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授業科目名 天文学への誘い
分類・系統自然科学 科学系
時間割番号 CAN004
担当教員名 永井 洋/秋山 永治/鳥居 和史
開講学期・曜日・時限 後期・金・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
我々人類は長い時間をかけて天体観測やさまざまな手段を使って宇宙の姿の理解を深めてきた。本授業では、これまで人類が獲得してきた宇宙に関する知識を体系的に学ぶものである。授業では未解明の問題を含む多くの最新の宇宙像の紹介を通じて学生の知的好奇心を育み、さらにその理解を獲得するために編み出されたさまざまな手法に触れることで学生が科学的な考え方、特に物理学的手法を理解する事への手助けをする。
<到達目標>  到達目標とは
No重要度目標詳細
1知識と視野各学生が最新の宇宙像や地球・人類の存在に関してより多くの知的好奇心を持つこと、かつ、様々な科学的な考え方や手法に触れることで、各自がより科学的な思考が出来るようになることが目標である。
<授業の方法>
プロジェクターを使い、パーソナルコンピューターで図や動画を見せながら説明する。必要な場合は板書等も行う。<BR>本講義では学生の積極的な授業参加を期待する。授業中に学生を指名し答えを求めることも行う。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 75  %授業内容の理解度。科学的、論理的な視点の獲得度。 
2受講態度 25  %授業時における質問等の積極的な授業への参加は加点。一方、授業中の携帯操作や雑談などの迷惑行為や悪態度は厳しく減点する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
[]内は担当教官名<BR><BR>1. なぜ天文学をするのか; 人間の宇宙観の変遷と現代社会との関わり [鳥居]<BR>人間はどのように宇宙を認識してきたのか、その歴史を概観する。さらに、天文学が現代はどのように社会と関わり、互いに影響しあっているかを考えていく。 <BR><BR>2. 宇宙を見る目; モノと電磁波と望遠鏡のしくみ [鳥居]<BR>私達の生活は電磁波に満ちている。電磁波とは何か、そして天体から届く電磁波にはどのような情報が隠されているのかを学ぶ。さらに、天体からの電磁波を集める道具である望遠鏡の原理としくみを学ぶ。<BR><BR>3. 宇宙を測る I; 星の色・等級の測定 [永井]<BR>宇宙における天体現象を理解するうえで必要になる基本的な物理パラメータについて2回にわたって講義する。1回目は天体までの距離と天体の質量の測定方法について紹介する。<BR>    <BR>4. 宇宙を測る II; 距離・質量の測定 [永井]<BR>宇宙における天体現象を理解するうえで必要になる基本的な物理パラメータについて2回にわたって講義する。2回目は星の色・等級の定義、そこから得られる天体の物理的性質について紹介する。<BR><BR>5. 太陽・太陽系の姿と宇宙からの視点での地球環境 [秋山]<BR>最も身近な恒星である太陽を物理的な視点から理解する。さらに、太陽を中心とした我々の太陽系そして地球圏の物理構造を理解する。<BR><BR>6. 星の誕生と進化 [秋山]<BR>恒星の誕生・進化そして死について学ぶ。星は現在も宇宙空間で誕生し続けている。本講義では、この星誕生の物理過程を理解する。星は進化の後に死を迎えるが、そのような恒星進化についても理解する。<BR><BR>7. 太陽系形成論と系外惑星探査 [秋山]<BR>太陽系形成の標準モデルを学ぶことで太陽系の形成の現状の理解を学ぶ。また、近年、太陽系外惑星が多く発見されており、それにともない惑星科学分野の研究が新しい段階に入りつつあるが、その最新状況も紹介する。<BR><BR>8. 宇宙の極限領域;高密度天体の世界 [永井]<BR>星は進化の最終段階で高密度な天体を形成するが、質量の違いによって白色矮星、中性子星、ブラックホールという異なる形態へと進化する。本授業ではこれらが形成される過程について紹介する。<BR><BR>9. アインシュタインのとんでもない遺産 ブラックホール [永井]<BR>「宇宙の極限領域;高密度天体の世界」につづき、特にブラックホールについて集中的に講義する。<BR><BR>10. 私達の住む銀河系の姿 [秋山]<BR>私達に最も近い銀河、天の川銀河。その姿を知る事は意外に難しい。人が天の川を昔はどう捉えていたか、そして現在はどのように理解しているのかを学ぶ。銀河の基本的な構造について紹介し、それらがどのような物理過程によって生じているか、理論・観測の両面から考える。 <BR><BR>11. さまざまな銀河の形と色、その進化 [鳥居]<BR>銀河はバラエティーに富んでいる。様々な形や色で存在するが、これらは進化途中の銀河のいろいろな段階でのスナップショットを見ていると考えられる。銀河はどのように進化するのか、現在までにわかっている事とわかっていない事、そして理解するために提案されている理論をいくつか紹介する。<BR><BR>12. 大質量ブラックホールと活動銀河核 [永井]<BR>銀河の中心に存在する大質量ブラックホールとそれを起源とする活動性について紹介する。大質量ブラックホール形成をめぐる諸問題や、銀河・銀河団の宇宙論的進化との関係についても触れる。<BR><BR>13. 銀河、銀河団、超銀河団、そして大規模構造 [鳥居]<BR>銀河ですら、宇宙の中ではより大きな構造の一部である。銀河同士の集まりである銀河団や、さらに大きな構造がどのように出来ている(と考えられている)のか、最新の観測結果や理論を交えながら紹介する。<BR> <BR>14. ビッグバン宇宙論と宇宙の進化 [鳥居]<BR>宇宙は138億年前にビックバンにより誕生したと考えられている。最新の観測結果はビックバン直後の様子を詳細に明らかにしつつあるだけでなく、現代科学最大の謎と言われる暗黒エネルギーの存在を描き出した。ここでは主にそれらビックバン宇宙の進化と構造を観測的理解という視点から学ぶ。<BR><BR>15. 総括評価・まとめ [秋山]<BR>授業の総まとめと到達度を確認する試験を行う。
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
A.技術者の責務の自覚
 土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境技術者が果たすべき責務を自覚する。