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授業科目名 生物化学工学II
時間割番号 LBT313
担当教員名 黒澤  尋
開講学期・曜日・時限 前期・月・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
生物反応プロセスの理解に必要な、生物反応の速度論及び物質移動速度論を学ぶ。特に、好気性細胞の培養において最も重要な反応装置への酸素供給をとりあげ、細胞の酸素消費速度と酸素移動速度についての理解を深める。さらに、生物反応装置の形式と特徴を学ぶ。「生物工学実験2」の基礎知識を習得する。
<到達目標>
・生物反応による物質生産プロセスの全体像が理解できる。
・生物反応を化学反応速度式で表し、定量的な取り扱いができる。
・生物反応装置における物質移動とそこで起こる反応を速度論的に理解できる。
<授業の方法>
講義を中心とする。理解度を評価するために隔週で小テストを行う。テスト実施の翌週には採点して返却、問題を解説する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %一定以上の出席者のみに試験を行う。理解度と応用力を評価するための記述式試験を行う。 
2小テスト/レポート 35  %理解度を評価するため小テストを行う。 
3受講態度 15  %授業中の積極性や集中度を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
計算をしますので、関数機能ついた電卓を用意して下さい。
スマートフォンの電卓機能で関数計算が可能な場合は通常授業での使用を認めますが、試験での使用は認めません。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 山根恒夫, 生物反応工学, 産業図書, ISBN:4782825323
  2. 後藤繁雄, 化学反応操作, 槇書店, ISBN:4837506712
  3. 斎藤勝裕, 反応速度論, 三共出版, ISBN:4782703791
  4. 草壁克己、増田隆夫, 反応工学, 三共出版, ISBN:9784782706015
<授業計画の概要>
第1回:化学反応速度論(1)
化学反応の基礎を復習する。単純反応、並行反応、複合反応などの反応形式を分類し理解する。反応次数についての理解を深めるため、反応次数に関連した演習を行う。

第2回:化学反応速度論(2)
反応速度論を学ぶ。1次反応、2次反応について反応速度式(微分方程式)を解析し、反応速度定数や半減期についての理解を深める。

第3回:酵素反応速度論
酵素反応を速度論的に理解する。反応モデルがらミカエリス・メンテンの速度式を誘導する。Lineweaver-Burkプロットにより、最大反応速度及びミカエリス定数を求める。ミカエリス定数の速度論的意味を理解する。

第4回:反応とエネルギー
反応の活性化エネルギーについて復習し、アレニウスの式の意味を理解する。アレニウスプロットにより活性化エネルギーを算出する演習を行う。

第5回:酵素の熱失活と熱殺菌
反応とエネルギーの考え方が生物反応プロセスで応用できる例として、酵素の熱失活と熱殺菌をとりあげ、培養液や食品の微生物コントロールの重要性を学ぶ。

第6回:気体の溶解度と酸素の化学
気体と酸素に関する化学的性質を復習する。気体の状態方程式、溶解度、空気の組成、気体の分圧等について学ぶ。

第7回:生命と酸素
生命活動における酸素の役割と重要性を認識する。細胞の酸素消費速度と比呼吸速度を理解する。細胞の酸素要求に対する酸素充足率をコントロールして生産効率を高める、微生物による物質生産の具体例を学ぶ。

第8回:酸素移動速度論(1)
二重境膜説に基づく、酸素の移動速度論を学ぶ。

第9回:酸素移動速度論(2)
通気撹拌槽における酸素移動速度式を導出する。酸素移動容量係数(kLa)の意味と、kLaの測定方法を学ぶ。

第10回:固定化生体触媒
酵素及び細胞の固定化法を種々学び、それらの特徴を知る。

第11回:拡散反応方程式(多孔性固定化触媒への拡散)
固定化触媒では、固定化担体が物質移動の妨げとなる。触媒の基質が固定化担体を拡散移動で進む場合を想定し、固定化触媒における反応を拡散反応方程式で表す。

第12回:触媒有効係数
固定化触媒がどれくらい有効に利用されているかの評価指標として触媒有効係数がある。触媒有効係数を数式で表現する。

第13回:生物反応装置のデザイン
反応装置の形式について学ぶ。すなわち、回分反応と連続反応、槽型反応装置と管型反応装置について、その形状と運転操作を学ぶ。

第14回:生物反応装置における反応速度論
回分反応器、管型反応器、連続槽型反応器における反応物質の濃度変化と反応率を数式表現する。数式をといて、それぞれの装置の反応特性を理解する。

第15回:総括・まとめ・評価