授業科目名
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教育実践フィールドワーク論
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時間割番号
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550211
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担当教員名
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東海林 麗香/氏原 一宏
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開講学期・曜日・時限
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後期・木・VI
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単位数
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2
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<対象学生>
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教職大学院修士1年および2年
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<授業の目的および概要>
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この授業では、「教育実践研究」を「教育の現実場面における実践を対象として,教育実践の改善を直接に目指した具体的な提言を行うもの」とします。教職大学院は,高度専門職業人養成としての教員養成に特化した専門職大学院と位置づけられており,文部科学省により「事例研究、授業観察・分析、フィールドワーク等を積極的に導入した指導方法により,理論と実践の融合を図る教育を行うこと」とされています。しかしながら、教育者としての資質能力の向上や現場への研究成果の還元を第一義として具体的/実践的な学びが志向されるため,研究を行うに当たってもそのような志向が強いのではないでしょうか。そのため,研究の方法論についても,「研究を専門にするわけではない者にとっては専門的過ぎる」という意識があるかもしれません。しかしながら,研究法を学ぶことは,研究の技法(調査の仕方やデータ分析の仕方など)を学ぶことのみを指すのではなりません。むしろ,その背景にあるものの見方/考え方を学ぶことといえます。この授業では特に、質的研究の方法論に焦点化します。質的研究法では、(研究者も含む)人々の生きる文脈と、そこで生じる意味を重視します。受講生各々の行っている課題研究をどう進めていくかにはもちろん、校内研究等の組織として行う研究にも具体的に役立ち、研究の質をあげるような方法論であると考えます。一緒に学びを深めていきましょう。
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<到達目標>
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学部卒院生(ストレートマスター)は、自身の課題研究の方法論に自覚的になること、自身の研究のアウトラインを端的に説明できること、他者が了解可能な研究結果を提示できるようになること、を目標としてください。3点目が最も重視する目標です。現職教員院生は、これらについて、自身が一人で行う研究だけではなく、校内研究などの組織で行う研究にも適用できるようになることが目標となります。
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<授業の方法>
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講義、ディスカッション、プレゼンテーション,実習により行います。
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<成績評価の方法>
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No | 評価項目 | 割合 | 評価の観点 |
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1 | 小テスト/レポート | 30 % | 期末にレポートを課します | 2 | 受講態度 | 20 % | 質問すること、意見を述べることを重視します | 3 | 発表/表現等 | 50 % | 自身を含めた受講生全体の学びに寄与するよう、しっかりと準備してください |
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<受講に際して・学生へのメッセージ>
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教育実践研究の方法について、理論的・実践的に学ぶ時間です。授業外での学習も多く設定されますので、目的意識を明確に持って受講してください。
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<テキスト>
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(未登録)
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<参考書>
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- 能智正博, 質的研究法, 東京大学出版会
- 小田博志, エスノグラフィー入門 <現場>を質的研究する, 春秋社
- 好井裕明, 「あたりまえ」を疑う社会学 質的研究法のセンス, 光文社新書
- その他、受講者の関心に合わせて適宜紹介します
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<授業計画の概要>
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第1回 ガイダンス<BR>第2回 教育実践研究の基本的考え方について<BR>第3回 様々な研究のタイプを知る:修了生の研究を素材に<BR>第4回 量的研究と質的研究:研究の方法論を概観する<BR>第5回 受講生の研究課題について:ミニプレゼンとディスカッション<BR>第6回 ゲスト講師(修了生)による研究紹介<BR>第7回 アンケートの作成,実施,分析について<BR>第8回 フィールドノーツの作成について<BR>第9回 データ整理の仕方について<BR>第10回 研究のまとめ方:どのように構成するか<BR>第11回 研究のまとめ方:どのように記述するか<BR>第12回 校内研究の立ち上げ方,進め方について<BR>第13回 校内研究のまとめ方,成果発表の仕方について<BR>第14回 プレゼンテーションの方法について<BR>第15回 全体のまとめ
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