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授業科目名 遺伝科学概論
時間割番号 LBT205
担当教員名 中川 洋史
開講学期・曜日・時限 後期・水・I 単位数 2
<対象学生>
2年次生
<授業の目的および概要>
 ここでは生命工学にとって最も重要な遺伝科学の基礎を平易に解説し、生命現象を遺伝学の立場から理解するための基本的な知識と考え方を修得させる。<BR> 遺伝情報がどのように親から子へ伝播し、その遺伝情報がどのように発現されるかを学習する。<BR> すなわち、遺伝子の本体であるDNAの構造と複製の過程、DNAの情報に基づいてRNAが生成する転写の過程、そしてRNAの情報に基づいてタンパク質が生成する翻訳の過程を理解する。さらに各過程が細胞の増殖、あるいは環境への適応にあたってどのように調節されるか、その仕組みについても合わせて学習する。
<到達目標>
1.形質を決める情報源としての遺伝子とは何かを理解する。<BR>2.メンデル性遺伝、染色体による遺伝の基礎を理解する。<BR>3.連鎖と交叉、染色体地図の作成について理解する。<BR>4.遺伝子の本体であるDNAの構造と複製を理解する。<BR>5.遺伝情報の発現(転写と翻訳)過程とその調節機構を理解する。
<授業の方法>
講義
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %講義内容についての理解度と応用力を評価するための記述式試験を行う。 
2試験:中間期 40  %講義内容についての理解度と応用力を評価するための記述式試験を行う。 
3受講態度 20  %授業中の積極性や集中度を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. J.F.クロー 著/木村資生・太田朋子 共訳, クロー 遺伝学概説 〔原書第8版〕, 培風館, ISBN:4-563-03877-6
  2. D. Voet・J. G. Voet・C. W. Pratt 著/田宮信雄・村松正實・八木達彦・遠藤斗志也 訳, ヴォート 基礎生化学 (第4版), 東京化学同人, ISBN:978-4-8079-0845-5
<授業計画の概要>
第1回:メンデル性遺伝<BR>   ――メンデルの法則、パネットの方形、および遺伝学用語の解説<BR><BR>第2回:染色体の行動と、染色体による遺伝の基礎<BR>   ――有糸分裂、減数分裂、および減数分裂の遺伝学意義<BR><BR>第3回:連鎖と交叉<BR>   ――連鎖と交叉、および減数分裂の詳細<BR><BR>第4回:染色体地図の作成(1)<BR>   ――遺伝学的距離、および二点交雑実験による染色体地図の作成<BR><BR>第5回:染色体地図の作成(2)<BR>   ――三点交雑実験による染色体地図の作成、併発率と干渉<BR><BR>第6回:「遺伝」を担うもの<BR>   ――DNA、ヌクレオソーム、クロマチン、染色体、およびRNAとDNAの違い<BR><BR>第7回:遺伝学の基礎<BR>   ――演習とまとめ<BR><BR>第8回:遺伝子と遺伝現象:DNAの半保存的複製<BR>   ――複製開始、伸長、成熟、終結<BR><BR>第9回:遺伝子の発現と制御(1)<BR>   ――転写の機構と制御 (I)<BR><BR>第10回:遺伝子の発現と制御(2)<BR>   ――転写の機構と制御 (II)<BR><BR>第11回:遺伝子の発現と制御(3)<BR>   ――転写の機構と制御 (III)<BR><BR>第12回:遺伝子の発現と制御(4)<BR>   ――翻訳の機構と制御 (I)<BR><BR>第13回:遺伝子の発現と制御(5)<BR>   ――翻訳の機構と制御 (II)<BR><BR>第14回:遺伝子の発現と制御(6)<BR>   ――転写後および翻訳後の修飾<BR><BR>第15回:評価:総括・まとめ