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授業科目名 核時代の科学と科学者
分類・系統自然科学 科学系
時間割番号 CAN033
担当教員名 高橋 智子
開講学期・曜日・時限 前期・水・II 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
20世紀後半、科学・技術と社会の関係を、科学者たちはどう考え、どう行動してきたのか。その一端を、科学者たちの時々の発言を通して学ぶこと。今の我々はそれをどう受け止めるのか、クラス討論を通して、自分の意見を整理し、現代における科学と社会の関係について考えるための基本的知識と自分なりの視点を獲得することが目的です。1945年にアメリカのニューメキシコ州アラモゴールドの砂漠で行われたトリニティ実験、広島と長崎への原爆投下、原爆によって人類は「核力」の凄まじい威力を知った。これからの国際社会は、これまでと同じであってはならないと思われるほどその衝撃は大きく、1945年以降を「核時代」と表現するようになりました。その中で物理学者たちは何を考え、どう行動してきたのかを学びます。
<到達目標>  到達目標とは
No重要度目標詳細
1 知識と視野科学者の思想と行動様式を学ぶことで、より広い視野が得られる。
2人間性と倫理性社会がどのように科学・技術を選択してきたのか、その過程と結果を知ることで、人類にとって科学・技術がもつ意味と社会に対する倫理を理解する。
<授業の方法>
基本的に授業は講義形式で、映像資料・文献資料を用いて行う。<BR>e-ラーニングで事前に読んでおく資料、当日の授業資料、課題等を掲示するので、必ず確認すること。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %基本的知識の正確な理解のうえに広い視野からの検討ができる 
2小テスト/レポート 30  %自分の考えを自分の言葉で実証的・論理的に述べることができる 
3受講態度 30  %積極的に授業のクラス討論に参加する 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
1つのテーマに対し、少なくとも1つの文章を読むことを心がけましょう。短いものをその都度、紹介します。また自分が獲得した知識を、人に伝えるためのアウトプットは、知識を定着するための良い方法になります。ノートをしっかりと取るようにしてください。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 中村誠太郎翻訳, われらの時代に起こったこと―原爆開発と12人の科学者, 岩波書店,
    (古本で購入できます)

  2. 田中 正, 湯川秀樹とアインシュタイン, 岩波書店, ISBN:9784000254076
  3. 中根良平・仁科雄一郎・仁科浩二郎・矢崎裕二・江沢洋 編, 仁科芳雄往復書簡集 3 二号研究, みすず書房, ISBN:9784622072638
  4. 中川保雄, 放射線被ばくの歴史, 明石書店, ISBN:9784750334820
<授業計画の概要>
第1回 はじめに 50年後の社会を考えて見る<BR> 50年前の日本と国際社会  <BR>第2回 マンハッタン計画と科学者たち(1) <BR> 核力の解放と亡命科学者たち<BR>第3回 マンハッタン計画と科学者たち(2)<BR> オッペンハイマーと原爆<BR>第4回 マンハッタン計画と科学者たち(3)<BR> 核の国際管理と科学者たち<BR>第5回 日本の原爆開発計画(1)<BR> 仁科芳雄と原爆開発<BR>第6回 日本の原爆開発計画(2)<BR> 原爆投下と日本の科学者たち<BR>第7回 ワークショップ「戦争と科学・科学者」<BR>第8回 科学者の平和運動(1)<BR> アトミック・サイエンティスト<BR>第9回 科学者の平和運動(2)<BR> パグウォッシュ会議と京都科学者会議 <BR>第10回 原子力の平和利用と科学者たち(1)<BR> 1950年代における原子力の安全論争<BR>第11回 原子力の平和利用と科学者たち(2)<BR> 日本学術会議と原子力問題<BR>第12回 原子力の平和利用と科学者たち(3)<BR> チェルノブイリ原発事故の衝撃と教訓<BR>第13回 放射線被ばくの歴史と人類<BR> 原子力の平和利用と環境放射能<BR>第14回 科学技術の「軍事利用」と「平和利用」<BR> 放射線防護の歴史とICRP<BR>第15回 まとめと総括
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
A.技術者の責務の自覚
 土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境技術者が果たすべき責務を自覚する。