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授業科目名 バイオインフォマティクス
時間割番号 LBT315
担当教員名 楠木 正巳
開講学期・曜日・時限 前期・月・II 単位数 2
<対象学生>
BT,WP過年度生
<授業の目的および概要>
個体、細胞、分子のレベルから生物学を研究し、理解することができる。この講義では、タンパク質、核酸などの分子のレベルから生物学を理解するのに必要な素養を学ぶ。まず、タンパク質と核酸の化学構造、立体構造、機能を説明する。生物では、DNAの突然変異の繰り返しにより生物進化が起こり、地球上に多種多様な生物が存在する。分子レベルでみるとDNA塩基配列、タンパク質のアミノ酸配列の違いに生物進化の跡が見られ、分子進化を呼ばれる。このことは、生物学研究に大きな利点になっている。分子進化を理解し、タンパク質を中心としたデータベース、インフォマティクスを学ぶ。生命科学には多種多様な分子情報、文献情報のデータベースがあり、生命科学の研究、教育に重要なツールとなっている。
<到達目標>
タンパク質、核酸の化学構造、立体構造を理解する。生物進化、分子進化を理解する。生物の分子データベースを説明し利用方法を演習する。いくつかの配列比較のソフトウェアを理解する。時間があれば、タンパク質立体構造表示プログラムの使い方を理解する。
<授業の方法>
講義、演習、レポート
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 60  %基本的なことを理解していることを確認する。 
2小テスト/レポート 20  %演習により理解を深める。 
3受講態度 20  %演習を通して自発的に学習する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
核酸の塩基配列に生物の全遺伝情報が含まれ、さらにタンパク質の一次構造、立体構造の情報も併せ、大量に蓄積され、データベースとして整理され、一般に公開されている。生物の突然変異とその結果である生物進化、分子進化を系統的に整理することで、これらのデータだけからでも生命の仕組み、働きのかなりの部分を研究することができる。この講義で、これら分子情報について解説する。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 広川貴次, 生物学情報リテラシー, 中山書店, ISBN:978-4-521-73772-0
  2. 岡崎 坊農 監訳 Mount 著, バイオインフォマティクス, メディカル・サイエンス・インターナショナル, ISBN:4-89592-426-2
  3. A. M. Lesk 著  坊農秀雅 監訳, ゲノミクス, メディカル・サイエンス・インターナショナル, ISBN:978-4-89592-589-1
  4. 美宅成樹,榊原佳之 編, バイオインフォマティクス, 東京化学同人, ISBN:4-8079-1428-6
<授業計画の概要>
第1回:アミノ酸、タンパク質、核酸の復習<BR>第2回:タンパク質化学<BR> アミノ酸、タンパク質の検出、タンパク質一次構造決定法<BR>第3回:DNAの複製、転写、翻訳の復習<BR>第4回:生物科学のデータベースとソフトウェアの概要<BR>第5回:突然変異と進化<BR>第6回:分子進化速度<BR>第7回:生物進化と分子進化 <BR>第8回:タンパク質の百科辞典<BR>第9回: タンパク質配列データベースとフォーマット<BR>第10回:タンパク質、核酸の配列アラインメント<BR>第11回:蛋白質の構造と配列<BR>第12回:タンパク質の立体構造<BR>第13回:タンパク質立体構造データベース1<BR>第14回:タンパク質立体構造データベース2<BR>第15回:総括。総合評価。