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授業科目名 経済学概論
時間割番号 LSS101
担当教員名 渡邊 幹彦
開講学期・曜日・時限 後期・木・II 単位数 2
<対象学生>
J過年度生
<授業の目的および概要>
経済学は、人間の欲求を充たすための「物やサービス」の生産・流通・消費に関わる人間の相互行為と、それを規制する社会的枠組みを研究対象とする学問である。本講義は、経済の動きを理解する枠組みを示す「理論」、経済を望ましい方向に導いていく方法を探究する「政策」を中心に概観する。また、経済の現状や経済学の歴史についても学ぶ。
<到達目標>
学生は、本科目での学習を通じて、以下のような目標に到達することが期待される。<BR>1)経済学が、「どのような学問であるか」「その対象、優位点、限界」について説明できる。<BR>2)経済を図る指標にはどのようなものがあるかを指摘できる。<BR>3)ミクロ経済学、及び、マクロ経済学のキーワードを説明できる。<BR>4)経済学の代表的な学説について関係づけられる。
<授業の方法>
講義は毎回以下のようなサイクルで実施される。<BR>(1) 前回の講義での小テストの結果が、学生に返却される。<BR>(2) 小テストの内容を教員がレビューする。<BR>(3) 予定されたテーマで講義が行われる。<BR>(4) その日の講義の内容に関する小テストが実施される。<BR>小テストに回答するためには、講義の内容を理解するとともに、自分の意見を述べることが求められる。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %レポートを課す 
2小テスト/レポート 25  %理解力と要約能力 
3受講態度 25  %アンケートの回答内容で評価する 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 今日の社会で生きていく上で、「経済」の知識は必須である。「経済」を、客観的・長期的に理解するには、「経済学」が不可欠である。経済学の知識は、3,4年生になって、これと関係ない専門分野を選択しても役に立つ。また、社会人になってからは、経済学の知識により、国や自分の所属する業界の動向を大きな流れで理解することができるようになる。是非、積極的に、学習して欲しい。また、理系の学生の履修を歓迎する。<BR> 尚、履修に際して、高校時代の社会科の履修内容を問わない。一方、経済経営学入門、基礎数学の履修内容を復習しておくことが望ましい。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 浅子和美・石黒順子, グラフィック 経済学, 新世社, ISBN:978-4-88384-106-6
  2. 池上彰, 池上彰のやさしい経済学 1, 日本経済新聞社, ISBN:978-4-532-35508-1
  3. 池上彰, 池上彰のやさしい経済学 2, 日本経済新聞社, ISBN:978-4-532-35509-8
  4. 伊藤元重, 入門 経済学, 日本評論社, ISBN:978-4-535-55585-3
<授業計画の概要>
1 オリエンテーション・経済学とは何か?<BR>1) 経済学とは何か?<BR>2) なぜ経済学を学ぶのか?<BR>3) 日本経済と世界経済<BR><BR>2 個人/家計の経済行動(消費者の理論)<BR>1) 消費・余暇と所得・貯蓄の決定要因<BR>2) 効用の概念<BR>3) 効用・予算制約・効用最大化<BR><BR>3 企業の経済行動(企業の理論)<BR>1) 企業とはなにか?<BR>2) 利潤最大化<BR>3) 企業の活動<BR><BR>4 市場メカニズム<BR>1) 市場メカニズム<BR>2) 消費者余剰と生産者余剰<BR>3) 市場の限界<BR>4) 資本主義(市場メカニズム)の変化<BR><BR>5 国民所得<BR>1) 国民所得という考え方<BR>2) 「豊かさ」とはなにか?<BR><BR>6 経済の動き<BR>1) 景気という考え方<BR>2) 景気が変化する要因<BR>3) 景気が「悪い」時の対策<BR><BR>7 金融<BR>1) 貨幣とはなにか?<BR>2) 資金の循環・信用創造<BR>3) 金融政策<BR><BR>8 財政<BR>1) 財政の機能<BR>2) 国家予算<BR>3) 財政投融資という考え方<BR>4) 社会保障<BR><BR>9 経済の国際化<BR>1) 貿易の発生と便益<BR>2) 国際収支と為替レート<BR>3) 国際金融機関の役割<BR><BR>10 経済成長と経済発展<BR>1) 経済成長と経済発展<BR>2) 経済を成長させる要因<BR>3) 第2次世界大戦後の日本の経済の成長<BR><BR>11 ゲーム理論<BR>1) 囚人のジレンマ<BR>2) 非協力ゲームと協力ゲーム<BR><BR>12 経済学の思想<BR>1) 古典派経済学<BR>2) 限界革命<BR>3) ケインズの登場<BR>4) 最先端の経済理論<BR><BR>13 経済学の限界<BR>1) 経済学と環境問題<BR>2) 「経済学の失敗」<BR>3) 反成長主義<BR><BR>14 独立したトピック<BR>1) 機会費用(再考)<BR>2) 割引<BR>3) 費用便益分析<BR><BR>15 評価・総括・まとめ<BR>1) レポートの評価<BR>2) 全体の関連<BR>3) 2年次以降の科目との関連