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授業科目名 生命倫理学
時間割番号 LPC103
担当教員名 黒澤  尋
開講学期・曜日・時限 後期・木・II 単位数 2
<対象学生>
平成27年度以前に入学した学生
<授業の目的および概要>
生命倫理学は20世紀後半以降の生物学革命と呼ばれる事態を受けて登場し、特に生命科学・医学に関わる研究規制の問題を重要な研究テーマとしてきた。たとえば、1975年の遺伝子組換え技術をめぐるアシロマ会議は生命倫理学の重要な出発点のひとつになっている。ここではそうした生物学革命に発する生命倫理学の形成過程を踏まえながら、生物学・医学に関わる実験研究の倫理という観点から生命倫理学の問題を整理し、国内外の議論と法的規制の現状について具体的に検討する。対象となるのは、ヒトや動物を対象とする実験、遺伝子組換えやクローン技術、ES細胞・iPS細胞研究などである。本講義では、そうした具体的な検討によって生物医学研究に必要な倫理的マインドを身につけることが目標となる。
<到達目標>
生命倫理学の基本的概念と方法論について理解し、研究倫理を中心とするさまざまな問題について受講生が自ら考えていくための基礎を習得することが目標となる。
<授業の方法>
基本的に講義形式で進める。中間期に課題レポートを提出してもらい、最終回にまとめと試験を実施する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 60  %到達目標の達成度 
2小テスト/レポート 40  %問題の理解度・表現力 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
今後、マウスやラット等の実験動物を取り扱う実験を行う方は受講が必要です。平成27年度以前の入学生が対象です。発生工学基礎実習を履修する生命工学科の学生は必修になっています。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
各回の講義は以下の予定で行う。<BR>1.生命倫理学とは何か:生物学革命と生命倫理学<BR>2.生命倫理学の基本概念と方法論<BR>3.医学実験の場合(1):第二次世界大戦まで生命倫理学の方法論<BR>4.医学実験の場合(2):戦争と医学研究<BR>5.医学実験の場合(3):第二次世界大戦以後<BR>6.科学研究と社会的規制の問題:概説<BR>7.研究倫理の2つの方向:研究のあり方と研究の影響<BR>8.科学研究と倫理:その歴史<BR>9.研究倫理をめぐる具体的な事例<BR>10. 動物実験をめぐる倫理<BR>11. 動物実験:規制のあり方<BR>12. クローン技術をめぐる倫理<BR>13. 再生医療をめぐる倫理<BR>14. 科学研究規制の現状<BR>15.生命倫理学と研究倫理:まとめ