境法領域 〜廃棄物処理・循環型社会の形成2〜
13回目 個別環境法領域 〜地球温暖化対策〜
14回目 個環環境法領域 〜原発事故に対する対応〜
15回目 総括評価:まとめ